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サンライズゴールデンルート計画[2022.4-5 サンライズGR①]

2022年が幕を開けてからしばらく時間が経過した頃、東日本旅客鉄道(JR東日本)のニュースリリース欄には「春の臨時列車の運転について」というPDFファイルが鎮座していた。
私は常日頃から、JRグループや居住地周辺の私鉄のニュースリリースを毎日欠かさずに確認している。一見、時間の無駄遣いに見える行為だが、ダイヤ改正や今回のような臨時列車の情報をいち早く掴めるから、少なくとも私にとっては無駄ではない。その情報を読みながら、いろいろと妄想を深めて、その中から金銭的および時間的に許せると確信したものを現実に昇華させるのが何よりの至福だ。
2022年の春はどの列車に乗って欲求を満たそうかと考えつつ、それを印刷した紙とにらめっこをしていたら、「サンライズ出雲91号」の文字が目に飛び込んできた。それが脳に到達した瞬間に乗るのを決めたのであった。
鉄道で旅行するのを好む人々にとって、「サンライズ」は馴染み深いはずだ。メロンパンでもなく、アパートの名前でもなく、寝台特急の名称である。
その「サンライズ出雲」と「サンライズ瀬戸」は毎日運行の定期列車として、東京と出雲市・高松の間を行き来している。しかし、大型連休やお盆、年末年始になると、それだけでは輸送量が足りなくなってしまうために、「サンライズ出雲」に限っては臨時列車を出す。出雲市行きが「サンライズ出雲91号」で、東京行きは「サンライズ出雲92号」だ。これらに乗る意義を問われれば、2つの回答が導き出される。まず第一に、年に数日しか乗れない大変貴重なものであること。そして第二に、定期列車よりも長く楽しめる点にある。

さて、その日は一晩中あれこれと行程を練っていた。まだ季節は冬だったから、日が明けるまでとはいかなかったものの、かなりの時間が経っていた。
出来上がった行程を以下に記す。

東京(22:21)[サンライズ出雲91号](13:07)出雲市(15:30)[やくも24号](18:39)岡山(19:45)[マリンライナー59号](20:38)高松(21:26)[サンライズ瀬戸](7:08)東京

流石に奮発しすぎではと思い、数日間放置しておいたが、それでもやはり行きたい欲が勝った。せっかくだから、私はこのルートに名前を付けることにした。その名も「サンライズゴールデンルート」。そもそも「ゴールデンルート」とは、インバウンド(=外国人観光客)が日本の王道観光地(三大都市,箱根,富士山等々)を短期間で巡ることを指すという。その定義とは少し離れてしまうが、その点については大目に見ていただければ幸いである。

計画は綿密に立てられたから、あとはきっぷをしっかりと取らなければならない。まだ、発売開始である1か月前ではなかったため、その日になるまでJR西日本の予約サイト「e5489」で手順を確認したり、もし取れなかった場合のリカバリー策を考えていたりしていた。


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