見出し画像

外貨建保険販売試験を受験しました。正直、外貨建て保険はオススメしません。

こんにちはこんばんは、ぐっちーです。

最近また冷えてきましたね。暖かい日が続き、少しずつ春を感じ始めていたところでの寒波。早く暖かくなってほしいですね。

さて、先日、「外貨建保険販売資格試験」なるものを受験してまいりました。
試験そのものは大して難しいものではなく、おそらく合格しているかとは思いますが、、、

それはさておき、

今回は、「外貨建保険」について、お話しようかと思います。

とは言うものの、僕は銀行員になってからというもの、ずっと担当が融資なもので、
いわゆる「預かり資産」や「窓販営業」に関する知識はまだまだ乏しい部分がありまして、

今回の外貨建保険についても、僕が勉強しながら思ったことや、YouTube等で得た知識を元にお話しますので、

こういう意見もありますよ、くらいの気持ちで読んでいただけますと幸いです(笑)


保険の話するのに保険かけてますが😂


結論から言いますと、外貨建保険はオススメしません。
いくつか理由がありますので、順を追って説明していきます。


外貨建保険発売の背景

外貨建保険は、「円」で購入した保険を「外貨」、主に米ドルや豪ドルで運用するという商品です。

そもそもの外貨建保険の起源は、日本の金融緩和政策にあります。
2016年1月より、日本銀行は景気刺激を目的にマイナス金利政策を推し進めました。日本銀行が国債を大量に買い上げることで市中に円をばら撒き、円一単位あたりの価値を下げることで金利を下げる。これがマイナス金利政策の概要です。

そうすると、お金はどこに向かうでしょうか。

円を保有していても金利が低いため、投資に魅力が集まります。しかし、国債に目を向けてみても、日銀が高い価格で大量に買ったために国債の価格が上昇。すでに発行されている国債は満期まで定額のため、日本国債の利回りは下がりました。
つまり、国債に投資しても、大きな利益は期待できないわけです。

そして、話を生命保険に移してみましょう。

生命保険会社は、保険金支払いなどに備えて積み立てているお金(主に責任準備金)を運用することで、予定利率等に見合った収益を確保する、というビジネスモデルです。
責任準備金の多くは日本国債によって運用されていますが、日本国債の利回りが下がったことで、予定利率等も下げざるを得なくなり、結果として多くの保険商品の返戻率等が低下することとなったわけです。

そこで、日本国債と外国国債の金利差に着目したのです。
日本の金利が低水準で推移しているのに対して、海外には比較的高い金利が維持されている国もあります。

例えば、アメリカ国債と比較すると、過去20年間で、日本国債の利回りが0%~2%程度であるのに対し、アメリカ国債の利回りは1.5%~7%の間で推移しています。
この金利差に着目して開発されたのが、外貨建保険なわけです。


外貨建保険のリスク

外貨建保険の購入における最大のリスクは「為替リスク」にあります。

為替は毎日、常に変動していて、外貨建保険の場合、支払時の為替と受取時の為替の差によって損益が決まってきます。

円高の時に支払い、円安の時に受け取れば利益になりますし、逆になれば損失となるわけです。

大切な資産の形成が、運次第で決まってしまうと思うと、僕はあまり買おうとは思えないですね。

さらに、先ほどアメリカ国債の利回りは1.5%~7%で推移しているとお話しましたが、ここ数年は1%~2%の水準での推移となっており、大きなリターンを得られる状況ではないです。
背負うリスクの大きさに見合ったリターンが期待できない商品になってしまっているのが、外貨建保険の現状です。

それなりに資金があり、ハイリスクハイリターンの商品にご興味があるのであれば、保険ではなく、証券会社等で直接、外国債券を購入する方が良いのかなと、個人的には思います。だって、わざわざ保険会社にお金を払って国債を運用するより、自分で直接買った方が、余計な手数料を支払わずに済みますよね。

さらに、必要なときにすぐに円に換金できないというリスクもあります。投資商品の中でもとりわけ流動性に乏しい商品となっている上、円に換金する際も、例に漏れず手数料が発生します。ここは、特に注意していただきたい要素です。


投資や資産運用は「自分が理解していることが大前提」

「投資や資産運用に興味がある。だけど、詳しいことがよくわからないから話を聞きに来た」

と言ってご来店されるお客様が多いです。たしかに、方や金融のプロですから、当然たくさんの情報を知っております。
しかし、興味があるけど内容はよくわからない、というお客様ほど、金融機関の思うツボにされやすいです。

もちろん、すべての金融機関の営業マンがそうであるわけではないですが、銀行員や生命保険会社の営業マンは当然、会社からノルマを課せられていますから、少しでも高い商品を購入していただきたい、少しでも多くの手数料をもらいたい、というのが本当のところです。

今はわざわざ窓口に行かなくても、ネットで検索すれば大体の概要は掴めますし、仮に購入したいとなれば、ネット銀行やネット証券があります。
銀行窓口で購入するとなると、何枚も書類を書いたり、無駄な手数料が発生したりします。人を介している時点で人件費が発生していると考えると、もし購入するのであればやはりネットで購入することをオススメします。

さらには、ここ6年で、外貨建保険に関する苦情の件数が約4.3倍に増えているというデータもあります。苦情の内容は多岐に渡りますが、投資や運用、貯蓄といった、様々な性格のある商品だからこそ、しっかりとその内容を理解する必要があるのです。


資産の分散という意味ではたしかにメリットもある外貨建保険ですが、検討されている方は、リスクやデメリットを十分に考慮した上、自分自身の知識を持って、決して人に流されないようにしてください。


それでは今日は、この辺で‼

この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?