紫外線は何が悪いのか?(アイウェアの話の続き。日焼け止めの話も少し・・・)
先に(https://note.com/grski/n/n1a6dfe7cf2ca)のブログをご覧ください。
今回のブログの内容はスキーやスキーボードの話題ではありませんが、昨日のブログで「で、紫外線ってなんなの?何がいけないの?」と言う話に触れておきます。今回もちょっと難しい話ですが、これも普段の生活の中の話として知っておくといろいろ良い話なのでぜひご一読ください。
紫外線って?
太陽光などに含まれる目に見えない光のことです。光は順に
紫外線 「紫 藍 青 緑 黄色 橙 赤」 赤外線
と色が波長によって分かれています。この「紫〜赤」の中の光が見える光で、つまりは虹の色と同じものです。
「紫〜赤」の外側の光は目に見えない光で、紫の外の色=紫外線 赤の外の色=赤外線というように名前がついています。
赤外線の身近なものはこたつのあったかいあれ。目に見える赤い光と一緒に赤外線が放たれていて、これが物に当たると非常に暖かさを感じます。炭火で焼いたお肉が美味しいのは炭火から出ている遠赤外線という赤外線の効果で美味しくなる、というのは皆さんも聞いた話かと思います。
では身近な紫外線は?というと蛍光灯です。え?明るいじゃん?見えるじゃん?って思うかもしれませんが、蛍光灯の内側には蛍光物質というのが薄く塗られており、蛍光灯の内部の仕組みで発せられた紫外線が蛍光灯の内側の蛍光物質を白く光らせて光を作っています。
紫外線の人体への影響は?
紫外線の人体への影響としてまずメリットの部分は、人間は紫外線を浴びることで非常に大事な栄養素のビタミンDを皮膚で作ります。ビタミンDは主に骨の生成に重要ですが、骨だけでなく免疫系の強化や神経系の強化にも影響があるとされていて、不足すると骨粗鬆症などの骨の病気や抵抗性の低下などを引き起こすとされています。
調べたところによると紫外線を浴びない生活を長く行なっている人の精神疾患の遠因ともされているそうです。気が滅入っていたら日の光を浴びると良いのかもしれませんね。
デメリットはやはり皮膚への影響。目に見える強い光は手で覆うなどして遮ることはだれでもしますが、目に見えない強い光=紫外線は無意識に当たり続けてしまいます。すると強い紫外線は皮膚の組織に影響してメラニンという黒くなる物質を生成して黒くなったり、シミなどの原因となります。なぜメラニンができるかというとメラニンは紫外線を吸収する色素で、それにより紫外線から体を守ろうとする仕組みが働くからです。
これが目の場合は目の中にそんな黒いメラニンを生成させてしまうわけにはいきませんから無防備で受け続けることになります。紫外線は組織への影響だけでなく、細胞そのものを傷つけてしまいます。すると皮膚ではシワやたるみの原因となり、目では白内障や黄斑変成症の原因になります。
二つ(実は3つ)の紫外線
最近ではUV-A、UV-Bのようにわけて書かれていることもありますが、紫外線は総じてUVと呼ばれ、その波長の違いでUV-A〜UV-Cに分かれます。UV-Cはとても強い紫外線ですが地球のオゾン層によって吸収されているため、地上では気にすることはありません。※UV-Cは殺菌性が高いので紫外線滅菌器などで利用されています。しかしその強さゆえUV-Cは皮膚癌の原因になるとされているので、一般では十分気をつけて利用されています。
UV-Aはもっとも多く降り注いでいる紫外線で、皮膚に最も影響している紫外線です。メラニン生成や老化の原因もこれのせいで、透過しやすいので防ぐのもなかなか難しい紫外線です。これを防ぐ数値が日焼け止めの「PA」という数値で、+の数が多いほど効果が高まります。屋外で活動する場合はPA++以上が望ましいとされていますが、+の多い日焼け止めはそれ自体が強くなるので肌への別のトラブルがでてしまうこともあります。
UV-Bは肌表面で吸収される紫外線で、その割合はUV-Aに比べれば少ないものの、パワーはものすごくあります。そのパワーを吸収してしまう肌表面はUV-Bを受けると赤く腫れ上がり、長期的に繰り返し受けると肌表面が黒く変色してしまいます。屋外での仕事が多い職種の方々の肌色が濃くなるのはこうした理由もあるのです。ちなみに日焼けサロンで肌に受ける紫外線はUV-Bの波長の光だそうです。
UV-BはSPFという数値で保護性能がわかるようになっており、これも数字が大きいほど効果が高まります。屋外ではSPF30以上が求められるそうですが、やはりこれも数字が大きいものは効果は高まりますが、肌への別のダメージが出てしまう事があります。
紫外線を防ぐには?
まとめると、アイウェアは総合的に紫外線を減らしてくれる効果があります。そして日焼け止めも適切なものを使う事で肌のダメージを軽減させる事が可能です。
フェイスマスクや帽子も実は効果的で、UVカットの機能のあるものは多く出回っています。最近では新型コロナのこともあるのでゲレンデではフェイスマスクが重要なものですが、せっかく選ぶなら紫外線のことも考えて選ぶと良いかもしれませんね。
屋外スポーツであるスキーやスキーボードは、この紫外線対策も大事な話になります。日焼け止めの選び方などもこの話を総じて考えると、どういったものを選ぶと良いのかが分かりやすくなるかと思います。
その日焼け止めについて一点注意があります。日焼け止めはSPFの数字が高いPAの+が多いものほど防ぐ力が強いですが、先に触れた通り肌へのダメージが無視できないものもあります。塗ることで赤くかぶれたり、長時間塗りっぱなしにしておくと肌が過度に乾燥したりするものがあるので、必ず使うときは「パッチテスト」を行うとトラブルが少なくなります。具体的にはサンプル品などを影響のない腕などに少し塗って確認すると良いですが、販売店などで話を伺うなどして選ぶと良いかと思います。ちなみに私は子供向けのSPFが30程度のものを使っています。それより強いものはゴーグルのスポンジが吸収してしまうのか、繰り返し使っていたところかぶれが出てしまうようになったからです。また強いものは落とすのも一苦労で、普通の洗顔料では落としきれずそれでまた肌トラブルが出てしまいました。今では石鹸で簡単に落とせる肌に優しい子供用を愛用しています。塗り直しなどのことがありますが、以前よりずいぶん快適に使用することができるようになっています。
だいぶ話が元のテーマから脱線してしまいましたが、スキーだけでなくこれからのシーズンの対策としても知っておくと良い話かと思います。詳しくは「紫外線」「UV-A」「UV-B」「日焼け」などで調べるとさまざまに情報を得られますから、日光浴でもしている暇な時に調べてみると、有意義な時間になるかもしれませんね。
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