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薄楽カフェ

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ぼくのいいなあと思った記事や作品を集めています。
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#俳句

原石鼎を研究する 初読篇⑥

大正七年 元日の空青々と淋しけれ  淋しけれ、に持っていかれた 元日の机によりて眠りけり …

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ハンセン病療養者の短詩を読む ⑩療養所生活の現実 ―療園の門慕わしく忌まわしく―

ハンセン病患者にとって療養所は確かに療養の場ではあったが、差別によって追いやられた場所で…

中本速
1年前
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ハンセン病療養者の短詩を読む ⑧子供に関する苦悩 ―母乳を夜半に妻しぼり捨つ―

ハンセン病患者は、感染の拡大をおそれて断種・中絶を強いられる場合が多かった。子供を持った…

中本速
1年前
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11月の読書

最後に長編小説読んだけど、『失われた時を求めて』は未だに読みきれない。たぶん今年中にはな…

やどかり
1年前
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蒼海10号すきな句

蒼海10号は2020年12月発行。掲載句はおもに夏です。 コロナの収束が見えない、202…

ちーかま
3年前
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【4コマ】かちマキくん(17)アーさんの日常・その1

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山本てら
1年前
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時雨(しぐれ) ~古典文学に見る季語の源流 第十一回~

秋から冬に移り変わる頃、空が低い雲に覆われ、雨が降ったり止んだりするさまを「時雨(しぐれ)」と呼んでいる。「時雨(しぐれ)る」と動詞の形でも使われる。 この語は『万葉集』の昔から登場し、 時雨の雨間(ま)無くし降れば 三笠山 木末(こぬれ)遍く色付きにけり (巻八、大伴宿禰稲公) というように、山の木々が色付く様子と結び付けられた。 春日野に時雨降る見ゆ 明日よりは黄葉(もみぢ)挿頭(かざ)さむ高円(たかまど)の山 (巻八、藤原朝臣八束(ふじわらのあそみやつか))