見出し画像

ぐん税ニュースレター vol.39 page01 -ご挨拶-

 深冷の候、皆さまいかがお過ごしでしょうか?

 先月号の日本経済の効率化の提案についてはいろいろな方々から好評を頂き、ありがとうございました。中には議員に立候補したら投票するよといった声もありましたが、私が政治家になったら女性関係のスキャンダルが暴かれるから絶対に嫌だと固辞しています。
 日本国民の平和と安寧な暮らしを実現したいというような大志は抱いておりませんが、せめて自分の顧問先やお客様と私を信じて働いてくれる社員の幸せは実現しようと日夜努力しているつもりです。それだけで精一杯です。
 さて、ビッグニュースがあります。11月1日より私の弟の小林潤一がぐんま税理士法人の代表社員に就任し、小林潤一税理士事務所をぐんま税理士法人が吸収しました。小林潤一は私より学年が4つ下で、高崎高校、慶応義塾大学を卒業して公認会計士の試験に合格し青山監査法人(現在のPwCあらた有限責任監査法人)で10年以上監査業務に従事した後、ぐんま税理士法人に勤務していました。しかし、事業の経営方針ならびにあるべき組織文化などについて私と意見が相違したため、5年前に個人事務所を設立するという形で独立開業しておりました。
 ぐんま税理士法人に私が常勤で勤務するようになったのが今から9年前で潤一が独立したのが5年前、父親の昇が引退したのが3年前ですので、私がトップとして自由に経営をしたのはこの5年間ぐらいということになります。税務会計市場は失われた30年どころかそれ以前から縮小傾向にあるだけでなく、税理士の数はどんどん増加するというありさまで、税理士の平均所得は下がっているのが実情です。典型的な供給過剰の構造不況で弊社の顧問料は30年前から値上げができませんでした。都市部の一部の税理士の平均所得は上がっているようですが、高崎は地方ですので一人当たりの売上は下がるばかりです。

経営革新等支援機関推進協議会ウェブサイトより
税務会計経営情報サイトTabisLand 2012年 3月記事より

 9年間でぐんま税理士法人の本来業務である税務会計売上は最初の5年間で15%伸びたのですが、2019年からの3年間は毎年2-5%の減少となってしまい、非常に不甲斐ない成績となっています。それをM&A手数料やコンサルティング報酬、さらに介護事業からの事務受託などの増収で埋めて、総売上はなんとか横ばいを保ってきています。さらに省力化のためのRPAなどのIT投資は積極的に行い、従業員数は1割減少しました。
 ぐんま税理士法人を成長させようと頑張ってきたつもりですが、自身の経営能力に限界を感じており、私は来年60歳になるのでけじめの年でもあり、弟である潤一に経営を委ねるのがいいと判断し、代表を禅譲することにいたしました。現在56歳の潤一が65歳までの約10年間は自由に経営ができるので長期的な視野に立って経営戦略を展開できると思います。ちなみに、高度な税務については65歳以上の税理士では対応は難しいと思います。なぜなら税法が頻繁に改変されるので知識の更新が必要だからです。売上10億円以下の顧問先が主であれば70歳ぐらいまでは可能だと思いますが、中堅企業になりますと、組織再編、相続、事業承継やグループ税制など高度な税務知識が必要なため、60歳ぐらいが限界かもしれません。
 一方で、5年前に始めた介護事業につきましてはおかげさまで絶好調です。M&Aも積極的に手掛けており、今年中には従業員200名、業務収入8億円を超える見込みです。来年には業務収入は10億円を超える予定です。将来は上場を視野に規模の拡大を急いでいます。
 このような状況で、2足の草鞋を履くのは限界にきていることを痛感し、令和5年12月31日にはぐんま税理士法人の代表社員を退任し、ウイステリア株式会社の社長として介護事業に力を入れることにしました。代表を退任してもぐんま税理士法人の社員として、私の担当先数社とM&A業務やコンサル業務については継続していきます。上場準備を自らが体験することで、その過程で得られた知見や経営経験を顧問先に対するアドバイスにフィードバックして、より高度なアドバイスができるようになると確信しておりますので、ぐんま税理士法人の更なるご愛顧を宜しくお願い申し上げます。

ぐんま税理士法人
代表社員 小林浩一


この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?