ToshihikoHatakeyama

不登校の子どもたちやいじめや虐待など子どもたちの支援の中から学んだことや、子どもたちと…

ToshihikoHatakeyama

不登校の子どもたちやいじめや虐待など子どもたちの支援の中から学んだことや、子どもたちとの関わり方などを気まぐれに書いています。 読んで頂けると嬉しいです!

マガジン

  • なぜ人はマウントを取りたがるのか?

    マウントを取りたがる人、あなたの周りにいませんか?その心理について私なりに考察してみました。 あなたはどのように考えますか?

  • 解離性同一性障害という生き方 ~100人超の交代人格と私~

    私がかかわったことのある解離性同一性障害をもつある人物の話を中心に、その他数名の話を参考程度に織り交ぜて、その人の人生と、関わりの中で知りえた驚くべき事実を全11話でお届けする前代未聞の暴露ばなし。かなりきわどい話もあるので、有料版で投稿します。ぜひお読みください。

最近の記事

【後編⑻】総まとめ

前のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために以下の6つの項目に分け、それぞれについて考察してきました。 ①教育の充実 ②感情のオープンなコミュニケーション ③社会的なサポートシステム ④労働環境の改善 ⑤多様性と包摂性 ⑥適切なメディア表現 今回は、それらを踏まえまとめてみたいと思います。 まとめ 前編では、人がマウントを取りたがる心理的要因について考えてみました。その要因として、自分を取り巻くあらゆる環境の影響を受けていること

    • 【後編⑺】適切なメディア表現

      前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために6つの項目に分けてみました。 今回は、6つ目の適切なメディア表現についてみていきたいと思います。 6.適切なメディア表現 メディアが健康的な心理状態を促進するためには、ポジティブな役割モデルや現実的な成功体験を提示することが必要です。このアプローチが重要である事例として、日本の企業がメンタルヘルスに関する取り組みを積極的に広報し、従業員のメンタルヘルスをサポートする姿勢を明確にする例を挙

      • 【後編⑹】多様性と包摂性

        前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために6つの項目に分けてみました。 今回は、5つ目の多様性と包摂性についてみていきたいと思います。 5.多様性と包摂性 多様性と包摂性が社会全体で尊重されることが重要である事例として、カナダの取り組みに焦点を当ててみましょう。カナダでは、多様性が奨励され、異なるバックグラウンドを持つ個人が受け入れられやすい環境が整備されています。これが差別や偏見に苦しむことなく、個人が自分らしく生きることが容

        • 【後編⑸】労働環境の改善

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために6つの項目に分けてみました。 今回は、4つ目の労働環境の改善についてみていきたいと思います。 4.労働環境の改善 デンマークの労働環境が心理的な健康に与える効果に焦点を当て、柔軟で効率的な労働環境が整備され、働き手が仕事とプライベートのバランスを取りやすい社会制度が構築されている事例を挙げてみましょう。これがストレスの軽減に繋がり、メンタルヘルスへのサポートが充実している要因とされていま

        【後編⑻】総まとめ

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        • なぜ人はマウントを取りたがるのか?
          14本
        • 解離性同一性障害という生き方 ~100人超の交代人格と私~
          12本
          ¥1,500

        記事

          【後編⑷】社会的なサポートシステム

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために6つの項目に分けてみました。 今回は、3つ目の社会的なサポートシステムについてみていきたいと思います。 3.社会的なサポートシステム 社会的なサポートシステムが個人の孤立感を減少させ、メンタルヘルスをサポートする重要性を示す具体的な事例として、オーストラリアのヘッドスペース組織を取り上げてみましょう。ヘッドスペースは若者向けにメンタルヘルスサービスを提供し、若者同士が経験やサポートを共有

          【後編⑷】社会的なサポートシステム

          【後編⑶】感情のオープンなコミュニケーション

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために6つの項目に分けてみました。 今回は、2つ目の感情のオープンなコミュニケーションについてみていきたいと思います。 2.感情のオープンなコミュニケーション 感情のオープンなコミュニケーションが奨励される環境が社会において重要であることは、その影響を最も端的に示す事例として、ニュージーランドに焦点を当ててみましょう。ニュージーランドでは、メンタルヘルスに関するスティグマを減少させ、個人が感情

          【後編⑶】感情のオープンなコミュニケーション

          【後編⑵】教育の充実

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる心理的要因に対し、心理的健康を促進するために、以下の6つの項目に分けてみました。 今回は、1つ目の教育の充実についてみていきたいと思います。 1.教育の充実 教育の充実が心理的な健康を支え、個人の成長に肯定的な影響を与える事例を考察すると、フィンランドの学校教育がその一例として挙げられます。フィンランドは国際的に教育水準が高いとされ、その成功の要因は単なる学力向上だけでなく、学生たちの心理的な健康にも焦点を当てた教育システムにあり

          【後編⑵】教育の充実

          【後編⑴】心理的健康の促進要素

          前編のふりかえり マウントの心理的要因には、自己評価向上や社会的地位向上の欲求があります。自尊心を満たすためにマウントを取る人は他者との比較を通じて優越感を得ようとし、一時的な成功や優越感は自尊心を満たす手段となります。しかし、これはその心理に至る要因として『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』『情報の影響』の5つが考えられ、これら外部への依存が強く、持続的な幸福感や自己受容感を提供する難しさがあります。健康な自尊心を築くには、内面からの受容と成長が重要

          【後編⑴】心理的健康の促進要素

          【前編⑹】情報の影響

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる背後には、マウントを通じて他者より優れていると感じ、自尊心を満たすと考えられており、その心理に至る要因は『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』『情報の影響』の5つが考えられ、その中の『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』について述べました。 今回は、情報の影響についてみていきましょう。 5.情報の影響: 情報の洪水が美の概念や成功の定義を形成し、個人に対する期待を高めることは、現代社会に

          【前編⑹】情報の影響

          【前編⑸】内部的な規範

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる背後には、マウントを通じて他者より優れていると感じ、自尊心を満たすと考えられており、その心理に至る要因は『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』『情報の影響』の5つが考えられ、その中の『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』について述べました。 今回は、内部的な規範についてみていきましょう。 4.内部的な規範: 内部的な規範が自己受容に与える影響は重大であり、個人が自らに厳しいルールや信念を課すことが、達成感

          【前編⑸】内部的な規範

          【前編⑷】社会的期待

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる背後には、マウントを通じて他者より優れていると感じ、自尊心を満たすと考えられており、その心理に至る要因は『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』『情報の影響』の5つが考えられ、その中の『社会的比較』と『過去の経験』について述べました。 今回は、社会的期待についてみていきましょう。 3.社会的期待: 社会的期待が個人に与える影響は複雑であり、周囲の期待や規範に合わせようとすることが自分を抑圧し、本来の自己を見失

          【前編⑷】社会的期待

          常に初心

          読者の皆様、明けましておめでとうございます。 本年の抱負を書き綴りたいと思います。 「なぜ実の子より、他人の子に愛情を注ぐのか?」 これはある人から質問を受けた言葉です。 そして、6年前に活動を始めた時に自問自答した言葉でもあります。 私が活動を始めたきっかけは、シンプルに言うと、我が子のためです。 当時、不登校が増えている現実を知り、発達障害の社会的認知も広がり始めた頃で、我が子の学校生活を守りたかった。 そのために、子どもたちが笑顔になれる環境を作っていきたか

          【前編⑶】過去の経験

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる背後には、マウントを通じて他者より優れていると感じ、自尊心を満たすと考えられており、その心理に至る要因は『社会的比較』『過去の経験』『社会的期待』『内部的な規範』『情報の影響』の5つが考えられ、一つ目の『社会的比較』について述べました。 今回は、過去の経験についてみていきましょう。 2.過去の経験: 過去の経験が個々の自己受容感や自尊心に与える影響は重大であり、特に『家庭環境』や『虐待や否定的な経験』といった要素がその影響を大

          【前編⑶】過去の経験

          【前編⑵】社会的比較

          前回のあらすじ 人がマウントを取りたがる背後には、自己評価向上や他者との比較による自己確認、社会的地位の向上への欲求があります。これは競争心、不安感、達成欲求に影響されます。マウントを通じて他者より優れていると感じ、自尊心を満たすと考えられます。自尊心を満たすためにマウントを取る心理は、他者との比較を通じて優越感を得ようとし、一時的な成功が自尊心を満たす手段となることもあります。しかし、この行動は外部の成功に依存するため、持続的な自己受容感を築くには内面からの受容と成長が重

          【前編⑵】社会的比較

          【その怒りは必要な怒りですか?】

          アンガーマネジメントにはコツがあります。 それは、そもそも怒りがほぼ出ないという方法。 手法としてはそんな大それたものではありません。至って簡単なことです。ただ、継続させるのが難しいんです。 先日、ある人から子育てに関して、すぐに怒りが出てしまってついついキツい言葉が出てしまうので自分でもしんどい、という相談を受けました。 怒りたくないのに怒ってしまうのは辛いですよね。 出てしまった怒りを沈めるのは、意外と骨の折れる作業ですし、怒りに任せて投げつけてしまった言葉を消す

          有料
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          【その怒りは必要な怒りですか?】

          【前編⑴】心理的要因

          人がマウントを取りたがる背後にはさまざまな心理的な要因が存在します。主な理由の一部を挙げると、自己評価の向上や他者との比較による自己確認、社会的な地位の向上への欲求が挙げられます。マウントを取ることで、自分を他者よりも優れていると感じ、自尊心を満たすことができると考えることがあります。また、競争心や不安感、達成欲求も、マウントの欲求に影響を与える要素です。 では、自尊心を満たすためにマウントを取るという手段を選ぶ心理とはなんなのだろうか? 自尊心を満たすためにマウントを取

          【前編⑴】心理的要因