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週刊小売業界ニュース|2023/3/6週

2023/3/6週(3/6-3/10)にピックアップした小売業界ニュースをお届けします。今週のおさらいにぜひどうぞ!

eコマースの収益性に影響を与える2023年の消費者動向

トレンド 1: マーケットプレイスの多様性の拡大
トレンド 2: パーソナライゼーションのニーズの高まり
トレンド 3: 納期の期待値を狭める
トレンド 4: 生鮮食品の需要の増加
トレンド 5: ラストマイル フルフィルメント モデル

まあ、よく聞く話ですが、グローバルにおいても「ラストワンマイル=配送」の需要の高まりを受けて、配送もハイブリッドであることが求められているのです。

・カーブサイドピックアップ:駐車場受け取り
・オンラインで購入、店舗で受け取り
・ダークストアピックアップ:配送拠点で受け取り
・宅配便

記事より

収益性は人件費、ロジスティクス エコシステムの高度な複雑さ、効果のない顧客エンゲージメントと可視性に帰着すると記事は伝えています。

今の日本国内ではまだ店舗やコンビニ受け取り、自宅配達以外はなじみが薄いですが、かつては「駅で受け取る」というトライアルがされていた時期もありました。様々な拠点で受け取れるということは、様々な空きスペースがミニマムな物流拠点になりえるということに他なりません。

小売店の返品に関する考え方を変える

売上高に対する割合として、前年比は 2022 年と 2021 年に約 17% で横ばいでしたが、2020 年の約 11% から上昇しました。オンラインの返品率は過去 2 年間で 21% から 17% に低下し、全体的な返品率と一致します。
損失総額の 840 億ドルを占めるこれらのイベントは、業界での小売業の窃盗やサイバーおよびデジタル対応のオンライン詐欺の増加と相関しています。

小売業者は製品の再販に目を向けています。これは、より広範な「循環型経済」の一部であり、小売の返品を再定義している新たなトレンドです。消費者は低価格の恩恵を受け、小売業者は追加の利益を得て、他の方法では買い物をしなかった可能性のある新しい消費者を引き付けます。

また、新製品の作成に必要な排出を回避することで、環境上の利点も生み出します。「これは、収益を利益と環境上の利益に変える方法です」と Case 氏は言います。

根深い返品問題。返品は常に小売の一部でもあります。

かつてはZapposのように「返品ALLOK」をうたうことで収益を伸ばし、顧客とのエンゲージメントを高めた企業もありました。

リターン データの収集と分析を最初のステップとして、そのデータをメーカーと共有して、全体的な顧客満足度を向上させ、将来の返品を減らすための共同アプローチをサポートします。その次に返品製品の再販、そしてポリシーと手順の見直しです。

2023 年に注目すべき中国の e コマース トレンド トップ 5

2022 年には、約 10 億 人の消費者が中国全土で e コマース チャネルで買い物をし、オンライン小売売上高の 45.3% を生み出しました。中国は小売業界のイノベーションの最前線にあるとよく言われますが、これは主に Z 世代の消費者によって推進されています。バーチャル インフルエンサーやメタバースなど、新しい革新的なデジタル エクスペリエンスをすばやく採用することで、収集価値のあるおもちゃ や ノンアルコール飲料 など、以前はニッチだったカテゴリーの成長も促進しています。

記事より

アリババ!!ほぼ50%シェア。

仮想インフルエンサーの台頭
2023年のメタバース – まったく新しい世界
Z世代の買い物客を獲得
ペットオーナー向け市場
「グレート アウトドア」のブランドが新たな高みに登る

意外に感じたのは、ペットオーナー向け市場とアウトドア向け。

ペットは子供のように扱われ、ペットを甘やかすように設計された革新的な製品に革命を引き起こしています。「ペットの親」は、ペットの食生活を追跡するインテリジェントなペット用ボウルや、飼い主がいないときに毛皮で覆われた仲間と一緒にいるコンパニオン ロボットなどのデジタル ガジェットへの投資を増やしています。
2022 年 11 月に開催されたアリババの11.11 グローバル ショッピング フェスティバルでは、ペット ブランドの総商品量 (GMV) が 3 桁の成長を記録しました。

スキーやフライング ディスクからキャンプに至るまで、アウトドア ギアのブームは、プロの競技者のみが対象と見なしていたカテゴリーから、身近な楽しみを約束する 1 つへとシフトする兆しを見せています。

旅行制限と北京での冬季オリンピックがアウトドアブームに拍車をかけ、昨年初めにアリババのマーケットプレイス Tmall でのウィンタースポーツ用品の売上が 300% 増加しました。2022年3月のアウトドア用品やキャンプの売上も前年比で倍増。

「アマゾンは競合にあらず」米B&NのドーントCEO

かつてのB&Nの経営者は、小売業のマニュアルに沿って経営した。傘下の書店はどの店でも、本社の指示通りに同じ書籍が同じ場所に並べられていた。これは(衣料品を値ごろな価格で大量販売するファストファッションの)『ZARA(ザラ)』や『ヘネス・アンド・マウリッツ(H&M)』などで採用されている手法で、小売業界では一般的だ。

だが私は、書店は店舗ごとの品ぞろえは異なるべきだと考えている。各店舗のマネジャーが顧客の趣向をきちんと理解し、品ぞろえを管理すべきだ。約600の独立した本屋が集まったような企業を目指している
一方で、出版業界では次々に新しい本が出版され、書店が扱う商品は常に変わる。同じ棚に同じ商品が永遠に並んでいるようではだめだ

アマゾンを競争相手と思ったことはない。アマゾンは本の購入を簡単にすることを通じて、人々に読書を広めてくれていると思う。また、取り扱う書籍の種類が膨大なため、街の書店はつまらない本をわざわざ取り扱わず、面白いと思える本だけを扱う『よい本屋』になる自由が生まれた

漫画向けのスペースを何倍にも増やしたいという店舗にも、自由に取り組んでもらった。その結果、コロナ後に売り上げが急増したケースもあった。こうした成功例を近隣の店舗と共有する仕組みも持っている

バーンズ・アンド・ノーブル(B&N)だけでなく、リアル店舗の果たすべき役割としての「立ち寄り(購入するかどうかは商品に出会うかどうか)」にコメントがあり、まさにその通り!と思いました。

書店の楽しみはぶらぶらと店内を歩き、読みたいと思える本と出会うことだ。高校生が学校帰りに立ち寄り、無料のインターネットにつなぎ、友人と安心して時間を過ごせるスペースだ。こうした体験は、オンラインストアのアマゾンでは提供できない

記事より

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