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子どもも大人も和ませる「ぼのちゃん」の魅力

小学生の頃、欠かさず観ていたアニメのひとつが「ぼのぼの」です。

「ぼのぼの」はいがらしみきお先生の漫画で、現在は一部放送局で新しいアニメ版が放送されているようです。各種動画配信サービスでは、新旧版どちらも観ることができます。

のどかな自然の中を舞台に、おっとりしたラッコ「ぼのぼの」、マイペースでおしゃべり、意外と強かな「シマリスくん」、短気で乱暴者だけど面倒見のいい「アライグマくん」の3匹をメインにした、彼らと個性豊かな動物たちの日常を描いた作品です。

私は昔からほのぼのとした世界観とお話が好きで、大人になってからも育児の合間にひとりでコラボカフェに行くほど。カフェ内のスクリーンに映し出されるアニメを観ながら思わず笑ってしまいました。
4人くらいで来ていた女性のお客さんから視線を感じましたが、気にしないようにしました。

好きなキャラクターはシマリスくん。ぼのぼのには子どもの頃から親近感を覚えています。

近年、ぼのぼの連載30周年記念として、ぼのぼのたちが赤ちゃん~幼児のころを描いた「ぼのちゃん」というスピンオフ作品が出版されました。

コミックスは全3巻。新アニメ版でも「ぼのちゃん」のエピソードが放送されています。

ぼのぼのに、派手な出来ごとは一切登場しません。

ぼのぼのが「家に住みたい」と言い出したり、みんなで大きな実を割ってジュースを飲もうとしたり…。
いたって平和で、何てことのない日常とキャラクターのかけ合いに和む一方で、哲学的な話も多々登場します。

「ぼのちゃん」も基本的には同じで、ぼのぼののお父さんがまだ小さいぼのぼのにあたふたしながら、愛情をもって世話を焼く様子が描かれています。

ぼのちゃんのコミックスは息子が産まれる前に買い、育児中は読み返す余裕もなく本棚にひっそりと眠っていました。

今年の引っ越しを機に、ある日息子がおもむろにぼのちゃんを私の本棚から引き抜き、しばらくの間毎日のように読みふけっていました。
おそらく、動画配信サービスで旧アニメの「ぼのぼの」を一緒に観ていたからでしょう。

ぼのぼのの漫画は絵もセリフも非常にシンプルで、すっきりしています。
そのため息子も読みやすいのか、ときどき絵本のように「読んで」とせがまれ、セリフを読み聞かせしました。

セリフ回しが基本ボケ倒しなので、読んでいる側としてはスベリ芸のような複雑な気持ちにもなりましたが、息子はきゃっきゃと楽しんでくれました。

歩くのも、喋るのもまだおぼつかない、ちいさなぼのぼのたち。彼らの一挙一動に息子は親近感を覚え、親の私はかつての息子を重ねているのかもしれません。

「ぼのちゃん」のコミックスは私の本棚から、息子の絵本棚へとお引っ越ししました。かつて自分が好きだった作品を、自分の子どもが気に入ってくれるのは嬉しいものです。

ぼのぼのが好きな方はもちろん、お子さんのいる方、もうすぐお子さんが産まれる方への贈り物としてもおすすめの本です。


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