《書評》生き残った子だけが大人になる。
こんにちは。
ずっと書きたかった、桜庭一樹著『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の書評を。
ですが、まずはお詫びから、、、
『砂糖菓子の弾丸は撃ちぬけない』の著者、桜庭一樹さんを男性だと思ってました。
申し訳ございません。
ポップなお詫びから入りましたが、この小説はぜんぜんポップではありません。
悲しい小説でした。
幸いにも自分は、比較的不幸な目に遭うことなく生きてこれたのですが、世の中では毎日のように小さい命が亡くなっています。
この小説では、藻屑(もくず)という女子中学生が、父親の手でバラバラにされ、山奥に埋められるということが前提となっています。
タイトルにつけた「生き残った子だけが大人になる。」という一文は、いま自分が生きていることが当たり前じゃないんだと、改めて考えさせられるきっかけになりました。
他にも、印象に残っている文章がありますので、紹介させていただきます。
読了から時間があいてしまったので、こういった形式で申し訳ないですが、一読いただけますと幸いです。
ネタバレではないですが、気にされる方は、今度お読みいただけると嬉しいです。
暴力にいつか終わりがある ー そんなこと、考えたことありませんでした。
でもこの一文、「止まない雨はない」のような前向きな言葉ではありません。
「雨が降るから虹がかかる」なんてことはなく、藻屑には、明日も明後日も雨は降るのです。
悩める二十代に向けての一冊ということで、noteを投稿したことがありましたが、二十代でも簡単に受け止められる内容じゃありません。
ですが、二十代は自分で運命を切り開けます。
いま自分は、仕事のことで悩んでます。
不平不満を言うのは簡単です。
ですけど、現状を打破できるのは、自分しかいません。
悲しい小説だと言いましたが、勇気をもらえる小説とも言えると思います。
ぜひ読んでみてください。
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