見出し画像

「ジャイアントコーン」 けっち

画像1


ジャイアントコーン | 【公式】江崎グリコ(Glico)

ジャイアントコーンと名前をきいてトウモロコシを思いうかべる日本人っているのでしょうか。僕が思うに、まず日本で育った人のほとんどがグリコが発売しているアイスのことを脳裏にうかべるはずです。サクサクのコーン部分に冷たいアイスがのっていて、そのアイスのうえにチョコナッツがのっている。チョコナッツはカリカリしているのに、チョコが口いっぱいに広がると甘くとろけ、そのチョコのとろけを冷たいアイスがノドにおしながしていき、そんなときにサクサクのコーンがからまりあう……子どものときに一番好きなアイスがジャイアントコーン、大人になってアイス食べたいな、と思うときに探すのがジャイアントコーン。

ハーゲンダッツやサーティワン、沖縄のアイスクリーム(名前失念)など、手軽に買える高級アイスクリームが次々にあらわれても、ジャイアントコーンのアイスにおける存在感というのはちっとも衰えていない気がします。むしろその存在感は、子どものころからイチバンという信頼もくわわって、もはや老舗、伝統にさえ高まりつつある。なにより今でも安いところが魅力です。

僕は同じことをヤマザキパンにも思うことが多いです。ヤマザキのカレーパン、ヤマザキのメンチカツパン、ヤマザキのドーナツ。

いまならブーランジェやベーカリーにいけば「北海道小麦」をつかった全材料国産の高級惣菜パンもたくさんありますけれども、そういう高級(たしかに美味しい)パンを食べるたびに(でもヤマザキパンでも十分においしいよな)と思うのが僕の正直な感想です。

そういう立ち位置にあるジャイアントコーン。先日仕事で遠出にいく用事があったらしい妻が遠出から会社にもどる途中、道路脇のコンビニでジャイアントコーンを食べたそうで、僕に電話をくれたのですが、そのときに「ジャイアントコーンを食べたよ」と言いました。僕はそれを聞いて、とてもうらやましくなったのです。もしこれがタピオカを飲んだ、だったり、どこかのブーランジェの有名クロワッサンを食べたよ、だったら「へー、いいなあ」とは思うものの、そんなにうらやましくはならなかったと思います。

仕事で車にのって遠出して、疲れたその帰り道にコンビニでジャイアントコーンを買ってそれを食べたあと、電話をかけた……そのシチュエーションにおける「ジャイアントコーン」。疲れた体に食べ物で癒しを与えてくれるとするならば、やっぱりジャイアントコーンが最強じゃないんだろうか、と僕は思いますし、そのカリッとサクッと音をたてて食べるアイスが、はっきりと食べ始めから食べ終わるまで、僕は擬似体験してしまったのです。でも、僕は食べていない。だからうらやましかった。

これがタピオカでも高級パンでも、それは羨ましさとは違うと思います。なぜならそれは僕の境界に入ってこないところにあるからです。今日もありがとうございます。

この記事が参加している募集

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?