✴︎City Farming Wife✴︎駅近賃貸農家のリモートワーク
農家の衣食住、本日は《住》について。
オリーブ畑の隣にポツンと一軒家🏠そんな想像をされている方もいらっしゃるでしょうか?私達の現在の住まいは小田原駅から徒歩12-3分程の高台、住宅街にある賃貸物件です。畑までは車で15分。夫婦お互いの生活のバランスを取って、こんな生活をしています。
畑通勤と東京通勤
今現在、畑の多くは地主さんからお借りしていて南足柄市と小田原市の境のエリアに十箇所ほど点在しています。同じく市境にある夫の実家を農業の拠点にさせてもらっていて、お庭は所狭しと夫の農業資材で埋め尽くされています。オリーブの苗、機械、販売用の袋や箱、コンテナにトラクター。野菜の種から苗を育てる小さな温室も。古くからの農家を見れば分かる通り、専業で農業をやろうとするとベースとなる自宅もある程度の広さが必要です。それに天候変化や鳥獣被害などのトラブルは付き物。手塩に育てた作物に何かあったらすぐさま飛んで行けるように畑の近くに住みたいのが本音です。
ところが我々のような新規就農では初めからそんな家は建てられない方が殆どではないでしょうか?古民家を買ったり借りたりして就農するケースもよく聞きますが、東京から絶妙な距離に位置する小田原。古民家だって意外と安くないのです…。この絶妙な距離でのCity Farmingが実は私達の農業のポイントなのですがね。
一方のわたくし嫁、東京大手町が職場です。小田原駅から東京駅まで新幹線で35分。速いでしょ?小田原駅の近くに住まいを設ければ、決して長く過ぎない通勤時間な訳です。私の場合はドアtoドアで1時間強の通勤です。
ということで、小田原で農業を始める夫婦として最初の住まいは2人のバランスを取って駅近賃貸という選択に。と言いつつ、畑に通勤ってあんまり聞かないですし、優しい夫が譲歩してくれたと思います。
ちなみに間取りは2DKの平屋の築10年。お家賃は色々込みで8万3000円。駐車場が2つ付いてます。
新幹線通勤のススメ
小田原に越してからのFAQ:「新幹線通勤って実際どうよ?」
Answer is...自信を持ってお薦めしたい!
*往復とも必ずリクライニングに座れる
*遅れることが滅多にない
*片道30分ずつ自分の時間確保
*隣の人と密着することなし
*ON/OFFのスイッチが切り替えやすい
*飲みたければ帰りにビールも?!
理由を挙げるとざっとこんな感じでしょうか?要は通勤によるストレスが少ないんですよね。都内だとラッシュで隣の人と密着したままギュウギュウ詰めの電車に揺られ、ノロノロ何度も停車しながら本当はもっと近いはずなのに結果35分掛かって到着、なんてことありますよね?同じ35分をシートを倒して音楽聴いたり、読書したり、勉強したり、映画観たり、うたた寝したりして過ごせたら如何ですか?断然快適です!
でも定期代高いでしょ?
私の場合は乗車券=東海道線分は会社の補助を頂いていて、トータル月7万3千円のうち自己負担は月3万3千円です。東京で一人暮らしをしていた時の部屋の家賃は10万円弱、今の家賃は8万円強。家賃は夫婦で負担していると考えれば、飽くまで私のケースではありますが、定期代の自己負担は無理ではない経費です。
新幹線通勤は仕事の効率にも影響しました。こだまの下りのダイヤは凡そ30分間隔の運行です。逃すと駅で待ちぼうけ(と言う名の下、エキナカで買い物無駄遣い)になってしまう。なので、逆算して仕事を終わらせる癖がつきました。もちろん必要な残業はしますよ!でも無駄にダラダラ残ることなく、昼間もより時間を意識して仕事するように。これには仕事モードとプライベートの切り替えがし易いのも関係しているかもしれません。朝、車窓からの景色は田園風景から徐々に都会へ。東京駅丸の内口の改札を出ると、ガラス張りのビル群が目の前に広がり、足早にオフィスに向かう背筋のピンとした人々の流れに合わせ自分もONモードにスイッチ。帰りは逆で、運が良ければ夕日に照らされた富士山も見え、自然とゆったりした気持ちに切り替わっていく気がします。
ちなみに、東京駅発のこだまの終電は22:48。飲んで帰るにも十分ですし、これを途中でお暇する口実としても頃合い良い時間(笑)
如何でしょう?意外と悪くないなと感じて頂けたでしょうか?
夢は畑でリモートワーク
新型コロナウィルスの影響を受け、新しい働き方が加速して浸透した日本。私の勤める会社では以前からリモートワークの制度はありましたが、頻度が一気に増えました。こんなに早いスピードで変化することがあるんだな、変えられるんだなと実感させられた経験です。
これから日本のワークスタイルは何が主流になっていくのでしょうか?間違いなくこれは不可逆的で、前と同じスタイルに戻ることはないだろうと誰もが感じ取っています。
前段で新幹線通勤の良さを散々主張したばかりですが、通勤せずに自宅で仕事ができたら?更に時間の節約になり、通勤という意味ではストレスが軽減されますね。自粛期間中、朝仕事前の空いた時間に小田原城まで散歩したり、その道すがら海を眺めたり。気分転換のし易い良い環境でした。
今回のコロナ渦では例の賃貸2DKの家で仕事をした訳ですが、将来に想いを馳せると、コーヒー片手にオリーブ畑を見渡す家のテラスで会議、という絵を妄想せずにはいられませんでした。個人的には丸の内のビル群も洗練されていて、気が引き締まる感じがして好きです。ですが、週に何度かのリモートワークで緑を感じ、鳥の啼く声を聞きながら仕事をするのも素敵ですよね!しかもこれって夫も畑のすぐ隣に住めているということ!
それぞれの仕事、やりたいことはそのままに、お互いのバランスが畑に落ち着く時が来るのでしょうか?私は然程遠くない気がしていて、妄想が止まりません(笑)
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