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(22)USJを劇的に変えた、たった1つの考え方

【マーケティングの本質】
売れる仕組みを作ること。
どうやって売れるようにするのかというと、消費者と商品の接点を制する(コントロール)することで売れるようにする。
コントロールすべき消費者との接点は主に3つある。
⑴消費者の頭の中を制する
⑵店頭(買う場所)を制する
⑶商品の使用体験を制する

(1)消費者の頭の中を制する
【ブランドエクイティー】
消費者の頭の中にあるブランドに対する一定のイメージ。
ブランドエクイティーを築くための一連の活動をブランディングと呼ぶ。

「マーケティングの仕事」=「自社ブランドを売れるようにする」=「消費者の頭の中に自社ブランドが選ばれる必然を築くこと」=「ブランディング」
マーケティングの最大の仕事は消費者の頭の中に

「選ばれる必然」

を作ること、そのための活動を「ブランディング」と呼ぶ。

ブランドエクイティーは消費者が認識しているそのブランドの一定のイメージのポジティブなものもネガティブなものも全て含む。
消費者の頭の中にそのブランドの映像がかなり思い浮かぶかと思うが、思い浮かんだものは言葉も映像も全てブランドエクイティー。
ちなみに視覚は感覚器なので、グラフィカルな映像情報は脳内にブランドエクイティーを作る大きな武器になる。

消費者がそのブランドを選ぶ理由とそうでないもの両方あり、消費者に選ばれる強い理由になっているものを「戦略的ブランドエクイティー」といい、それこそが選ばれる正体。


【戦略の定義】
目的を達成するために資源(リソース)を配分する「選択」のこと。
子供にもわかるように・・
「戦略とは何か達成したい目的を叶えるために自分の持っている様々な資源を何に集中するのかを選ぶこと」

【なぜ戦略が必要なのか】
①達成すべき目的があるから
②資源は常に不足しているから

資源は使う人が認識できていないと使えない。
例えば部下がユニークな長所を持っているのに知らないので活用できないなど。

【選択と集中】
数的有利は必ずしも大局での勝利を保証するものではない。
やることを選ぶということは、同時にやらないことを選ぶということ。
戦略の核となる考えが選択と集中。
全てをやろうとすることは、つまり選ばないということは、戦略がないということ。とりあえず全てやろうとすることは、意味なく経営資源を分散させてしまうだけ。愚か者のすること。

目的➡戦略➡戦術

最初に目的を明確にし、戦術よりも戦略を明確にする。
戦略レベルの話と戦術レベルの話は明確に区別しなければならない。戦略によっては、その戦術は一切不要になってしまうから。

戦況分析
5C分析
Company(自社の理解)
Consumer(消費者の理解)
Customer(流通など中間顧客の理解)
Competitor(競合他社の理解)
Community(ビジネスをとりまく地域社会の理解)

[P141]

戦略ターゲットとコアターゲット

戦略ターゲット
ブランドがマーケティング予算を必ず投下する最も大きなくくり

コアターゲット
戦略ターゲットの中で、更にマーケティング予算を集中投資するターゲット消費者のくくり

※戦略ターゲットもコアターゲットも目的達成に照らし合わせて小さすぎないように注意。

【コアターゲットの見つけ方6つ】
⑴ペネストレーション
自ブランドの世帯浸透率を増やせるグループはいないか

⑵ロイヤリティ

⑶コンサンプション
1回あたりの消費量を増やせるグループはいないか
例’日帰りを宿泊にできないか

⑷システム
使用商品の種類を増やせないか
例’シャンプーだけしか使ってないがコンディショナーやトリートメントも使わせることができないか

⑸パーチェスサイクル
購入サイクルを短くする

⑹ブランドスイッチ
競合ブランド使用者の中にブランド変更ができないか

【消費者インサイト】
消費者の隠された真実
インサイトを衝かれることで消費者は自社ブランドのベネフィット(商品便益)を大幅に理解しやすくなったり、欲しくなったりする。
マインドオープニングサイト
ハートオープニングインサイト
どちらもニーズではなく、消費者が気づいていない隠された真実(P158)

【マーケティングフレームワーク】
戦況分析→目的(実現可能か・シンプル・魅力的か)→who(誰に売るのか→what(何を売るのか)→how(どうやって売るか)

WHAT(何を売るのか)
消費者がブランドを買う根源的な価値
「人々は4分の1インチのドリル欲しいのではない。人々が欲しいのは4分の1インチの穴である」

USJのTVCMを大幅に強化できると言うことでした。USJの従来のTVCMは消費者がUSJのチケットを買う根源的な価値を十分に訴求できていないと分かっていたからです。
消費者が欲しいのはアトラクションでは無いのです。消費者が欲しているのは、そのアトラクションを体験したときに巻き起こる

感情

です。アトラクションそのものではなくどんな感動が味わえるのかを訴求せねばならない。

「どう戦うかの前に、どこで戦うかを正しく見極めること」

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