理学療法の手技はたくさんあるけど結局は考え方が1番大切
こんにちは!
前回に続き、徒手理学療法のことについてお話していきます。
前回の記事をまだ見ていない方は、こちらをどうぞ!
今回は、徒手理学療法の種類についてざっくりと説明し、次回は具体的なコンセプトやその内容についてお話していきます。
が、その前に、どうしてもお伝えしておきたいことが1つだけあります。
それは、タイトルの通りです。
理学療法に限りませんが、何事も小手先のテクニックばかりに走らず、必要な手技を用いるためちゃんと思考を巡らせることの方が圧倒的に大切です。
いわゆる、クリニカルリーズニングってやつですね。
ここについてはめちゃくちゃ奥が深いし、私自身もまだまだ勉強中なので、また別の機会でお話します。
さて、前置きが長くなりましたが、私は徒手理学療法は色々な観点から分類することができると考えています。
〇〇コンセプト、とか色々ありますが、それぞれどこに主眼を置いているのかが異なるため、一括りするのは中々難しいと思います。
また、一般的には神経疾患に用いられることで知られているコンセプトの多くも、徒手的な治療を行うものはたくさんあります。
正直、世の中にある理学療法のコンセプトを全部検証していったら、全部が広義の徒手理学療法じゃん!ってなりそうなので、キリがないです。
そこで、分野を筋骨格系徒手理学療法分野に限定し、
① どんな症状にアプローチするのか
② どんな組織にアプローチするのか
という観点から分類を考えてみたいと思います。
① どんな症状にアプローチするのか
・痛み
・筋力低下
・関節のこわばりや硬さ
・関節の不安定感
・しびれ
・頭痛
・めまい
・吐き気
・日常生活の困難さ
etc...
多くのコンセプトは痛みの改善を目的としていますし、ほとんどの方は"徒手理学療法=運動器の痛み改善"と思っているのではないでしょうか。
日本では滅多に理学療法処方がないでしょうが、実は頭痛やめまい、吐き気などにも徒手理学療法が有効になる場合もあります。
(私もそのような症状に対応できますが、正直経験が少ないので自信はないです…)
② どんな組織にアプローチするのか
・関節
関節モビライゼーション/マニピュレーション
・軟部組織
軟部組織モビライゼーション
ストレッチ
ストレイン・カウンターストレイン
トリガーポイント
筋膜のアプローチ系統
・神経系
神経モビライゼーション
・脈管系
リンパドレナージュ
etc...
一般的に有名なコンセプトのほとんどは、関節に対する考え方やアプローチ(関節モビライゼーション)が多く含まれております。
もしかしたら、徒手理学療法=関節モビライゼーションと思ってる人もいるかもしれませんね。
ただ、その関節の動きを作るのは筋肉であるため、筋肉に対する治療のコンセプトもたくさんあります。
が、こちらは理学療法というより、オステオパシーやカイロプラクティック、東洋医学など他の領域由来のものがたくさんあるように感じます。
①の症状に対してどのように考えて②の治療を行なっていくか。
ここのクリニカルリーズニングが徒手理学療法の根幹に当たる部分です。
このクリニカルリーズニングの部分がそれぞれのコンセプトで異なります。
次回では、代表的なコンセプトの内容と、それぞれのコンセプトで①を"どのように考えて"②の治療を行うのか、説明していきたいと思います。
では、また次回お会いしましょう。
※ちなみに、今回と次回の内容についてもう少し詳しく知りたい方は、こちらの書籍を読んでみてはいかがでしょうか。
色々なコンセプトの概要と、触り程度ですがテクニックが載っています。
各関節毎に解剖学から評価、治療手技まで丁寧に説明されています。
どちらも徒手理学療法を極めたいなら、一度は目を通した方が良いと思います。
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