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いま真の父母は本当に一つか?

世界家庭の最新刊で、田中富弘会長のメッセージが紹介されていました。

真のお母様と私との関係に水を差そうとする存在との闘いがあります。自分自身の中から湧き上がる人間的な思いや自己中心の思い。自らの経験値や信仰観、浅はかな知見を基にして行う、お母様のみ言葉に対する自己判断。周囲から耳に入ってくる、お母様への批判の声。真の父母様に長く侍ってきた、尊敬する先輩家庭がお母様に背を向けて去っていくという事実・・・・・・。それらによる葛藤を乗り越え、お母様との関係をしっかり見詰めていかなければなりません。皆さんもひょっとすると、同じような葛藤を抱えているのかもしれません

世界家庭2024年1月号

田中会長の率直な告白は、文鮮明師聖和後に公職者が抱いた葛藤を代弁しています。
真の父母が一つであるならば、なぜ韓鶴子総裁は文師と異なる見解を披露されるのか。
文師に生まれながら原罪があったという発言に留まらず、聖婚後ですら罪が残されていたという発言、統一原理は蕩減時代の遺物なので不完全だという発言、「自己判断」すれば躓くことばかりなのです。

メシア無謬(むびゅう:間違えないこと)主義を貫くのなら、韓総裁が何を発言しようが関係ありません。
「お母様がおかしなことを語るとすれば、それは私たちの信仰を試す『演技』なのだ。むしろ背後にある愛の心情を感じ取って、なおさらいっそうお母様をお支えしなければ・・・」と、脳内変換できるからです(『メシア無謬主義』は日本統一教会独特の文化)。

しかしこのnoteで繰り返し主張したように、真の母とて人間である以上、間違えることもあり得ます(食口がキリスト論を学び直すべき理由)。
「真の父母は一つ」という啓示を受けた食口がいる一方で、基元節について180°異なる洞察を持たれるのが文顯進会長でした。

文顯進会長は、直系子女でありながら文鮮明師の聖和の瞬間に立ち会うことを許されませんでした。
後に顯進会長は、当時のことを回想しながらこのように説明されます。
基元節を奉献する希望が失われた瞬間が、文鮮明師にとってどれ程絶望的で暗闇に包まれたのか、涙を流しながら語られたのです。
しかし時間が経過してみたら、顯進会長は摂理のバトンを落とさず握りしめていました。
顯進会長はその後ご自身が残したコリアンドリームの実績について誇ることなく、「Never question the love of God(だからどんなときも神様の愛を疑ってはいけない)」と結ばれました。
顯進会長は聖和に立ち会っていないのですから、これらの説明は神様からの啓示か霊視ということになります。

「真の父母は一体である」という啓示の真偽

そもそもメシア無謬主義は、「選ぶ」ことを許しません。
神様が人間に自由意志を与えているのに、一つの結論(絶対間違えないメシアに服従せよ)を強制されることは原理的ではないのです。

信仰の拠り所が「選べない結論」しかないと考えることは、復帰原理からすれば浅はかかもしれません。
人間に対するみ旨は相対的なので、韓総裁が責任を果たせないとしても摂理は延長するからです地上から取り去られた真の父母)。

いま食口は、政府の解散命令を阻止することに全神経を集中しています。
しかし「摂理が延長した」という観点に立つと、神様は積極的に教団を解体しようとしているように見えないでしょうか。

私はこの期に及んで、韓国本部の利益を代弁して国家と対立する食口を哀れに思います。
いまこの瞬間も、文顯進会長は実現可能な南北統一に向けて歩みを進めています(統一コリアが正しく立った場合の日本の国益)。
日本食口からの高額エンドレス献金に頼ることなく、豪華建造物に浪費することなく、一般市民の心を動かしながら統一を目指しているのです。
これに対して日本の摂理は、まだまだ見通しがはっきりしていません。
それでもいま破壊されつつあるもの(自民党との関係、清平の宗教都市建設)を未練なく放棄するとしても、神様はもっと素晴らしい希望を準備しておられると確信するのです。

神様が統一教会を助けない理由

疑いなく文鮮明・韓鶴子夫妻は、人類最初の真の父母として多大な犠牲を払われました。
しかしその歩みが最後まで完遂できていないのであれば、神様のみ旨は無慈悲に延長されます。
韓鶴子総裁が責任を果たせない場合(文鮮明師が韓鶴子総裁に残した宿題)、文家の直系である文顯進会長の家庭に使命継承されるでしょう
原理的に起き得る可能性を検討すらしないというのは、永遠の生命に対して無責任と言わざるを得ません。

文顯進会長は、食口が思っているよりもずっと日本のことを気にかけておられます。
「資金源」として利用したいからではなく、何十年に及ぶ苦労と犠牲が報われていないことをずっと見てきたからです。
逆賊の代名詞のように罵られるUCI財団も、顯進会長の運営によって日本食口の負担を軽減する意図がありました。

神様は正しい心で尽くした精誠を忘れないし、犠牲が無為に消え去ることもありません。
その犠牲は天苑宮建設のような、日本国民が拒絶するかたちで報われるのではないのです。
顯進会長はいま何よりも日本が、コリアンドリームの最良のパートナーとして連結することを期待されています。
それは両班・奴婢のような隷属的な関係ではなく、両国が東アジアの平和を牽引する輝かしい未来です(コリアン・ドリームが日本の国益となる大前提)。
10年以上かけた色眼鏡を外し、葛藤の先にある真の希望を見出して頂くことを望みます。

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