暁太郎

世の中にNOを

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The JOJOLands感想 13話「その年わたしに起こった不条理な出来事」

あらすじ今回の話は前半でジョディオとドラゴナの過去、後半は溶岩の効力を知ったメリルが新たなミッションを下すインターバル回。 4年前のドラゴナは転校して間もなく、穏やかな性格も災いしてかクラスメイトの少女に凄惨なイジメを受けていた。 イジメ女の親は学校に多額の寄付をして地位を確立しており、周りの生徒はドラゴナへのイジメを諌めるどころかそれに乗っかって嘲笑している。 唯一、ドラゴナを擁護するクラスメイトもちょっと注意するだけで身体を張ってまでドラゴナ側につくような気配もないと

    • ジョセフは若い頃ならばダービー兄に勝てたのか?

      ダービー兄戦のジョセフを不甲斐なしと評する声はよく聞く。それに伴って弱体化と呼ばれる事も多く、若い頃なら勝てたというが、本当にそうだろうか? 結論から言うと勝てない。 第3部のテーマとは? 説明の前にまず1~3部のテーマ性の変節を語らねばならない。 荒木飛呂彦という作家の白眉さは、部を経るごとに必ず前部のテーマを深化あるいは対立する要素を持ってきてアップデートを図る所にある。 まず第1部とは一言で表すと勇気の話である。 強大な敵を持つ吸血鬼ディオに、ジョナサンは己を奮

      • 映画「スーパーマリオブラザーズ」感想~初見プレイ、そしてアメリカンドリーム~

        字幕で話題沸騰中のマリオ映画を見た。 良かったです。 喋りまくるマリオは予告編で見るとバリバリ違和感が拭えなくて、「クリス・プラットがマリオになってゲームの世界に入り込む話なのかな」と思ったらストレートにそのままマリオが主人公でびっくりした。 でも、そんなマリオを受け入れられたのは今作での設定が非常に功を奏している。 設定面での妙味が目を引く作品だった……という事で今回の感想を書いてみた。ネタバレ有り(といってもバレて困るものなんてない気がするが)。 では、始めます。

        • 特撮をあんまり知らない人間のシン・仮面ライダー

           特撮あんまり知らないマンです。  具体的にちゃんと見た特撮は子供の頃に見た平成ライダー初期(クウガ~カブト)、飛んでアマゾンズとオーズ。最近はドンブラザーズが面白かった、ぐらい。  庵野監督作品で言えば、新劇場版エヴァ、シンシリーズは見た。  全く教養がないわけではないが、あくまで上澄みぐらい、という距離感。  では早速、やります。 初代ライダーとか昭和特撮、全然知らないけどわかった?  わかった。  世間だと「マニアックすぎて置いてけぼりになるのでは」という

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          「時計じかけの花のパヴァーヌ」編 第2章後編に向けて ~勇者とは一体誰なのか?~

          ショートアニメにキャラソンときて満を持しての新章公開とゲーム開発部の躍進が止まらない。 ここに来てアリスの正体、それにまつわる世界観の根幹に繋がる設定開示などメインシナリオも盛り上がりを見せてきた。 この記事では第二章「友情と勇気と光のロマン」後編公開直前に、ゲームそのもののテーマを交えながらアリスの行く末を考察していく。 当然ながらネタバレありの話なので注意。 アリスの矛盾 前篇ではミレニアム生徒に受け入れられている日常を過ごし、勇者を目指すアリスが、無名の司祭由来の

          「時計じかけの花のパヴァーヌ」編 第2章後編に向けて ~勇者とは一体誰なのか?~

          ラビット小隊は救えなかったアビドス高等学校なのか?

          うはぎ 明日の3月23日にブルーアーカイブメインシナリオ第4章が配信される。 今回の主役となる子たちは、初登場の学園となるSRT特殊学園のラビット小隊の面々。 PVの説明文やゲーム更新内容を見る限りでは、SRTの閉校が決定した抗議としてラビット小隊が公園を占拠、それを先生が何とか抑えるという話のようだ。 メインシナリオ内でも、過去にSRTの閉鎖の話はチラッと出てきてはいる。 まず、シナリオ名である「カルバノグの兎」のカルバノグとはイギリスの代表的なコメディグループ、モン

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          パラメーターをキャスティングに振りすぎた実写版嘘喰い

          ※本記事は実写版嘘喰いのネタバレあり感想です。 嘘喰いとの出会いは十数年前。何気なく買ったヤングジャンプを読んで知った。主人公の貘さんがレンタルビデオ店を相手に嘘を暴いてAVを借りていた。 それから少し話が進み、廃ビル脱出編でこの漫画の虜になった。 以来、完結まで毎週欠かさずヤングジャンプを読んだ。 青春の思い出の一つだった嘘喰いの実写化。 「カリ梅」が「ハーモニカ」に代わりかけてたとか怪しい情報を耳にするが、どのような出来上がりでも嘘喰いは嘘喰い。もはや自分のような長年

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          ブルーアーカイブが少しでも気になったら読む記事

          この記事はブルーアーカイブを最近知った、あるいは知ってたけど何となくそのまま、という人に向けたブルーアーカイブ紹介記事だ。 筆者はリリース直後からほぼ毎日プレイしており、率直に思った事を交えてブルーアーカイブのゲームとしての魅力を紹介しようと筆をとった。 ブルーアーカイブとは、NAT Gamesが開発し、Yostarが運営しているいわゆるソシャゲである。サービス開始は2021年2月からで、もうすぐ一周年を迎える。ここまでの概要は知っている方も多いだろう。 ゲーム内容に切り

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          ブルーアーカイブのヘイローは頭に浮かぶ光輪の事ではないかもしれない

          ブルーアーカイブを楽しんでいます。どうしても時間が取られがちなソシャゲである程度まで進めば日課が即完了できるお手軽さが良い。 シナリオ面も過剰に文章を盛らず、しかし簡潔に面白いストーリーが展開されていて、ここ数年のソシャゲの中でもかなり楽しんでいる部類に入る。 特に世界観はバックに壮大な設定を感じさせるものの、殆ど明かされずに基本明るめなストーリーが展開されており、またそこからシリアスにスライドする緊張感のバランスが絶妙だ。 本編はエデン条約編の最終局面が配信直前(202

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          アニメ版ストーンオーシャンのマリリン・マンソンの能力が変わってる話

          ストーンオーシャンのアニメがついに地上波でも始まった。 ファンとして追いかけてきたジョジョアニメもついに6部。Netflixの先行配信で早速視聴して、残りの話と恐らく作られるであろうSBRアニメについて思いを馳せる毎日だ。 配信で自分のペースでアニメが見れるのはとても良い。何が良いって原作本片手に見比べられるのが良い。 読み比べるとアニメスタッフがあの複雑な6部をいかに的確に削ぎ落としてアニメに仕立て上げているのか、1から説明すれば枚挙にいとまがない。 今までのアニメ化で

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          目指すべきは「補完」か「改変」か 実写映画版ジョジョ感想

          ジョジョ実写がまた話題になっていたので、公開当時に書き残した感想と合わせて、「実写化映画」としての意味とかを考えてみる。 「二時間に収める」という目的が作るもの 映画 ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章は二時間程度の尺の長さがある。映画版ではアンジェロ戦~虹村兄弟戦までを再構成して映画に仕立て上げた。 つまり、既に用意されているキャラクターやストーリーをより深く掘り下げられるという意味でもあり、実写版において原作ではスルーされた各キャラクターの描写や関係性

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          日本SF作家クラブの小さな小説コンテスト最終選考落選作「ホーム・マン」 振り返り

          日本SF作家クラブの小さな小説コンテストという、文字通り日本SF作家クラブが講評を行っている短編小説コンテストに参加した。 知らない方は概要をリンク先で確認してもらうとして、今回それに応募して最終選考まで行ったものの落選した。審査員賞の候補にまで挙がってたそうなので、惜しすぎる。 下記が実作です。読んだことない人は読んでみましょう https://www.pixiv.net/novel/show.php?id=15306438 今回、制作にあたっての振り返りを反省と忘備

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          劇場公開時の天気の子の感想

          TV放送で天気の子の放送があったみたいなので、劇場公開した時に書いた天気の子の感想をせっかくなので覚書として置いておく。 映画を見た際には必ず感想を書いておくのだが、これが後で見返すと新しい発見があるので良い。観た直後の感情を文字に起こしてパッケージングするのは結構重要だと思います。 では以下、感想です。 本文離島から家出し、雨が振り続ける東京にやってきた帆高は自分から狭い範囲だけを晴れに出来る能力を持つ陽菜と出会う。 君の名はの成功を受けての新作という事もあり、次は

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          岸辺露伴「らしさ」

          NHKドラマ版の「岸辺露伴は動かない」を観た。 原作のストーリーをアニメ版で脚本を担当した小林靖子氏が再構成し、個別のエピソードに縦軸を用意して連続性を意識した作りになっている。 高橋一生氏の演技は非常に堂が入ったもので、画面の空気感や演出と美術が相まって浮いてるようなイメージがない。素晴らしいものだなと染み入っている。 特に良いと思っている所があって、漫画とドラマのテンションの違いをちゃんとわかっている所だ。 あえて違えないといけない漫画とドラマは違う。当たり前だが

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          四部の承太郎は弱体化したのではなくて敵が強くなってるだけ

          時たまツイッターとかまとめサイトで承太郎は第四部で弱くなった理由について語られてるのを見るが、毎度納得いってない。 確かに第三部以降の承太郎の戦績はめざましくはない。作劇的に見れば、主要キャラたちを活躍させる為でもあるだろうが、実際のところ状況を鑑みれば敵が順当に強くなったからと考える方が正しい。 ジョジョはバトル漫画の中でも心理戦、頭脳戦に重きを置いているので単純なパワーでのインフレは起こらないというのは定説だ。だから敵に遅れを取るのは精神面、ひいては駆け引きにおいて劣

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          どうして十三機兵防衛圏でGWを消化してしまうのか

          昨年の11月に発売されたヴァニラウェア開発のゲームは、桜井政博氏のコラムや口コミ等で爆発的に評判を広げた。流れ聞く話では「凄い、ネタバレになるから何も言えないが凄い」と「東雲先輩が凄い」という話のみで具体的な話には及ぶ事はない。 一体何だというのか。狙いすましたかのようなGW前の25%セール。ヴァニラウェアのゲームはそこそこやっているし、せっかくだから買ってGWに触ってみようか…とプレイする。 そしてGWで消化しようと用意した映画は部屋の隅で埃をかぶり、リングフィットアド

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