創作エッセイ(32)長編小説執筆体験談(2)
初めての長編小説の執筆は、それだけで、構成力や語り口や人物造形などで、短編だけを書いているよりも早く確実に力がつく。
だが、本業の会社員生活や、家族との生活などの傍らでは、その執筆自体が体力をそぐストレスになりかねない。そんな体験を私もしている。
長編執筆には気分転換も必要
「不死の宴 第一部終戦編」を書いているときのことだ。四章を書き終えた後、2ヶ月ほど筆が止まっていたことがある。一つの作品に飽きたのである。そこで、その二ヶ月の間に別の作品を書くことにした。
そのころ