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「劇的朗読空間」・・・苦難の道のりは長くとも!


「朱の会」の第四回公演。
神由紀子さん主宰による「劇的朗読空間」と銘打たれた朗読と演劇の舞台である。

昨年3月の公演延期など、昨今のコロナ禍に振り回された「朱の会」であるが、苦難に満ちた時間の積み重ねがこのステージに結実している。

特に演出の工夫が感じられる。
芥川龍之介の「蜜柑」では、登場人物を実際に舞台で演じながら暗唱し、
石川啄木や室生犀星、中原中也の詩や短歌の朗読では、
輪唱やリレー形式など様々な朗読技法が用いられている。

その他、泉鏡花の文語調の原文朗読に挑戦するなど、飽きさせない。

初日という事もあって、ベテランと若手の演技力の差が少し目に付いたが
回を重ねるごとに馴染んでいくであろうことは十分に感じ取れたし、
何よりこのご時世でここまでやり切ったことが素晴らしい。

主宰者が最後の挨拶で「ようやくたどり着いた。ここまでの道のりが長かった・・・」
と述べていたが、その道のりの長さが、輝ける成果となっていることは、誰にも否定できないであろう。

いくつかの日程は既に完売とも聞くが、当日キャンセルなども出る可能性があるので、ご興味のある方は是非。

中野スタジオあくとれ(東京)にて、5月30日まで。

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