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読んでもらえないという前提で書き続けたい。



あんまり堂々と言うことではないけれど、わたしは基本的に自信がなくて、何をやるにもいちいちドキドキしている。人と比べず過去の自分と比べるようとか、できないことじゃなくてできることに目を向けてみようとか、いろいろ試してみるが、そんな急に自信たっぷりにはなれない。性格もあるし、経験してきたことたちの影響も大いにあると思う。自信はイオンモールにもAmazonにも売っていないから、手に入れることがとてもむずかしい。

もっと、仕事でもプライベートでも、わたしってすごいでしょ!と胸を張って生きられたらなあ。いろんなことに軽やかに挑戦している人を見るとあこがれる。でも最近、自信がない性格でよかったかもと思う場面がいくつかあって、それはたとえば文章を書いているとき

これは、もしかしたら文章術関連の本ではあたりまえに書かれていることなのかもしれないけれど、わたしは基本的に「世の中のすべての人はわたしに興味がない」という前提で生きているし、書くようにしている。あわせて、会社員時代に先輩ライターさんに「文章は読んでもらえないという前提で書け」と教わったことは、今でも文章を書くときに毎回、多い時は一文一文書き進めるたびに思い出す。

みんなわたしのことなんてどうでもいいよね、仕事も家のことも忙しいだろうし、Youtubeだってインスタだって刺激的なコンテンツがいくらでもあるし、アマプラなんて月600円で見放題だし、推し活だってあるかもしれないし、noteだってはちゃめちゃにおもしろい怪物みたいな人たちがすでにいるし。けど、わかってるけど、わたしのも1分だけ読んでほしい。ちょっと話を聞いてほしい。だからそのために、わたしは自分にできる限りネタ探そうと思うし、わかりやすい言葉で書こうと思うし、表現を工夫しようと思う

自分に自信がなくて、誰もわたしに興味がないとわかっていて、そのくせせっかく書いたものは人に読んでほしい!と思ってしまう、頭を抱えたくなるようなややこしい人間だからこそ、できる努力や工夫があると思う。

多少は自信が持てるようになるといいなとは思うけれど、「みんなわたしのこと好きでしょう?わたしの話聞きたいでしょう?聞かせてあげるね!」なんて思う日はずっと来なくていいと思っている。どんどんつまらないものになっていきそうだから。ほんとに特別な実績のある人だったり知名度がある人はそのスタンスでいいだろうけど、わたしはふつうの人だもん。だからわたしは、文章は読んでもらえないという前提で書き続けたい。みんなわたしのことなんてどうでもいいんだと思うネガティブさは、ときどき役に立つこともあるんだよと思いたい。


おわり

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