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ロボットをプログラムして動かす「カルネージハートエクサ」

ロボットの行動プログラムを作成してロボット同士を戦わせるゲームって細々と発売されていて、自分の遊んだ中ではWin95のフロンティアブレインというゲームが一番古い(1997年12月発売)ものになります。
その血脈を受け継いで…いるのかどうかは知りませんが、カルネージハートシリーズもその系統であり、その最新作(白目)が今回紹介するカルネージハートエクサです。

作品紹介

公式サイトはこちら。

本作は2010年10月28日にPSP用ゲームとして発売されました。
ゲームの大まかな流れは以下の動画を見るとよく分かると思います。一言で言えば、ロボットを設計し、プログラムし、戦わせるゲーム。

PVを見て分かる通り、ハードウエア(HW)の組み合わせとソフトウエア(SW)の設計によって文字通り「自分だけのロボット(OKE)」を作り出せます。ロボットをアセンブルして操縦するタイプのゲームは他にもあり、そういうのは「◯◯京通りの組み合わせ!」とか煽ったりしていますが、こちらはSWも作るのでまさに無限大。

チュートリアルも充実していて、ストーリーモードをクリアする頃には自由にOKEを作れるようになっているでしょう。

最終的には最大三機でチームを組み敵と戦うことになります。六機のOKEが自律的に動いて撃ち合うさまは感動モノです。

推しポイント

SW設計

最大の推しポイントはやはりSWを自分で設計するところ。HWの組み合わせだけだったらいずれ最適解が発見され最終的に猫も杓子も同じHWを使うようになる、なんてなりそうですが、SWの新しいアイデアによって最適なHWが都度更新されていくのでいつまでたっても最適解にたどり着かないのです。

SWの設計についても、一般的なプログラミング言語のように文字をずらずらと書くのではなく、関数に相当する「チップ」を配置してパラメータを設定して線を繋げていくだけ、と敷居低め。Scratchでプログラミングできるならこちらも問題なく使えるのではないでしょうか。

敷居が低いからといってやることは本格的。大型CPUではメイン領域の他にサブ領域も持ち、サブ領域をサブルーチンとして使用することができます。
また、HWやSWについての理解が深まるほどに実装したい機能は増え、けれども配置できるチップ数には上限があるため、機能の取捨選択と選んだ機能を如何に詰め込むかに知恵を絞る必要が出てきます。さながらパズルのようにチップの配置を調整し、上限いっぱいまでチップを配置できたら、それだけで大きな達成感を得られます(笑)。

三機編成

こういうロボット物で(多分)珍しいのが、三機でチームを編成して戦わせる点。
チュートリアルではプレイヤーが操作をしてOKEを動かす操縦型もあると紹介していますが、実際にはほとんどのOKEがユーザ操作を受け付けない自律型になります。そして一人のユーザが三機の操縦型OKEを同時に操作するのは無理がありますが、自律型なら三機でも全く問題なし。この点が他のロボット物に見られない「チーム戦」を可能にしているのだと思います。

しかもそれぞれ無関係に動く機体が三機ではなく、三機の間で通信ができます。なので(強いかどうかは別として)一機が上空から偵察しつつ残り二機に情報を伝達する、なんてチームも作ることが可能です。

ちなみに三機が上限なのはPSPの性能限界が理由かと。3 v.s. 3でもミサイルや銃弾が飛び交うと処理落ちしてましたからね。仮にPS5で続編が発売されたら10 v.s. 10みたいなものも実現できるのでしょうか。

時間を超えた戦い

自律型の別の利点として、時間を選ばずに対戦することができるという点が挙げられます。

操縦型で対戦しようと思えば二人のプレイヤーが時間を決めて集まる必要がありますが、自律型であればチームデータさえ手に入ればいつでも戦わせることができます。実際このゲームの大会は、参加者各人がチームデータをサーバにアップして、大会運営が各チームデータを戦わせて結果を発表する、という形式で行われています。

そのため今でも過去の大会のチームデータを入手してローカルで戦わせることができます。2023年9月現在でEuropaPanditの2つのサーバが利用可能なようです。

息の長さ

本記事執筆時点ですでに発売から13年近く経過しているわけですが、未だに一定数のプレイヤーがいるようです。久しぶりにmixiのコミュニティを覗いたら2023年7月に大会が開かれてました。すげー。

最後に

本作の発売は2010年で、以後続編は発売されていません…
売れないのかなぁ。売れないんだろうなぁ。


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