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2021の浦和レッズ【TRMからみたリカルドサッカー】~リカルドサッカーの特徴について~

こんにちは。この間のトレーニングマッチ(vs沖縄SV)で現時点での浦和レッズのサッカーを観ることができたのでまとめてみました。

かなり膨大な量になってしまったので記事を小分けにしてまとめていきます。レッズの新監督はどういったサッカーをするのかまだわからない方も多いと思うので、リカルドサッカーを紐解いていきます。

今回の記事ではリカルド監督はどんなサッカーをするのか、どういった特徴があるのか簡潔に書きました。次回の記事からより戦術的な部分をまとめていきます。

まだまだキャンプ中でここから戦術を構築し積み上げていく段階だと思うので不明な点もありますが、トレーニングマッチを通して今シーズンのレッズの姿が見えてきました。


トレーニングマッチ結果

<1月29日(金)>
浦和レッズ 2-0 沖縄SV
12:00キックオフ(30分×3本)

1本目(1-0)
得点 18分 小泉(アシスト:汰木)

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2本目:0-0

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※2本目途中で選手交代
明本→練習生、岩波→阿部、藤原→槙野、宮本→西、
伊藤敦→柴戸、汰木→田中、伊藤涼→武藤

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3本目(1-0)
得点 22分 武田
※メンバー不明

トレーニングマッチ vs 沖縄SV 試合結果(浦和レッズ)


沖縄SVとの試合以外にもトレーニングマッチがありましたが、非公開で行われたので結果だけ紹介します。

<2月1日(月)>
浦和レッズ 4-3 水戸ホーリーホック
12:00キックオフ(45分×3本)
(メンバー不明)

1本目(2-2)
得点 1分 杉本、9分 失点、30分 武田、32分 失点

2本目(2-1)
得点 19分 失点、21分 武田、46分 明本

3本目(0-0)

トレーニングマッチ vs水戸ホーリーホック 試合結果(浦和レッズ)


<2月4日(木)>
浦和レッズ 2-2 サガン鳥栖
12:00キックオフ(45分×2、30分×2)
(メンバー不明)

1本目(0-0) ※45分

2本目(0-1) ※30分
得点 5分 失点

3本目(2-1) ※45分
得点 12分 失点、14分 武田、33分 武田

4本目(0-0) ※30分

トレーニングマッチ vsサガン鳥栖 試合結果(浦和レッズ)


「リカルドサッカー」について

まず始めに「リカルド監督はどんなサッカーをレッズでやるのか?」についてですが、リカルド監督本人が就任会見で明言しています。

「どの試合でも一試合一試合勝つつもりを持って、戦いながら、そして攻撃的に、私のスタイルを知っている方ならご存知かもしれないですが、相手をとにかく押し込んでいって攻撃的にいって、常に見てくれる方々が楽しんでくれるような、そういったサッカーを展開していけるように日々取り組んでいければと思います。」

リカルドロドリゲス監督 就任会見(浦和レッズ)

このように攻撃的で魅力的なサッカーをやると宣言しています。
スペイン人らしいコメントですね。



リカルドサッカーの特徴

では次に、具体的にリカルドサッカーの特徴について見ていきたいと思います。

以下のポイントがトレーニングマッチから分かったリカルドサッカーの大まかな特徴です。

①パスサッカーで丁寧に繋ぎながらゴールを目指す
②ビルドアップのバリエーション(システムなど)を使い分ける
③選手の特長に合わせて役割を変える(一人ひとりに違う役割がある)
④選手が流動的にポジションを変える
⑤ボールを失うとすぐにプレスをかける(ネガティブトランジション)
⑥プレスをかけても奪えなかった場合、コンパクトなブロックを作る

まだチームを構築している段階ですのでこれからさらに変化や向上させる部分があると思いますが、基本的なベースはこれらのポイントだと思います。

以上のポイントから見ても、今年のレッズは主体的に試合を支配することをベースにサッカーを考えてるとみていいでしょう。


①パスサッカーで丁寧に繋ぎながらゴールを目指す
昨シーズンはプレスをかけられるとロングボールを前に蹴りプレスから逃れるシーンが多くありましたが、今年はプレスを受けてもパスを繋ぎながらプレスを回避していました。自陣でパスを回すことでリスクはもちろんありますが、プレスをかいくぐって前進できた際にはかなりチャンスになる確率が高いです。


②ビルドアップのバリエーション(システムなど)を使い分ける
リカルド監督は3バックや4バックを柔軟に使い分けることができる監督です。そしてその使い分けは攻撃でも守備でも適応されます。特にビルドアップのシステムのパターンをたくさん持っている監督でトレーニングマッチでもビルドアップの形が色んな形に変化していました。


③選手の特長に合わせて役割を変える(一人ひとりに違う役割がある)
選手の特長をチームに当てはめるのがとても上手な監督だなと思いました。例えば宇賀神と山中は同じ左SBですが、SHをサポートする立ち位置やビルドアップの時のタスクはそれぞれ違っていました。それぞれの選手の能力を存分に引き出すことができる監督なのではないでしょうか。


④選手が流動的にポジションを変える
先程も言いましたがシステムが試合の状況によって何度も変わります。ということは選手のポジションも変わっていくわけです。攻撃で言えば1人の選手がポジションを変えると他の選手もそれに連動して適切なポジションに移動します。

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右SHの小泉と右SBの宮本を例に出すと、守備時はそれぞれのポジションを守っていましたが、攻撃時には小泉が内側に絞り絞りシャドーのポジションへ行き、宮本は小泉が移動して空いた右SHのポジションに移動します。こういったポジションチェンジが様々な場所で行われるのが特徴です。


⑤ボールを失うとすぐにプレスをかける(ネガティブトランジション)
これは去年から継続して取り組んでいると思います。トレーニングマッチでもボールを失うとすぐに切り替えてプレスをかけてボールを奪い返すという意識が随所で見られました。これによって二次攻撃、三次攻撃が可能になります。なかなか去年はプレスをかけて上手くボールを奪い返すシーンが少なかったですが、今年はより磨きがかかってくることに期待したいです。


⑥プレスをかけても奪えなかった場合、コンパクトなブロックを作る
これも去年から引き続き行っていることですが、今年もプレスをかけても奪えなかった時はコンパクトなブロックを形成して守備を固めていました。この試合では4-4-2で去年と同じ守備陣形でしたが、去年よりもとても選手同士の間隔が狭く感じました。去年はコンパクトだったもののブロックの強度が今一つだったので今年は改善していってほしいです。


〈最後に〉
今回はざっくりとリカルド監督の目指すサッカーについてまとめてみました。明日の記事ではよりリカルドサッカーを掘り下げて戦術の部分に触れていこうと思います。ぜひ読んで頂けると嬉しいです。

ここまで読んでいただきありがとうございました!

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