どう観るかはその人次第
前情報が何もないので、これで観に行くか行かないかという観客心理もある意味タイトルにかけているのかな、なんて考えつつも久しぶりに夫婦で観に行って来ました。
夫婦50割りとか言って、この歳だと今は2人で1人分の料金で観れちゃうのですね。
中学校の時に原作本は読みましたが、覚えているのは若くして父を亡くした主人公が叔父さんの教えによって希望を見出していくなんてくらいの大雑把なイメージだけ。
映画の作中にも原作本が出てきますが、共通点はと言えば叔父さんの導きとメッセージ性の強いタイトルくらいなのでしょうか。
主人公は宮﨑駿監督自身。
アオサギはプロデューサーの鈴木敏夫。
アオサギに誘い込まれる謎の屋敷がスタジオ・ジブリ。
そこに巣食うインコ達が、ノウハウを学びに来たり利権に群がる映像周りの関係者たち。
映画の冒頭から、過去作品の焼き直しのようなシーンが沢山入るのは、「お前らだけで、学んできた技術を発揮してみろ」という監督から突きつけられた卒業試験。
もしくは、主人公は息子である宮﨑吾朗か後任のスタジオポロックへの期待で、13個のブロック(これまでの作品)を積み上げて世界を維持してきた大叔父が宮﨑監督自身。
下手なブロックの積み方をして世界を壊したオウムの将軍は、期待に応えられなかったジブリの後継者候補か、これも宮﨑吾朗なのか。
とにかく最後は象徴である屋敷を破壊して、「あとは各自好きにやってみろ」と。
ブロックの欠片をポケットに入れた主人公に対しては、ジブリの欠片をどこか持ち続けつつ、「これからやりたいようにやっていけ」という意味合いだったり。
もしくは、監督自身が、まだまだ情熱の欠片は秘しているから終わらないよという宣言なのか。
何も考えずに楽しんで観れば、分からないところは分からないままそのまま置いておいても楽しめますし、複雑に考えようと思えばいくらでも隠喩を裏読みすることも可能なのかなと。
絵本みたいなものと考えるとそもそも絵本ってそういうものですし、そういうのを含めて、このタイトルに収束するのでしょうね。
曖昧な説明でいいのならば、主題歌である米津玄師の歌詞で大まかに表現されている気もします。
いろんな評価に分かれているようですが、映像もキレイでしたし私は楽しめました。
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