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うそのある生活 6日目

6月5日   曇り  空に雲の蓋

娘がだいぶ上手に話すようになった。とはいえ、まだ3歳になったばかりなので、やはりすこし舌足らずなところは残っている。テレビを「テベリ」と言ったり、とうもろこしを「とうころむし」と言ったりしていて、どうしてもいいにくい言葉もあるようだ。

ついこの間のこと、娘が手紙を書いていたので、誰に書いているのか聞いてみると、保育園のエビ先生に渡すのだという。そんな先生いなかったはずだと思ったが、妻と話してそれはたぶんエミ先生だということになった。違う組の先生なので、よく知っているなと感心したりしていたのだが、昨日妻が保育園に行くと、本当にエビ先生というのがいたというので驚いた。

エビ先生は、大きなエビで、最近娘の組の担当なったのだという。すこし前に娘の組の先生が辞めてしまったと聞いていたが、新しくエビの先生が来るとは思いもしなかった。近頃ずいぶん娘がはさみを上手に使うようになったと思っていたが、なるほどそういうわけらしい。

とてもいい先生で、お母さんたちからの評判もいいようだ。ただ、触覚がやたらと長い上に臆病な性格のようで、よく気づかずに触覚が何かに触れてしまっては、驚いてすごい勢いで後ろに飛び跳ねるのだという。それで保育園の備品をときどき壊してしまうというので、せっかくいい先生が来たのにまた辞めてしまうのではと、妻とふたりで心配している。


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