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詩_1121

こどものころ
時計を巻き戻せば
時間が戻ると思ってた
魔法使いになれると

食べてしまったケーキも
壊してしまったおもちゃも
時計を巻き戻せば
もとに戻ると思ってた

おとなになった今も
時間を戻すことができたら
あのころに戻ることができたら
たまにそんな想像をする

仕事でミスをしたとき
遅刻をしてしまったとき
時間を戻したい理由が
現実的すぎて悲しくなる

せっかくおとなになったのに
こどものころより自由なのに
ケーキもおもちゃも
好きなだけ買えるのに

無邪気に広がり続ける発想は
怖いものなしの無垢な勇気は
人の目を気にしない鋼の心は
いつの間にか消えていて

今もまだ戻ってこない

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