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【甲陽軍鑑】武士の奥義

甲陽軍鑑品第四十上に書かれているエピソードを紹介します。

ある時、信玄公の弟、一条右衛門太夫殿が山県三郎兵衛に尋ねました。「武士には、大身や小身に関わらず名誉がありますが、特別な武士の奥義があるのでしょうか?」

これに対し、山県三郎兵衛は「それは確かに決まっていることです」と答えましたが、一条殿はさらに「ぜひ、その内容を詳しく教えてほしい」と頼みました。

山県三郎兵衛は次のように説明しました。「武士としての心構えは重要ですが、戦においては、常に初めての戦いのつもりで全力を尽くし、臨むことが、名誉ある武士の正しい姿勢です。」

名誉を重んじる武士は、どの戦いも初心の気持ちで新たな挑戦として全力を尽くし、その結果を糧にしてさらに成長する姿勢が大切であり奥義とされています。

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