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それって贅沢?

惰性
① 静止している物体は外力が働かない限り静止の状態を続け、運動している物体はその速度を持続しようとする性質。慣性。
② 今までの習慣や勢い。ずっと続いてきた癖。

精選版 日本国語大辞典

このところの生活は惰性のような気がしている。
ものすごく良く受け取れば、安定的で順調な生活と言い換えられるかもしれないが、私が感じているそれは順調とは言えない。
日々暮らしにくさを感じる障害者の私は、明日が今日より一歩進化していくことを望んでいる。

外出時のヘルパーさんの手配はなかなか思うようにいかないし、電車に乗るには15分も20分も待たされるし(サポートがいつできるかわからない等とも言われる)、遠回りして辿り着いたエレベーターにはなかなか乗れない。
健常者にはこれらを含む一連の暮らしにくさや、そこで私が思うことをなかなか理解してもらえない。福祉に携わる人でさえ、現状を変えていこうという機運はあまり感じられない。

劇場通いしていて、ちょっと高いもの食べて、ブランド品身に着けて、何を贅沢言っていやがる!

と思うかもしれない。
そこに至るために何年もサポートを待たねばならなかったこと、私が努力してきたこと、それでも私が諦めなければならないことに目は向けられないのだと時折悲しく思う。


私にとっては、トイレも入浴も食事も起床就寝時間も、ちょっとモノを取るとか、コンビニやスーパーに行くこと…etc 観劇だとか旅行だとかでなく、日常の些細なことに誰の許可もタイミングも考えずに生活できることの方がよほど贅沢だ。
階段で行けること、人に席を譲れること、誰かを物理的にサポートできること、そういうことがどれだけ羨ましく思うことか。
普通の生活ができる人は、そんなことを忘れちゃうんだろうな。

だから、暮らしが少しでも良くなるよう、そして自分の気持ちが上向きでいられるよう、私はカツカツの収入の中で贅沢をするし、改善を要求するし、人や世の中と闘っている。

できないことにしがみつかず、できることをすれば良いんだよ。

という意見はごもっとも。
でも、障害者だからという理由で、健常者がしている普通のことを何故諦めなくてはならないのか。私だって、決まった曜日時間ではなく汗をかいたらお風呂に入りたいし、今必要なものを今買いに行きたいし、目の前にある電車に乗りたいし、人の顔色を伺わなくて良い暮らしがしたい。
出来ることの中から見いだすだけではなく、今まで出来なかったことを人やテクノロジーの力を借りて実現させていくのも必要なんじゃないかと思う。
何も自分の脚で100m走り抜きたいとか言っているわけではないのだ。

現状を有難く幸せに思うことも大事。
だけれども、ただそこに満足するのではなく、明日をちょっと良くする。
それって、贅沢なことなのかな?


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