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日常の豊かさ『色』

草木染を体験した話

先日、草木染という染め物を体験してみた

【草木染めとは】
植物や果実など天然の原料を使用した染色方法のこと。草木を煮出した汁で布地を染め上げることで、独特の色合いを表現できるという点が大きな特徴の1つ。
…以下ページより引用

今回染色するための茶色い枝から煮出した液体は深い紅色だった

臭いを嗅がなければ「紅茶」とも思しき色をしていた

それに浸けた白い絹は、たちまち桜色に染まった

工程を繰り返すたびに、ピンクとは一言で言いきれない色が生まれた

煮出して色素を取り出した茶色い枝は、桜の木の枝だ

桜の木の枝で染めた布が桜の花びらの色を纏う

想像もしていなかった色の不思議現象だ

イメージと違う、とはこんな感覚

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しかし、それらの『色』は全て脳が作り出したもの


牛乳の色は『白』ではなかった

”牛乳は真っ白””

見ればわかると思っていたが

牛乳自体に色素は含まれていないらしい

液体に溶けにくい多くのタンパク質や、乳脂肪の粒子が、光りを乱反射して白く見えているのだとか

リンゴもそれに同じく

赤い波長の光だけが反射してそれ以外の色を吸収する物体

物体から反射した光が、目とうい窓を通し、脳が「赤」と感じただけ

言うなれば、色は『光』

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色のない世界が作る『形』

普段は、良い色、好きな色に視線を奪われがちなのだが

モノクロの世界もまた面白いと思う

光を全て乱反射した色が「白」

そして全ての光を吸収した「黒」

そこには私達が普段「色」と認識している情報は少ないが

それがゆえに、ものが持つ『形』が際立ってくる

と、最近写真家に学んだ

写真で撮ってみると、それは顕著に表れる

普段目を向けないモノの「形」が、濃淡となって浮出てくる

こんな感じに撮ってみた

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モノの形、わかっただろうか?


まるで人生のようだ

物体に吸収・反射した光りが目を通り、脳がそれを色と感じただけ

それが色の真実

しかし、染体験をやってみて

同じ色一つにしても、みんなが思う色の感じ方

それを表現する言葉達は全く違っていた

それはつまり

その色は『自分にしか認識も表現もできない』ということ

自分にしか感じることのできない主観的な感覚なのだ


目が見える  色がある

ということが今までは当たり前のことになっていて

視覚的に入ってくる情報をただ受け身で脳が感じているだけだった


しかし、その色は特別なもの

自分自身にしか見えない、感じることのできない

『自分だけの色


入ってくる情報は思い通りにはならない

だからこそ画家みたいな色を扱う人が一生悩むところなのだろうし

だから色とイメージが揃った時、表現できない喜びが生まれるのだろう


色は思い通りにならない

それはまるで人生のようだ

想定外にあふれている


色も人生も思い通りにはならないけど、ちょっと改めて味わってみようか

何色あるか? 色味は? 濃さは? 鮮やかさは?

みたいに


意識してみると、膨大な量の情報が目に飛び込んでくると思う

でもそれらが、普段の日常に少しの豊かさを与えてくれる

そう願って色を眺めてみよう

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ちょっと自分でも何言ってるかわからないけど(笑)
色について考えてみた体験記でした


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