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小説創作に憑かれた人よ!

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小説やシナリオなど、言葉で物語を描くことに関しての気づきや技に関する記事です。 「小説指南抄」は過去記事を、「創作エッセイ」は新しい記事をアップしています。
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2023年12月の記事一覧

創作エッセイ(42)言葉を尽くせば尽くすほど

今回はコミュニケーション系の考察。 世間には「言葉を尽くして語れば必ず通じる」という考え…

栗林元
5か月前
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創作エッセイ(41)飽きっぽい子

 私の子供の頃の悩みは、飽きっぽいことだった。両親からも「おまえは、何を始めてもすぐ飽き…

栗林元
5か月前
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ブックガイド(81)「小説の書き方 小説道場・実践編」(森村誠一)

 人気作家である森村誠一さんが書いた指南書で、ずっと独学で小説を書いてきた自分にとっても…

栗林元
5か月前
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創作エッセイ(40)暗喩とは

私の文によく出てくる暗喩。英語でメタファーとも呼ばれる表現方法です。 具体的に挙げると「…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(39)物語はなぜ類型化するのか?

今回は、折に触れ考えていることを書いてみる。 物語の類型とは  小説やマンガなど物語を描…

栗林元
6か月前
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小説指南抄(33)読者の共感を得るとは

(2015年 11月 05日「読書記録゛(どくしょきろぐ)」掲載) 読書における共感とは?  小説…

栗林元
6か月前
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ブックガイド(79)「おもちゃ絵 芳藤」

創作者の人生に共感  大絵師・歌川国芳の弟子である芳藤を主人公に、創作者の人生を描いている。最年長の弟子でありながら、後進の弟子たちより才能に劣るという自覚のある芳藤。回ってくる絵の仕事は美人画でも役者絵でもなく「おもちゃ絵」と呼ばれる子供の遊びのための絵なのだ。  この芳藤というキャラに私は自分を投影して胸が詰まるような気持ちでページを手繰った。小説を書いて物語を綴りながらも、一向に知名度が上がらず、会社員という本業に振り回され、その作品すら書けずに心を病んだ自分。  だ

創作エッセイ(38)長編小説の執筆管理

今回は長編小説を書いていくときの執筆管理の小技について。 何を管理するのか 私は写真の管…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(37)時代の空気感とは

今回は小説を書く上で、舞台となる時代の空気感について考察。社会の持っていたメンタリティと…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(36) 作品によって文体は変わる

作品によって最適の文体、語り口が存在する。あくまで、その作家の個人的嗜好ではあるが、私は…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(35)執筆場所のこだわりについて

小説を書く場合、特にそれが実際の文章のテキスト打ちの場合、書き手ごとにお気に入りの場所と…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(34)続・リアルとリアリティ

作品内でのリアリティ演出、今回は色々な小技に関して。自作「不死の宴 第二部 北米編」を例…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(33) リアルとリアリティ

最近X(旧・twitter)の創作系アカウント達の間で「リアリティ」が話題になっていた。 現在の…

栗林元
6か月前
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創作エッセイ(32)長編小説執筆体験談(2)

初めての長編小説の執筆は、それだけで、構成力や語り口や人物造形などで、短編だけを書いているよりも早く確実に力がつく。 だが、本業の会社員生活や、家族との生活などの傍らでは、その執筆自体が体力をそぐストレスになりかねない。そんな体験を私もしている。 長編執筆には気分転換も必要 「不死の宴 第一部終戦編」を書いているときのことだ。四章を書き終えた後、2ヶ月ほど筆が止まっていたことがある。一つの作品に飽きたのである。そこで、その二ヶ月の間に別の作品を書くことにした。  そのころ