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ネーミングの大切さについて

うちの店に、「自家製パテとバゲット」というメニューがあります。

内容は、鳥のレバーを赤ワインで煮た物や、豚のロースをマスタードとワインヴィネガーで煮た物など定期的に変わるのですが、いずれもダッチオーブンを使って煮込むので、他の野菜もいい具合に煮溶けて、とても美味しいパテに仕上がります。

ところで、この「パテ」ですが、最初は英国などのプリザービング(保存食)の方法の一つである「ポッティング」という名前にしてメニューに載せていました。

「ポッティング」とは、壺などに入れた肉などを、上からラードなどで蓋をする方法で、メニュー化する前に書籍などから学んだ言葉をそのまま使っていました。


「ポッティング」??


お客さんからしたら、何のこっちゃ、というところですよね。

売れるわけがございません(笑。


そこで、当時の日本人にも馴染み深い「パテ」という言葉で代用させていただきました。(実際、内容は「パテ」で問題ないものだったので。)


すると、立て続けに注文が入るようになりました。


今では、ちょっと小腹が空いたときに召し上がっていただける手軽なフードとして、人気メニューになっています。

やはり「ネーミング」って大切ですね。


「「グラウンドライン」ってどういう意味ですか?」

っていう質問も、

「地面からそのままゾロで入れるからですよ。」

って、簡単でいいでしょ(笑。

でも、その実は深い意味があって・・、という話はやっぱりいらないかなと思う今日この頃です。


神保町で、小腹が空いたら是非どうぞ。


Breathe In / Jordy Chandra
Jordy Chandra
2018

(本文の最後に、お店でよくかける音楽を紹介しています。お家でお酒を飲まれる際に是非どうぞ。今度お店に聴きに来てくださいね。)

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