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誰もがトランスエイジなんじゃないか

「トランスエイジ」という言葉を知ったのはつい最近。
実年齢と自認年齢が一致していない状態にある人のことだそうで、その定義に従えば、私は完全にトランスエイジだ。
子供の頃、40~50歳台のおじさんやおばさんが「心は20歳なんだけどね」とよく言っていたのを聞き、そんなわけないでしょと思っていたが、自分がその年齢になってみるとよくわかる。

私の自認年齢は30代後半から40代真ん中くらいだ。実年齢とどれくらい差があるかは内緒にしておく。

先日行ったフェイシャルエステは楽しかったが、気になることがひとつあった。
私は肌の乾燥を改善したい旨を伝え、保湿ケアを希望していたのだが、結果的にエイジング中心のケアとなった。
たまたま以前いただいたサンプルがエイジングケアのものだったことと、私の”カルテ上”の年齢を見ての提案だった。

自分の肌に自信を持っているわけではないので、エイジングケアを提案されたことにショックを受けたわけではない。
実際に肌に触れたり、目で見た印象でケアを提案するものと思っていたので、カルテに書いた生年月日で判断されたことが少し残念だったのだ。


「年齢なんてただの数字」と言われるが、結局女性はこういうところで年齢を意識させられる。
コスメブランドにとっては、より単価の高い、”つまりこの年齢であればこの金額を出せるだろう”という販売戦略もあるかもしれない。
我々消費者は意図せず、実年齢に応じた、実年齢なりの消費行動を取らされ、若々しさを良しとする社会に組み込まれていくのだ。

祖母が存命だったとき、彼女はよくこう言った。

老人クラブなんて年寄りばっかりで行きたくないよ。

いや、十分年寄りだから…

母は私のことを「若作り」とディスってくるが、彼女だって

最近の年寄りってさぁ…

と言う。
あなたも十分その範疇ですけど?

そうは言うものの、祖母も母も都合が悪いと「年取ると◯◯が出来ないのよ!」などと文句を垂れる。

そもそも「実年齢に相応しい」とか「実年齢に応じた」などというものは、統計やら、そこから導かれる平均値やら、”こうあるべき”という想像のものであり、しかしまた実年齢によって区別され、この年齢に相応しい振る舞いをしなくてはという義務感に支配されている。
私自身も、年齢に関係なくいくつになっても新しいことはできると思っているし、一方で年齢的にできないこともあれば、年齢で振り分けられてチャンスさえ得られないものもある。

私たちは年齢を意識せざるを得ない社会に生きており、年齢によって振り回され、都合よく各年齢を行ったり来たりしている。

結局みんなトランスエイジなんじゃないか?

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