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えいが①心が覚えてる

『50回目のファーストキス』

アメリカ映画のリメイク版として、福田雄一さんが手がけたラブストーリー。福田さん節のコメディは健在ながらも、しっかりとした本格ラブストーリー。

ハワイで天文学の研究をするかたわら、ツアーガイドで働くプレイボーイの大輔が、偶然立ち寄ったカフェで出会った瑠衣に一目惚れをする。しかし、瑠衣は事故の後遺症で1日で記憶がリセットされる。そんな彼女と彼の恋物語。

これがあらすじ。ほんとに表面だけをすくっただけの説明だが、これだけで話のインパクトは抜群。(記憶障害を題材にした物語をあまり見たことがないからかもしれないけど。)

記憶のリセット系は記憶系の話の中でも、かなり切ない(と思う)。
”記憶をなくした”なら、これから新たな思い出を作ろうってなるけど、”リセット”されてしまえば、作った思い出もすぐに消えちゃう。つまり、時間がたつと初対面になってしまう。

愛する人がこの障害を持ってたらどうだろう。

んん、つらい、しんどすぎる。


本作では、何と言っても父と弟の姿が特に切なかった。彼ら2人が、瑠衣のために1年以上、毎日同じ時間を過ごしていたことを考えると、途方もない時間すぎて、なにがなんだかわからない。しかも、それを一生続けるかもしれなかった、、、。
それを思うと、その状況を打破してくれた大輔の存在はかなり大きい。

彼がいたから、あの家族は前に進んだ。進めた。


客観的視点。大事だなあ。ワッフルハウスの蝶番と同じだ。


こんなにも、重い題材。でも、それを吹き飛ばす福田節。まあ、この魅力は色んなとこで語られてるだろうし、割愛。


個人的には、健太、慎太郎の親子コンビの、悲しげな様子とコメディ的要素が行ったり来たりしてる感じが好きだった。
2人ともいいキャラしてます。さすが二朗さん、太賀さん。



そして、まあ、やっぱりこの映画でも奇跡は起こっちゃうわけです。記憶がリセットされるはずの瑠衣の中に、大輔の存在が刻まれていて、日記からも写真からも大輔の記憶を消し去った後も、瑠衣の夢の中に彼が出てきていたのです。

確かに、、好きな人って、夢に出てくることありますけど、あれって、自分がその人のことばかり考えてるからだと思います。でも、記憶が無い瑠衣の夢にも出てくるってことは、よっぽど忘れられない、忘れたくないほど好きだったんだろうなって、、、いいなあっ。そんな恋がしたい。されたい。


”大好きな人とキスしたくなる映画”

とはよく言ったものです。


映画を見たあと、好きな人に会うだけでもいい。いや、話すだけでもいいから、、ってなった。この自粛に観るのは、1番辛かったかもしれない、、、、


細胞レベルで恋してるとかなんとかいう言葉があったりしますが、大輔と瑠衣はまさにこんな感じなのかなと思います。

何度も何度も、瑠衣を振り向かせようとする大輔。確かに、失敗の時もあるけど、自分をありのままに出した時の大輔は百発百中だったように思う。それほど、彼らには惹かれ合う何かがあったのだ。そうじゃないと、毎日惚れさせて、毎日恋人として進歩してくって、そんなことありえないだろう。(まあ、大輔はプレイボーイだからありえるのかもだけど)

なんてうらやましい。
ただただ、うらやましかった。

この作品、メンバー、ストーリー、何もかも好きすぎて、6000円くらいするDVDBOX買っちゃいました。初めてこういうの買いました。これも全て自粛のせいです。

特典の瑠衣の日記よかったです。
映画の番外編を見てるようでした。文章と絵だけながらも、俳優さんが浮かんできて、とてもナイスな特典でした。(買ってよかった)


好きな人がいる全ての人に観て欲しい映画です



勝手ながら評価(※個人の感想です)
キャスト★★★★★
笑い★★★★★
泣き★★★☆☆
ストーリー★★★★☆
理解しやすさ★★★★★

→感動ポイントはいっぱいでしたけど、泣き虫な自分にしては、そんなに泣かなかった。(コメディで緩和されてたかな。)

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