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ただの独り言「好きってなんだろうねぇ」

結婚3年目の友人がぼやいた。好きってなんだろうねぇ。

【好き】気に入って、心がそれに向かうこと。 

と、広辞苑は言った。う~ん難しいな~…深い!と、ある人は言った。

「好き」てなんだろう。心が向かうこと?心ってなにそれどこにあるの、と思う。胸が苦しくなること?ドキドキすること?じゃあ心拍数によって好き嫌いが分かるのだろうか。分からないけど、なんとなく違う気がする。「好き」てなんなのだろう。

ところで、わたしはこの問いに対しての答えを持っている。

ずばり、「嫌い」じゃないものは総じて「好き」だ。しごく簡単。

よく「漫画が好き」と公言すると、どのジャンル?月に何冊くらい読むの?好きな漫画は?ああ~、それ結構メジャーはやつだよね~。とか言う人がいる。

にわかだね~とでも言いたげな顔をする。「好き」な物事に対して、通じゃなきゃダメみたいな、空気を出してくる。

なんじゃ、そりゃ。

わたしは、ONEPIECEを全巻読破していなくても「ONEPIECEが好き」と言って良いと思うし、温泉ソムリエの資格を持っていなくても「温泉が好き」と言って良いと思うし、壊滅的に絵が下手くそでも「絵が好き」と、堂々と言って良いと思っている。

好きであることに、専門的な知識や越えなければいけない関門が、存在するのだろうか。それをクリアしないと「好き」だと言ってはいけないのか。

1日目より2日目のおでんの方が味が出て美味しいのと同じで、知れば知るほど、噛めば噛むほど味が染み出してきて、物事を楽しむ幅は広がる。でも1日目のおでんより2日目のおでんの方が「偉い」ということは、決してない。美味しくなってるとは思うけど。

話が変わるようで続いているのだが、わたしは初めて相対する人がいた場合に、その人の「良いところ探し」から始めるタイプである。エンパワメントの鬼だ。自分いい奴だなと思うけど、なので「嫌い」になる人は層々いない。大概みんな好きなんだけど、でもその中でも極めて「好き」になる人はいる。

一緒にいて居心地の良い人である。

これは人でも物でも実は変わらなくて、一緒にいて居心地の良いものは「好き」だ。だから「好き」という感情に、情熱的なトキメキや胸の高鳴りは、必ずしも並走しない。

【好き】自分の思うままに振る舞うこと

居心地の良い自分でいさせてくれる人が好きだし、そういう場所や物が好きである。「嫌い」なものとは、そもそも長いこと一緒にいることはできない。だって居心地が悪いから。そういうものは、日々の生活の中で自然に避けているし、勝手に排除されていく。だからいま、ここに残っているものすべてが「好き」なのである。

あくまで、ただの独り言である。

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