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何者かになりたくて(後編)

hakkenとの出会い。

ここ数年、自分自身の仕事スタンスに、壮絶な違和感を持っていた。

大体これぐらいやっておけば大丈夫と、あらかじめライン決めをしておく。
誰かがどこかで言ったような言葉で、斜め上からの提案をする。
なんとなく良さそうな、それっぽい解決策を推進する。

本当に本当にそれは、誰かの何かを変えられているのか?

そんな自分に、自分で嫌気がさし、変えたかった。今の仕事も会社も好きだったけれど、すごく甘えている感じもあって、またずっと悩んでいた。そこで出た結論が、hakkenでも仕事をする。だった。

大量に捨てられる廃棄野菜。
それを回収し、乾燥させるため乾燥機を地域に置き、製品を拠点生産する。

その地域に拠点を構え、そこにちゃんと住みながら、覚悟を持って、個人と地域に向き合っていく。

「地域や社会課題から絶対に逃げない」という自分達で覚悟を決める、他では見ないやり方は、本当に本当にそれは、誰かの何かを変えられる気がした。

”この行動を、未来へ向けて正解にしていこう”と強く思った。

廃棄野菜を生み出している悪者は誰なのか?

そしてジョインを決めた私はすぐに、最初の拠点である広島の安芸高田へ向かった。

衝撃だった。

消費者にいいものを届けたい!という素敵な思いに溢れているのに、誰かが決めたルールの中で、捨てなければならない野菜で溢れていた。

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日本の食品ロスは600万トン。野菜の廃棄量は推定400万トン。(これは生産高の約3割にも及ぶ)しかもこの数字に、生産・加工段階で廃棄されてしまうものは、含まれておらず、国も誰もここの数字を正しく把握していない。

なぜなら、
畑から収穫する際の外側の傷ついたものは捨てるものだし。基準に満たないものは出荷できない。から。

そんな誰かが作った当たり前のルールは、
大量の廃棄野菜を生み出す仕組みを、日本中に作り出してしまっていた。

そしてそれだけ大量に捨てられても、
日本の子供達は、6世帯に1世帯が貧困家庭で、家庭で野菜を食べる頻度が 低く、たんぱく質やビタミン、ミネラル不足に陥っている。
またアマゾンでは、まだ何かを作り出そうと、森林が燃やされ続けている。

もう一つ衝撃だったのは、
生産者の方が、我々消費者に直接廃棄になる野菜を届けると、とても美味しいと感激される。という話。

なのに、大きなバリューチェーンの中に入ってしまうと、形や色ができるだけいいものを選び、賞味期限が長いものを後ろから引っ張り出す。毎月お気に入りの食材が並んでないと、「何でないのか?」とクレームをいう。

私たちの悪気ない無意識の行動や意識に、365日必死に応えようとしてくださる、生産者の方々。

そんな不の構図に気づいたとき、ゾッとした。

まだ見えていない社会課題との戦い。そこに挑む意味。

日本には、目に見える解決すべき優先度の高い課題が、ゴロゴロしている。
生死を彷徨うこと、緊急で助けを求めていること、明らかに誰かが困っていることをまずは解決していく。必要なことだと思う。

そこから目に見えていない根本課題も解決できればいいが、大体が、プロジェクトの期間予算終了を迎えたら、解決されなくても終了を迎える。
そうこうしているうちに、また別の目に見える課題が出てくる。もぐらたたき状態。

一方、廃棄野菜は、解決しなくてもすぐに人は死なないし、多くの人は困らない。だから目を凝らし、何が起きているか見に行かないと、誰もやらない、気づかない。

だから、スタートアップであるhakkenがやっているのだと思う。

”まだ見えていない課題への挑戦”。
でも実はそれこそが「地域や社会課題の根源を変えられる」予感がしている

社会課題×経済の両立

近年、”サーキュラーエコノミー”や”循環型社会”で世界を牽引しているオランダ。オランダは国土の1/4が海面より低く、温暖化で水位が上がることは、国が沈む事と隣合わせだ。

オランダは「Learning by Doing(やりながら学ぶ。とにかくやってみる)」の考えをもとに、環境や社会課題を解決するだけでなく、きちんと稼ぐ。も両立している。私はこの考えがとても好きだ。

いいことはちゃんと、ひと、もの、お金、情報の流れを作るべきだと思う。
だから私たちの世代が、社会課題へ挑戦する場合には、若い人のためにも”地球にいいこと”と”きちんと稼ぐこと”の両方証明していく必要があると思う。

2019年の18歳意識調査。

自分で国や社会を変えられると思う若者は、
アメリカ79.4%、イギリス50.4%に対し、日本は18.3%と絶望的だ。

本当に、我々世代が今動かないと。

それが今だと思う。

行動しなければ、若い世代が”世の中、地球のためにどうにかしたい。行動したい”と思っている気持ちを未来に続けさせてあげられない。

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おかしいと思ったことを誰よりも。一緒に。

最後に。

hakkenにいるメンバーはそれぞれ、超絶な強みがある。
これまでも誰かの何かを解決してきたのだろうし、これからも解決していくのだと思う。

でも、それがさらりと出来るのは、強みやスキルを超えて、「目の前のここがおかしいと思ったからやっている。以上。
というシンプルな理由が根本にあるから。

だからおかしいことは、おかしいとはっきり言う。でもどうにかすると決めたことは、全力で味方になって、お願いしてないことも助けてくれる。

いろんなタイプのおせっかいの集まりだ。

全ては言わない。誰かに言われたら動く。という日本人にとっては
このやり方は抵抗があると思う。

でも、これからの日本にとても必要なことだと思う。

なぜなら、このやり方は、今やいろんな人や地域のやる気や行動に火をつけて、またそれが自分たちに戻ってきて、どんどん大きなものになっている。色々な人やものや情報が一気につながっていくエネルギーはすごいものがあるし、なんと言っても美しい。

これから全国で出会う人や地域とどんなことを話して、どんなことを一緒に解決して、どんな風に世の中を変えていくのか?を考えると本当にワクワクする。

小さい頃、どうしようもできず、誰かに救って欲しかった私はようやく「主体的に、社会課題を解決し続けられる“何かを”世の中に作る」と自分が主体者側へと半歩踏み出そうとしている。

一方、まだ何者かにならないと。という恐怖心は消えない。

(後編終わり)


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hakkenは、10月に3年目を迎えます。ぜひこれからも応援よろしくお願い致します。そして日本、もしくは世界のどこかで一緒に何かしましょう!



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