HIKO

起業家&ベンチャーキャピタリスト。ピアニスト。 興味範囲:政治経済・現代アート・音楽・…

HIKO

起業家&ベンチャーキャピタリスト。ピアニスト。 興味範囲:政治経済・現代アート・音楽・経営戦略・スタートアップ・テクノロジー・デザイン。 人の一生をテーマに多面的に描きます。

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第一部:トイストーリーと生成AIが出会った日

(本シリーズはこれから三部作でお届けします。テクノロジーやクリエイティブの最先端を各部 5分で学べるようにしています。) 不朽の名作トイストーリー。 1995年に発表されたトイストーリーは、 おもちゃの世界や心情を描く斬新なアイディアと、 誰もが持つ思い出に寄り添う物語は、革新的な作品となり、我々を虜にした。 あれから30年近く経ってもトイストーリーの色は褪せず、大ファンな人も、今からファンになってしまう子供もたくさんいるだろう。 トイストーリー5の制作も今年発表

    • 第三部:人間を超えてAIはトイストーリーを創造するのか?

      第二部まではテクノロジーやアーティスティックな側面を中心に語りました。 第三部では、 「人間を超えてAIはトイストーリーを創造するのか?」 というテーマの下、 テクノロジーによる分析だけでは不十分だと考えます。 人間とは何か?という哲学的なアプローチ。 人間にしか出来ないことはあるのか?という俯瞰的な問いに対して、 複合的にアプローチしなければいけません。 三部作となっているため、第一部、二部を読んでいない方はそちらを先に読んで頂くことをお勧めします。 トイ

      • 第二部:トイストーリーと生成AIの交差点

        2023年にトイストーリー(3Dアニメーション)と生成AIが出会った事を第一部では解説した。 この出会いはどのように交わり、発展していくのか。 世界で起きている事、現れたイノベーションの旗手達を、第二部では描いていく。 そもそも、何故僕がこのトピックについて筆を取っているかという事をまだ説明していない。 単純に、本領域の発展に期待していて、強気で、世の中が急速に変わっていくと確信しているからである。 アニメーション好きには、興味津々なのである。 一方、急速な変化は

        • 失敗体験と圧倒的成功体験の本質

          失敗体験と圧倒的成功体験の本質。 これは最近見えてきた事で、20代後半から僕ぐらいの30代後半の人の多くの相談を受け続ける中で疑問に思い、悩んでいる姿を観察・分析しました。 世界で大活躍するトッププレーヤー達と一緒に仕事をして、沢山議論をしました。 自分の仕事も振り返ってみて、明確になりました。 失敗が大事。 よく言われること。 挑戦しよう。と。 これは確かに大切な事で、失敗を糧にし、学び強くなる。そういう事です。 でも、結局失敗体験が何かを変える訳でもなく。

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        第一部:トイストーリーと生成AIが出会った日

          再考・多様性

          ”我思う、ゆえに我なり”  ルネ・デカルト アメリカから戻った。 久しぶりのアメリカから得た学びは沢山ある気がするけれど、 最も再考しないといけないと感じた事は、 多様性 だった。 コロナで分断されすぎて忘却していた。 移民・黒人・白人 アジア・欧州・米国・アフリカ ”お前は白人だからいいじゃないか” ”白人を選んで生まれたわけじゃない” ”自国を裸一貫で飛び出し、色々国を渡り歩いて、アメリカになんとか到着した。アメリカの教育を子供に受けさせたかった” ”中国

          再考・多様性

          鳥のさえずりとSENSE OF WONDER

          ぼくは最近、二拠点的生活を開始した。 常に何かに追われ、何かを追っている自分への不安。 超都心の便利さと人工的な美に浸りきっている不自然。 ぼくはSANU Lifeを選択した。 ”自然に中にあるもう一つの家” ホテルが少し苦手で、でも美意識の高いぼくには共感たくさんのサービス。 その暮らしを始めてみて、ぼくが真っ先に感激したのは、 ”鳥のさえずり” だった。 ピヨピヨという美しい音色も感性に触れたのだけど、自然の中に生命が生き生きと暮らす姿が聴覚から視覚化され

          鳥のさえずりとSENSE OF WONDER

          Web3 and Hyper-Commercialized Capitalism

          When creating the future through technology, I always believe that academic research and historical considerations must be considered along with technological progress in order to be useful. This is a way of thinking that I can say is my id

          Web3 and Hyper-Commercialized Capitalism

          超商業化資本主義とWeb3の関係

          技術(テクロノジー)による未来を創造する時は、僕は常に学問的な研究、歴史的考察を技術進歩と一緒に考えないと使い物にならないと信じている。経済学を専門として学び、テクノロジー起業家・投資家としての自分の立場を考えると、アイデンティティーといえるような考え方であり、そこが自分のユニークさだとも思っている。 Web3の世界にどういう可能性と未来がありえるのか。その未来をより良いものにする時に、どういった事が必要になるのかを、経済学的な見地を含め考察してみた。以下の、3部構成となる

          超商業化資本主義とWeb3の関係

          人と地球の関係のアナロジー

          一棟のアパート。101号室に住む人間さんは厄介な住人である。 家賃は払わないし、壁には大きな穴を空けるし、家の中はゴミだらけ。 騒音も凄い。挙句の果てには、103号室のゾウさんや、104号室のゴリラさんのうちにも勝手に上がり込み、追い出してしまった。 今度は親戚も引っ越してきて、物置部屋にしていた部屋や、空き部屋までにも住み着き始めている。 あまりにも住み方が雑なので、アパートの基礎にまで腐食が見えてきた。家賃も修繕費も払わないので、修繕する予算もない。 警察に連絡

          人と地球の関係のアナロジー

          ストライカー気質が日本にも夫婦関係にも必要なのではないか

          停滞する日本。 コロナ対策で混乱する日本。 お陰でもっと混乱する夫婦関係。 そんな日常を見ていて思うのです。(我が家はいたって順調です。) ”ストライカー気質”が今求められているのではないか。 サッカー小僧で、キャプテン翼で育った僕。いつも10番を背負っていた僕。 そんな僕はサッカーを使ったアナロジーが思考整理に大いに役立つ時があります。 要は、”俺にボール渡せば、絶対決めてやる” このストライカーのエゴ。 今の日本政府。 強力な”俺が勝たせてやる”って気

          ストライカー気質が日本にも夫婦関係にも必要なのではないか

          抽象化と単純化の違い。過度な単純化は危険。

          今日は最近、少し世の中の危険性を感じている点から、想いを書いてみました。 抽象化というのは、物事や出来事という対象から、普遍的に成り立つ点を抜き出し、体系化する事と言えます。 単純化というのは、物事や出来事という対象から、説明や状況に影響を及ぼさない範囲を排除し簡素にする事と言えます。 抽象化と単純化は明らかに異なります。 普遍的な点を抜き出し、体系化するという事は、文脈に依存しないシステムや思想を作り出しているという事。これは、あらゆる人生の局面で必要なアプローチ。

          抽象化と単純化の違い。過度な単純化は危険。

          もうDeep Techではない, Frontier Tech!

          大航海時代、西部開拓時代、こういう言葉を聞いてワクワクしない人はいないのではないでしょうか? まさしく、Frontier (フロンティア)を切り開く時代。Frontierを押し拡げる時代。 この言葉がピッタリと今、ScienceやTechnologyの世界に当てはまると思っています。 Deep Techという言葉を10年弱前ぐらいから世の中で聞くようになりました。 一説では「科学的な発見や革新的な技術に基づいて、世界に大きな影響を与える問題を解決する取り組み」 と説

          もうDeep Techではない, Frontier Tech!

          日本人である事を忘れてみるといい(海外スタートアップとの上手な付き合い方)

          こんにちはAirbus Venturesの彦坂です。 この文面は先日のHellow Tomorrowでの登壇を纏めたものです。 Hello TomorrowとはFrance発のDeep Techを推進するコミュニティです。詳細はこちら。 海外スタートアップとの上手な付き合い方を登壇では主にご紹介しました。 結論は”日本人である事をまず忘れてみよう。”という事です。 私の経験上、実は海外スタートアップは日本人や日本企業に対して先入観が強い事がわかりました。 例えば、

          日本人である事を忘れてみるといい(海外スタートアップとの上手な付き合い方)

          Creative✖️Innovation ✖️日本流 = "Innovation Garden"とは

          2020年10月9日、10日、晴海(CLT PARK HARUMI) で世界最先端のクリエイティブカンファレンス ARS Electronica Boarder Sessions C2 を招致し、融合して、洞察を得ながら、日本流のイノベーション文化を創っていく為のプラットフォーム  "Innovation Garden"が開催されます。 https://innovation-garden.com/ テーマは "Overline" オフラインとかオンラインとか

          Creative✖️Innovation ✖️日本流 = "Innovation Garden"とは

          海外VC/投資家からの資金調達

          たまには、仕事に直接関するテーマで書き下ろしてみます。 ”海外VC/投資家からの資金調達” について、以下の私自身の経験に基づいて、個人的な見解を述べさせて頂きます。 ・Goldman Sachsのトレーダー (Sell side)として海外機関投資家と相対し、日本市場の売り込みをしてきた(ほぼ営業も自分でやりました。投資家は営業と話すより、市場わかっているトレーダーと話す方が価値があるとわかっています。) ・Airbus Ventures (海外VC/Buy side

          海外VC/投資家からの資金調達

          無色透明への志向

          深く考えているテーマの一つを、今回もつらつらと書き連ねますが、思索している独り言のような話です。 無色透明でいたい。 とよく思う。 人って大人になると、職業・職歴や出身大学、達成してきた事、交友関係などと、 色がつき、濃くなる。 色がつくことは有利に事を運んでくれる事が多い。 キャリアアップなんてまさに。 しかし、一方でついた色により制限をされる事もある。 転職なんてまさに、そういう側面がある。 ここで疑問が大きく存在する。 自分の好奇心が生まれる事や、捧

          無色透明への志向