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【talk】私が専業主婦になった理由


私は、結婚への憧れが人一倍強い子供だったと思います。
ディズニープリンセスが大好きで、世の中の既婚の人はみんな王子様とお姫様のように出会い、素敵な結婚をしたんだと思い込んでいるドリーミーな女の子でした。

そして、結婚と同じくらい、家庭を持つことへの憧れも強く抱いていました。
会社勤めの父、専業主婦の母、子供(私、妹が2人)という家族の中で育った私は、そのまま自分の家族を『理想の家庭』としてインプットしていました。

外で遊ぶよりおままごとが好きで、大人になったら素敵な結婚をして家庭を持ち、母のように家事をしながら家族のケアをしていくのだと夢見ていました。母は、昔から私の理想の母親像でした。


その後、大人になるにつれて現実を知っていくことになります。
世の中に王子様とお姫様は存在せず、景気も依然として悪いままです。

「もう新しく恋愛するのが面倒だから」
「すごく好きなわけじゃないけど、タイミングが合ったから」

そう言って現実的な結婚をするお友達が増えていきます。
でも決してそれが不幸なわけではなく、みんな幸せになっていきました。

私はというと、結婚を考えて長くお付き合いしていた彼氏と26歳のときにお別れすることになり、それから婚活を始めます。
自分の家庭を持つことに憧れは抱いたままでしたが、母のように家事に専念する生活を送ることは絶対の夢ではなくなっていました。

周りを見てそのような理想を掲げられる時代ではないことに気づいていましたし、婚活中なかなか好きになる人に出会うことができず、昔からの夢よりも「この人と結婚したい」と思える人とのご縁を優先する気持ちになっていました。

婚活を3年ほど続けたとき、夫に出会います。
夫はまさに私の思い描いていた理想の男性でした。

お付き合い期間を経て、1年後、初めて出会った日に入籍しました。
そして、ありがたいことに夫は経済的に余裕のある人でした。
専業主婦を希望していることを伝えると、快く了承してくれました。

私は自分のお仕事の都合上、結婚してから4ヶ月ほどは働いていたので、その期間は共働きでした。
退勤後、遅い時間に急いで家に帰り、家事をしていましたが、それがとても大変で心に余裕のない日々でした。

夫とは家事のやり方に違いもあり、そのことにとてもストレスを感じていました。

例えば洗濯物を干したあと、私はきちんと畳んでそれぞれのところに配りたいのですが、夫は干したところからそのまま使うことに抵抗がありません。
食事のあとの食器洗いも、私はすぐにやりたいのですが、夫はしばらく水に浸けておき、その後手が空いたときに洗います。

自然と私がほとんど全ての家事をするようになっていました。

「家事のやり方は人それぞれで、どちらが良い悪いではない。
だから夫に、こうして欲しい、と言うのは違う気がする。
でも凄くしんどい。どうしよう。」

と悩んでいる間にお仕事を退職する都合がつき、専業主婦になりました。
思い通りに全ての家事を行えるのは私にとって凄く嬉しいことであり、一気にストレスがなくなりました。

今は、外でお仕事をしてきてくれる夫と家で家事をする私とで、はっきりと役割分担ができているのでお互いに感謝しながら穏やかに暮らせているように思います。
しんどい共働き期間を経験したことで、私たちにとっては、これがベストなのかなと感じられています。


いまは夫と2人ですが、今後もし家族が増えたら、また心に余裕がなくなることもあるかもしれません。
それでも私の母のように、家事をしながら家族のケアをして、温かい家庭を築いていく努力を続けていきたいと思います。

「子供のころからの夢を叶えさせてくれて、本当にありがとう。」











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