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【週刊新川】変わりゆく街、異国の地で私が考えたこと

こんにちは!株式会社HACK(新川モール)学生チームの松本真吏です。

今回のライター:松本真吏

こんにちは、前回突然バングラデシュからの記事を投稿させていただいた、松本です。

(ちゃっかり前回の記事を載せておくので、ぜひ…!)
今回も、前回に引き続きバングラデシュのことをベースにしつつ、学生メンバーがリレー投稿している【まちと夏とわたし】をテーマにお話させていただきたいと思います。


3年ぶり!街は変化していた

先月、3年ぶりにバングラデシュに渡航しましたが、私がそもそもバングラデシュと関わり始めてから今年の7月で7年になりました。
特に首都のダッカは発展も目覚ましく、多くの変化がありました。

イノベーション誕生の地

Foodpandaで頼んだ食材。30分程度で配達してもらえるので、これは便利すぎる…!

例えば、地元浜松でも最近ではUber Eatsが使えるようになりましたが、ダッカでは数年前からフードデリバリーサービスや配車サービス、国内独自の配達サービスなどが、特にコロナ禍で成長しています。

特にFoodpandaが便利だと聞き、今回初めて使用しましたが
・お店に行くよりコスパが良い(移動費を含めて)
・調理されたものだけでなく、食材が買える
・外国人でも簡単に使える(簡単な電話対応程度)が、現地のケータイ番号は必要
・新鮮なものが届く(物にもよる)

特に面白いな、と思ったのは、バングラデシュ人のお母さんたちが自分の料理を提供していることです。「お母さんの料理」といった名前で、いろんな家庭料理をデリバリーすることができます。営業許可は…?と思いますが、そこはバングラデシュ。良い面も悪い面もありますが、新しいものが生み出される場所は多少混沌としてるくらいが良いのかなと思います。

建設ラッシュで街の風景が変わる

空港ターミナルの拡張工事の様子。いつかこのターミナルに降りたてるのか、ワクワク。


日本も支援しているメトロの駅。運行が楽しみ!

いろんなサービスが充実し、日本食なども以前よりは低コストで楽しめるようになったダッカ。同時に、数年前からの建設ラッシュはまだ続いていました。空港の新しいターミナルの建設工事や、日本も支援しているメトロの工事など、街の至る所が建設ラッシュ。あれ、ここ3年前と全然風景が違う…!と思う場所ばかりで、成長のスピードを感じました。

それでも変わらないもの

コロナの影響を受けつつも、高いGDPの成長率を記録しているバングラデシュ。短時間で景色も、サービスも、いろんなものが変化しているけれども、それでも、変わらないものもあります。

停電したら散歩しよう


夕暮れの村。正直暑い。

成長が著しいといっても、まだまだ停電は多く、より需要が伸びているのでこの夏は滞在の後半から特に停電が増えました。特に地方ではよく電気が止まります。部屋のファン(天井についている扇風機)が止まり、wifiもないので課題も仕事もできない…なんと言っても暑いので、外にでて散歩をします。他の人と「電気ないねー」と言い合いながら、外でゆっくり過ごす時間が不便だけれど、私たちに必要な時間なのかもと思います(暑いけど)。

とりあえず、お茶、飲もう

文献収集をしていた本屋さんで。店主の方がレシートを手書きしている間のお茶タイム。

バングラデシュには一応、研究と調査、文献収集を目的としたので、いろんな場所を訪問しました。その際には、大体お茶やお菓子を出してくれることが多いです。まあ、とりあえずお茶飲んで!という文化はとてもありがたいのですが、急いでいる時でも「お茶飲んでって!」と言われます。
そういう時は高速で飲もうとするのですが、夏でも熱々のお茶が出てくるので結局話し込んだり、遅くなってしまいます。でも、結局その時間を楽しんでいる私もいて、逆に「お茶飲もうよ!」と自ら近所のおじさんとお茶を飲むことも。やることが山積みでも、ちょっと急いでいても、たまにはお茶を飲んでゆっくりしても良いのかも、と思える素敵なところです。

いつも自分の中にある、街

私の好きな星野道夫さんのエッセイの中に「悠久の自然」という短いエッセイがあります。その中で東京の編集者で忙しく働いた男性が、短い休みを使ってアラスカに来た後の感想が述べられています。「仕事は忙しかったけれど、本当にアラスカにきてよかった。なぜかって?東京で忙しい日々を送っているその時、アラスカの海でクジラが飛び上がっているかもしれない。そのことを知れただけでよかったんだ」(星野道夫 2002)
忙しい中で、もう一つ別の時間が流れていることを知っているということがどんなに力になるのか。私にとってのそれはバングラデシュであり、こうして記事を書いている時も、みんなが集まってお茶を飲んだり、村で子供たちが走り回ったりしている、と思うだけで私は今日もちょっと救われています。来年、初めて地元の浜松を離れる予定ですが、きっと浜松も私にとってそういう存在に変わっていくのだろうな、と思います。


参考文献
星野道夫(2002) 「長い旅の途上」文藝春秋.



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