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有閑遊戯#2 『マッチングアプリを始める』

「有閑遊戯」と題して、人生の夏休み延長戦期間中にやった事を恥もなく書くシリーズ。今回はの第二弾。"仕事はしていないが時間はある"、こんな状態で何故か友人の勧めでマッチングアプリを始める事になった。普段会わないような色んなと話してみるのも良い気分転換なんじゃないかと言われて、そのまま半年プランが始まった・・・。男性はお金がすごいかかるんだね。

前職場の1歳上の先輩3人が、全員マッチングアプリで会った人と結婚すると聞いた時は度肝を抜かれた。「スピード感が大事」「鉄は熱いうちに打て」と無謀なアドバイスをもらったけど、何の参考にもならなかった飲み会をやった記憶が微かに残っている。
当時、参考にならなさすぎて半分話聞いていなかったな…。

アプリだろうがなんだろうが、出会いの選択肢は多い方が良いと思ってマッチングアプリを始めてみたが、これも人生経験として"自分の為になれば良いな"くらいにしか思っていない。あわよくば良い人が見つかれば、みたいなスタンスでね。良くも悪くもあまり期待はしていなかった。



そうしてしばらくマッチングアプリを使ってみた。

結局何人かと会ってみたが、特にお付き合いに発展するケースはなかった。
ちょっと良いかもなと思った人とは突然連絡が途絶え、軽めの失恋を経験した事はあった。

「なるほど、これが令和の失恋か」と。

会ってカフェでお茶なんかして、そこから他愛もない会話をしてから、「じゃあはい付き合いましょう」までの世間一般のスピード感についていけなくて、もうフェードアウト寸前状態の今日この頃。

そうは言っても、運命の人がいるんじゃないかと信じてやまない痛過ぎる僕は、たまにいいねを押してはメッセージのやりとりなどをしている。

蛇足だけど、同時進行なんて当たり前で、なんとなく信用できそうだなって人ほど、連絡が途絶えるこの現象に、誰か名前を付けてください。笑



少し話は変わって、およそ2,3年前に僕は当時の彼女と同棲をしていた。
ちょうどコロナが流行する直前の雪解けの時期。
お互いに歩み寄れなくなりどうにもならなくって、結局同棲解消と共に別れる事となった。
それから誰とも付き合っていない。冗談抜きで恋愛する気がないらしい。

同棲解消を経て、僕は結局人間はどこまでいっても一人だと決めつけていた。他人と同居をして、より自分と他人の境界線を強く感じ取ってしまっていた。
けど数年の月日考えてきたが、「人間は結局一人だと結論づけるのはあまりにも貧しすぎる。だからこそ、そこをスタート地点にしよう」と思い立ち、マッチングアプリを始める事にした。

そして何人かと会った結果、僕はまだ傷付くのが怖くて人に期待する事をやめている事に気が付いた。
期待していないからこそ「好き」が分からなくなってしまっていた。

こんな気持ちで会うのであれば、相手にすら申し訳ない気持ちが芽生える。むしろ、自分と同じように「好き」がわからなくなっている人との方が話も感覚も合う気がしてきたが、残念ながらマッチングアプリにはそんな人はいないだろう。

さていよいよ四面楚歌になってきたけど、それでも意図せず自動更新されてしまったマッチングアプリの半年プランだけはちゃんと使おうと思い、もう少しだけ出会いを探していきたいと思う。全く同じでは無いだろうけど、これと似たようにマッチングアプリで悩んでいる人も多いんじゃないかな。他の人がどうやって使っているのか知りたい、なんならそれを教えてくれる友達みたいな人とマッチしたいくらい。

(この時代に、コロナに、アプリに翻弄される20代独身より)


独身の皆さんに幸あれ。
それでは良い夜を。

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