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NO.2の育て方㊻御社のナンバー2は情報収集に熱心でしょうか?

ナンバー2の役目のひとつに情報収集がありますが、日頃からナンバー2からさまざまな情報や意見は上がってきているでしょうか?

情報収集というと広くなり過ぎなので、経営幹部として最低限行うべき情報収集に絞ってみると、こんなところが重要です。

・競合他社の情報
・自社の属する市場の動向、変化
・政治や経済のトピックとその影響
・自社の従業員の働きぶりや士気
・社内での大小さまざまなヒヤリ事例

情報収集に余念がない社長も多いかと思いますが、一人に入ってくる情報は限られていますし、逆に、情報が入り過ぎても一人でそれを処理する能力や時間にも限りがありますから、社長としてもナンバー2が必要な情報の収集、整理も補ってくれると助かるはずです。

社長「最近聞いた話なんだけど、知ってるか?」
ナンバー2「いえ、知りません」
社長「ウチの会社にも影響ありそうは話なんだけど、どうしたらいいと思う?」
ナンバー2「うーん、ちょっと調べてから検討しますのでお時間ください」

こんな会話ばかりだと正直頼りなく感じてしまいませんか?

いつも社長から一方通行の情報提供で、何を聞いても「知らない」、「そうなんですか?」といった返事しかない。うっかりするとその会話自体も忘れてしまうかもしれません。

そして、忙しくてそれどころじゃないといった態度だとナンバー2の自覚もなければ、役割についても理解できてない、指示に従うだけの作業マンだなと感じるでしょう。

社長は毎日が戦いという感覚で経営をされていると思います。だからこそ高い危機感で情報収集も日々されているはずです。

同業他社やマーケットの情報が大事なのはもちろんですし、社内でのさまざまな予兆にも敏感なのが社長です。

挨拶しても、なんだか雰囲気が悪くて、いかにもやる気がない社内風景を見て、社長なら気になるでしょう。

「何が原因なのか?」
「何か対応、対策を取らないといけないのではないか?」

こんな思いが頭をよぎるはずです。

その現場を預かっているはずのナンバー2が目先の作業に夢中で、社内外のことにはまるで無関心だと社長の気苦労は増すばかりです。

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『彼を知り己を知れば百戦殆からず』

孫子の兵法に出てくる有名な言葉ですからご存じの方も多いでしょう。まさに情報収集の重要性を説いています。

敵(社外のさまざまな情報)と味方(自社の実力、状況)の双方の情報を常にアップデートして、勝ち筋を見つけることはいつの時代でも同じです。

また情報を集めるといっても、人によりその情報の理解や分析は異なります。表面的なことだけでなく、その情報の正確さや本質を見極めるには相応の経験やセンスも必要になります。

なので、情報収集に熱心な社長であっても情報の捉え方によっては誤った判断をしてしまうことも十分にあり得る訳です。

そうした事態を避けるには複数の目で情報を確かめ、裏側にある本質部分を検討し、自社の弱みをいかに潰すか、もしくはいかに弱みを強みに転化させるのかをナンバー2と議論できるのが理想的な状態だと思います。

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ところで、情報収集を怠っているナンバー2をどう捉えたらよいでしょうか。

「経営幹部なのだから情報収集も仕事の一つとしてしっかり取り組め」と指導したところで、恐らく期待するような行動には結びつかないと思います。

これほど情報が溢れかえっている世の中で無関心なのは、ナンバー2としての仕事に対する自覚がないからです。

それはとりもなおさず、社長がナンバー2の役割、責任を教えていないことが原因です。

そもそも人選を間違っている可能性もあります。

「ウチのナンバー2はイエスマンで扱いやすいけれど、自分から意見を上げてくることもなくて、なんか頼りないんだよな」

こう仰る社長は自らがその原因を作っていることには無自覚だったりします。

情報収集というテーマでナンバー2の仕事ぶりを測ってみましょうという意図での記事ですが、情報収集に限らず、ナンバー2の有能さを測るリトマス試験紙のようなものはたくさんあります。

気になりましたらご質問ください。

最後までお読みいただきありがとうございます。


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