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使い切る快感

みなさんは歯磨き剤をどこまで使用して捨てるだろうか。
絞って出なくなったら捨てるという方が多いか少ないかはわからないが、私は以前はそうしていた。
障害特性上、ラミネートチューブを絞るという動作がやりにくい。だいたい半分くらいまでのところで、工夫してやっと出せるが、出しにくくなったところで母に交換してもらい、母が私の使っていたお古を、私が新しいものを使うというようにしていた。

ところが、母はここ数年来、手の指が曲がったり痛み出したりして、彼女もよく絞れない。
そこで、我が家では中身が半分くらいになったところで、チューブを真っ二つ切ることにした。
切ったそれぞれにはラップをかけてゴミなどが入らないようにする。
すると、「今までかなり無駄にしていたかもしれない」と思うほど、最後まできっちり使えることに気づいた。

この方法で他の製品も最後まで使うようにしている。ラミネートチューブならば塗り薬も可能だし、化粧品の類ももちろんOKだ。節約と言うにはあまりに微々たるものだが、最後まで使い切る達成感は案外精神衛生上良い。


チューブに限らず、最後まで使いたいものがある。
私が大変に気に入っているヘアトリートメント、お値段は張るが、髪質が断然良くなるので手放せない。通常のプラスチックボトルにノズルが取り付けられた容器で、残り少なくなってきた時に逆さまに保存しておいた。ところが粘度が高く落ちてこない。そこでマドラーを購入し、掻き出してタッパーウェアに入れ、使い切る。同ブランドのシャンプーは最後にお湯を少し足し使い切る。その使い方をブランドの人が知ったら、きっと泣いて喜んでくれるに違いない。
他にも、リップクリームはスティックの下に溜まったクリームを指でほじって使うし、乳液はボトルを逆さまにする。

ケチっている感覚ではない。ここでケチったところで1円にも1銭にも満たない。それよりも、もう使えないというくらいのところまで使い切った時の達成感だ。その達成感を味わう時、同時にモノへの感謝も湧いてくる。

私の身の回りには使い切れないものがたくさんある。容器の構造上使い切れないものもあるが、可能な限り使い切りたい。
今日は私の肌の修復に尽力を注いでくれた医療用保湿クリームを使い切る。
あなたのおかげで、私の肌はだいぶよくなりました。ありがとうございました。

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