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Earth Day(アースデイ)2021:教育コンテンツの多かった2020年から、2021年はどう変わるか。2021年におすすめのプロモーションテーマをご紹介

このnoteのポイント
・2020年、コロナ禍でアースデイに対する意識はどう変わった?
・昨年のアースデイをテーマに実施された各企業の施策を紹介
・ステイホーム中の2020年アースデイは教育コンテンツが充実。社会貢献意欲がさらに高まってきた2021年のアースデイはどんなことができるか。プロモーションの切り口がわかる。

こんにちは、Good Tideチームリーダーの太田です。

Good Tideでは、顧客向けに月に1回サステナビリティテーマを1つ取り上げ、発信への活かし方についてまとめた「SDGs Update」を作成・配布しています。
今回はその資料をベースに作成しました。
SDGsやサステナビリティマーケティングの「ネタ帳」として、皆さんのアイデアにご活用いただけたら嬉しいです。

第1回は、「Earth Day(アースデイ)」プロモーション事例です。
環境問題への関心が高い欧米諸国では広く認知されているアースデイですが、日本での浸透度はまだ限定的です。
だからこそ今から取り組むことで「環境貢献に積極的な企業」として認知されるきっかけにもなります。
昨年の事例と、2021年のアースデイで取り組みたいテーマをまとめたので、ぜひご覧ください。

本記事で取り上げたアースデイの事例や今後のコミュニケーション方法についてご紹介したPDF資料は、noteの最後でダウンロードしていただけます。
アースデイに向けたSNS施策のヒントとして、社内でご活用ください。
また、SDGsに関するSNS施策については、ぜひGood Tideまでお問い合わせください。

1. Earth Dayとは

Earth Day(アースデイ)は、2009年に国際連合によって採択され、2010年から正式に実施されている「地球環境について考える日」です。毎年4月22日が、このアースデイにあたります。

日本での定着度はまだ低いものの、アースデイ発祥のアメリカでは多くのブランドが地球環境に対するメッセージを発信しており、近年ではサステナブル事業や取り組みのPRも兼ねた発信も増加しています。


日本でも、「アースデイ」のクチコミ件数が年々増加
日本のアースデイ知名度はまだ高くはないものの、コロナ禍で社会に対する関心が高まった昨年からSNS上のクチコミ件数が大幅に伸びており、2021年もこの傾向が続くと予想されます。

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(出典: 2018~2020年の4/16~4/28の各キーワードのクチコミ件数、データ元:ソーシャルリスニングツール「ブームリサーチ」)

ただし、昨年は「アースデイ」の知名度を上げるキャンペーンとして、人気ゲーム「あつまれ、どうぶつの森」「Sky 星を紡ぐ子どもたち」で期間限定アイテムが配信されたことから、クチコミが一時的に増加した可能性もあります。

2.  2020年の「アースデイ」SNS投稿の事例

では、2020年のアースデイは各企業からどのようなメッセージがSNSで発信されたのでしょうか。

▼コスメブランドの事例

自然由来の成分を使用した商品を展開するLUSH Japanは、アースデイに合わせて環境貢献の取り組みを紹介。自社で行っている取り組みとして、定番商品であるバスボムやシャンプーバーのパッケージレス化などについて触れ、LUSHの商品を知ること・買うことで環境への意識を高められることができるようになっています。

▼消費財ブランドの事例
メリーズは直接的に環境貢献活動については述べず、キャラクターを用いたアカウントのトンマナを維持しながら、アースデイ(地球環境について考える日)であることをアピールするメッセージを配信。

▼アパレルブランドの事例
Vivienne Westwoodは、アースデイに合わせて環境貢献活動(商品開発、保護活動)をお知らせ。詩人でモデルのKai Isaiahの詩と共にアースデイを祝う動画が配信されました。

▼エンターテインメントブランドの事例
アメリカのニューヨーク近代美術館(MoMA)はコレクションの中から地球の環境問題を想起させる作品をピックアップして紹介。作品を通して感性を刺激し、地球貢献へのアクションを暗に示しています。

上記の通り、2020年はアースデイに関する発信が増加したと言っても、その多くは海外ブランドからの発信でした。
また、ちょうど昨年は緊急事態宣言下だったこともあり、いずれの企業も環境に対するアクションをやや控えめに「お知らせする」ようなトーンであったように思います。

3.  2020年の「アースデイ」デジタルプロモーション事例

それでは、SNS以外のデジタル施策はどのようなものがあったのでしょうか。
昨年はステイホームの影響もあり、家で過ごす子どもたちに向けた教育的コンテンツが充実する年となりました。

▼NESCAFÉ(ネスカフェ)

パッケージの改良を通してプラスチック削減に取り組んでいるネスカフェは、アースデイに合わせて特別サイトを開設。
JAXAと人気漫画「宇宙兄弟」とのトリプルコラボで、宇宙から見た環境の変化を伝える教育コンテンツや地球環境の保全に貢献するような日々のアクションを促すキャンペーンを開催しました。
問題提起~自分にできることを考えるプロセスまで楽しく取り組めるよう設計されており、ただの情報共有に留まらない濃い内容になっています。

▼NASA
「#EarthDayAtHome」と称して、3/3から環境問題について学べる各種コンテンツをサイト内に配信。
Earth Day 50周年に合わせて、50年前のEarth Dayから現在までどのように地球環境が変わってきたか、「宇宙からの目」で解説しています。
専門機関によるコンテンツということもあり、ドキュメンタリー性やデータなどが充実した「学校教材」のような雰囲気で、子どもだけでなく大人も関心を持てる内容になっています。

これらのオンラインでのコンテンツ配信と合わせて、学校や家で活用できる学習ツールキット(教材、アプリ)も無料配信しており、環境問題の理解促進に大きく貢献していました。

4.  2021年の「アースデイ」は何をすべきか

2020年は、コロナウイルスの流行によって人々の社会貢献意欲が高まっただけでなく、豪雨や火災などの度重なる自然災害によって、気象変化による温暖化の危機をさらに感じる1年となりました。
それでは、2021年は人々の意識がどのように変わっており、アースデイに関して効果的な発信を行うためにはどうすればいいのでしょうか。


\2021年のここがポイント/
・2021年は「知りたい」という知的好奇心だけでなく、社会や環境に具体的に貢献できる「アクションを取りたい」という行動意欲が高まる見込み。
・アースデイのプロモーションにおいては、「お知らせ」から「呼びかけ」へ、ユーザーを巻き込むメッセージが効果的。
・「身近なところから環境貢献するアクション」や「〇〇すると環境保全活動に寄付」など貢献が“可視化”されるようなプロモーションの方が、より支持を得る可能性がある。

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最後に、アクションを促す施策として検討できるプロモーション企画の切り口をいくつかご紹介します。


切り口① 地球環境の今について「会話」を始めることを促す
アースデイをきっかけに、まずは地球環境がどうなっているのか、個人や家族としてどう取り組むのか、会話をはじめるきっかけを与える企画を提供し、最後に「あなたは誰と話したい?」などアクションを促すような企画が考えられます。

たとえば、COACHはブランドアンバサダーを起用した「Coach Conversations」という動画を制作し、社会問題についてどのように考えているのか、気持ちを表現することを促しています。
スターバックスは、スタッフが語るタンブラーの思い出をInstagramストーリーズにまとめ、スターバックスが取り組むプラスチック削減の取り組みを紹介。
スタッフの等身大の思い出を起点に、見た人に「今日からマイタンブラーにしてみよう」と思うきっかけを与えています。

https://www.instagram.com/stories/highlights/18037820389126432/
 

切り口② 環境貢献へ、みんなで取り組むプロジェクトを開始
昨年は「〇〇を購入したら植樹に寄付」など、ユーザーが単独で取り組み貢献が可視化されるような施策が見られましたが、コロナ禍という同じ課題に向き合っているいまだからこそ、「みんなで取り組むチャレンジ」をブランド主導で始めることもできます。

たとえば、2019年にポケモンGOは海洋保全を行うNPOと共同で、ポケモンGOでプレイするトレーナーが参加できる清掃イベントを全国30カ所で開催しました。
普段レアキャラを求めて街の特定のスポットに集まるトレーナーたちの習慣をもとに企画されており、参加者には清掃後にポケモンGO内でオリジナルの着せ替えアイテムが配布されました。


切り口③ 環境改善に取り組む、みんなの成果をSNSトレンドに合わせて募集

①おうち時間が増えたことで家での生活を見直したり、②人と距離をおきながらアクティビティを楽しめるものとしてアウトドアを始める、といった行動が目立った2020年。
そうした体験を通して、ユーザーが環境貢献のために変えた習慣、気づいた大切な自然とのふれあい方など「変化したこと」を募集し、その活動を応援するといった企画も考えられます。

たとえば変身前後のBefore/Afterを投稿するSNSの定番コンテンツと同じ形で、下記のように環境を考慮して変えた習慣などを募集するのも良いかもしれません。

SDGsのゴール達成目標年である2030年まで10年をきったいま、SDGsへの理解を深めるとともに身近でよりリアルな問題と捉える人も増えています。
2021年はアースデイをきっかけに、企業と共にアクションを始める日として活用してみてはいかがでしょうか。

また企画を検討する際は、健やかな地球を守るために、単発で終わらせず身近なところから継続的に活動できるか内容かどうかも合わせて考えられるとより良い取り組みになると思います。

ダウンロード資料にはここで紹介していない他の事例も掲載しています。
昨年の海外のアースデイ事例も下記のnoteにまとめているので、ぜひご覧ください!

5. 「アースデイ」の事例資料のダウンロードはこちらから

トップ画像:PexelsのMarkus Spiskeによる写真

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