【R18小説】『ガチムチ系年下サラリーマンと大衆食堂で働くポチャ系アラサー女子の恋ものがたり~24』
*桃乃の告白~(24)
***
(どうしよう……もし、そんなことになったら……もしかしたら、真鍋さんに
『いいトシしてるのに、めんどうなオンナだな』
って、おもわれて……そのまま、わたしからはなれていってしまうかもしれないわ)
ーーそうおもうと、わたしは不安でたまらなくなり、そして
(どうしよう……もし、そのまま、真鍋さんが、わたしからはなれていってしまったら……)
ーーと、わたしは、わたしのカラダにふれている、真鍋さんの、おひさまのひかりをたくさんすいこんだ、樹の幹、みたいな、おおきな手のぬくもりや、いつでも、わたしをあかるく照らしてくれる、こぼれるような、まぶしい笑顔や、そして、いつでも、わたしをあたたかくみまもってくれている、まっすぐで、ふかく、しずかな湖のような色をたたえている、やわらかなまなざしが、その、広い背中をくるりとむけて去っていってしまう
ーーと、おもうと、そんなことを想像しただけでも、心臓が、なにかにつかまれたように、ぎゅっと、くるしくなり、そして、ひとりでに、涙が、じんわりと、目のまえをおおってにじんでゆくのをかんじたので、わたしは、その涙といっしょに、いままで、とじこめていた、彼へのおもいが、あふれだすのをかんじて、たまらなくなり、おもわず、こころのなかで、首を横にふると
(……だめ……そんなの、いや。……わたし、もう、大介さんと、はなれたくない……)
と、おもいーー
〈つづく〉
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?