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#2 レシピづくりスタート。酒蔵らしいカレーとは?|女将みずきのカレー修行日記

カレー修行が始まり、気が付けばあっという間に3週間が経ってしまいました。
初めての飲食店での仕事で、洗い物の仕方から野菜の切り方まで、今までの自己流の家事とは全く違い、毎日が発見と反省の日々です。
(スポンジは硬い面で洗い、柔らかい面は泡立てるためだと初めて知りました.....これは常識ですかね?笑)
そんな基礎中の基礎を教えていただきながら、オリジナルレシピづくりの方もようやく着手し始めました。

酒蔵らしいカレーとは?

まずは、どんなカレーをつくりたいのか。そしてそのゴールを実現させるための修行スケジュールを、今回お世話になっている6curryのカレープロデューサーである新井一平さんと話し合いました。

私がまず大切にしたいと思ったのは、また食べたくなるカレーであるということ。
酒蔵には、遠方からもぜひ来ていただきたいのと同時に、地元の方も気軽に立ち寄れる場所にしたいと思っています。
ふらっと寄って、軽く一杯飲んでカレーを食べて帰る。
そんな日常を提供できたら良いなと思っているので、特に奇をてらったような味ではなくシンプルに。だけど、家庭ではなかなかつくらないような本格的なスパイスを使ったカレーを出したいと考えていました。

また、せっかく酒蔵で出すので、お酒づくりで使う麹やお酒を絞った後の酒粕など、お酒づくりの要素も上手く取り入れた、酒蔵らしい一品にできたらと思っています。
そんな私の考えを一平さんにお伝えしつつ、アイディア出しをおこなって、まずは試作品をつくってみようということになりました。
基本知識のための本や資料などもお借りして、まずは基本を知ることからスタートです。

魅惑のスパイスたち

本格的なスパイスカレーをつくったことがないので、まず最初は基本的なレシピでカレーをつくってみようと思いました。6curryでも、もちろん仕込みの作業はさせてもらうのですが、最初から最後まで関わるということはなかなか難しい。ならば、日々の業務の中で教えてもらったことを家で実践しながら復習しよう!と。

早速オススメのスパイス屋さんを一平さんに教えていただき、よく使いそうなスパイスを揃えることにしました。
今回行ったのは、蔵前にある「アンビカベジ&ヴィーガンショップ蔵前」。

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入り口から、何やらインド的な雰囲気が漂っていましたが、入ってみるとカラフルなスパイスがびっしり!
スパイスの香りも漂い、なんだか元気が出てきます。
知らないスパイスや食材もたくさんあって、海外のスーパーに行ったみたいでワクワク。
お店のお兄さんも流暢な日本語で親切に色々と教えてくれて、無事に欲しいスパイスを購入できました。
家に帰り、買ってきたスパイスを並べてみて、さらにひとりでワクワクが止まりません。

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試作Ver.1.0

まずは、基本の練習も兼ねて、あまり冒険せずに以下の要素を入れてみることにしました。

・お肉の下味として酒粕とスパイスでマリネしてみる
・ヨーグルトの代わりに酒粕を使ってみる
・塩味として塩麹を使う

レシピ通りのバージョンもつくり、比較しながらそれぞれ実験してみました。

試作Ver.1.0の感想
・ 酒粕は隠し味程度を想定して使ってみたが、意外に味わいに変化が出た。(でも、酒粕とはダイレクトにわからないから面白いかも)
・塩麹は、塩味をつける調味料としては有効だが、味わいとしての特徴は弱いかも(良くも悪くもスパイスに隠れてしまう)
・普通に美味しくできた笑。 でも、もう少しオリジナリティを出したい

やっぱり、当たり前ですが、想像通りにはいかなくつくってみないとわからないことが沢山ありますね。

そして、ここで出てきた課題は、酒蔵らしさってなに?ということ。
なにが酒蔵らしさとはなにか?自分の中でも曖昧で、しっかり定義できていない事に改めて気付きました。

酒蔵らしいってなんだろう?
なぜ、酒蔵らしくしたいんだろう?
そもそも、酒蔵らしさって必要なんだろうか?

この辺りについては、もう一度自分の中で思考が必要そうです。
「酒蔵らしさ」にこだわっている私の思いの先にあるものはなんだろうか、そこを考えつつ、レシピに反映させていければと思います。

修行期間ももうすぐ折り返し地点ですが、女将の修行はまだまだ続きますよ。

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