個人的勉強法についてのエトセトラ
ぶっちゃけ筆者は勉強が得意ではありませんが、そんな自分の試行錯誤をお話させて頂きたいと思います。
1.フロー
ポジティブ心理学の重要人物のチクセントミハイ御大が提唱なさった概念ですな。すげー簡単に言うと、人間が物事に集中している状態の事です。で、この状態を誘発しやすい条件というものがあるそうです。細かいものを含めると8ほどあるそうですが、ここではざっくり3つほど紹介します。
1.目的が明確であること
2.フィードバックが適切であること
3.技能と挑戦のバランスがとれている事
なので、勉強をするときには、何を学んでいるのかを明確にして、自分の作業の成果が目に見える形にして、少し難しい課題に挑戦することが大切になります。
まあ、そうですよね。
学校の授業が嫌いになる一番の理由って、理解できないことを数十分も一方的に聞かされているからですよね。そりゃ、そんなの誰だって嫌になりますよ。逆に分かり切ってることを目の前で滔々と解説されたところで退屈極まりないですよね。
適切なフィードバックを示す方法の一つは、目に見える形にすることです。そして、勉強において最も定量的に評価しやすいものは勉強時間です。
はい、というわけで勉強時間は出来るだけ記録するようにしましょう。これだけでも結構モチベーションが上がります。さらに、アプリを開いてタイマーを付ける行為を勉強前に習慣化することで、条件付けしやすくなります。ある程度習慣化できるようになると、タイマーを付けた時点で勉強せざるを得ない状況に自分を追い込めるようになります。
あ、因みに学習目標を掲げる場合は時間に設定した方が比較的心が折れにくいと思われます。高すぎる目標を掲げてしまうと自分の能力と目的を達成するためのギャップに心が折られやすいです。
特に代表的な目標時間として自分は、20時間、100時間、1000時間、10000時間を目安にしています。20時間はその分野についてある程度習熟するのにかかる時間(大体やってて楽しくなってくる頃)、100時間はその分野でそれなりの進歩を確認できる時間、1000時間はその分野のセミプロレベルに慣れる時間、10000時間はその分野の専門家になるのに必要だ時間、このような認識だと思われます。
自分の目的に合わせて好きな目標をセッティングしてみましょう。
2.作業興奮
さて、次の問題はやる気です。勉強をしたいと思ってもやる気がやる気が出ないときって多々ありますよね。はい、ここで悲しいお知らせです。やる気って、作業してる時の方が出やすいんですよね。これを作業興奮と言うそうです。
なので、結論は簡単です。やってりゃやる気はでます(暴論)
ですが問題はその最初の一歩を踏み出すのが大変なんですよね……。
3.プライミング
所で皆さん、ひっかけクイズをやった事があるでしょうか?
ピザを十回行った後に肘を指して、「これは何?」と聞くと膝と間違えやすいっていうあれです。これ実は、ピザと言葉に出しているうちに頭の中でピザに語感が近い膝の記憶が刺激されるから、らしいですね。
これをプライミング効果と言うそうです。人間の記憶はそれぞれのデータが緩やかに連結されていて、一つの記憶が刺激されるとその周辺の記憶が刺激されやすいため、このような現象が起こるらしいですね。
で、これ最初の一歩に使えないでしょうか?
例えば勉強をしなきゃと思った時に、ここであえて動画サイトを開きましょう。そして、勉強したい内容を検索しましょう。それから五分間だけその動画を見てみたらいかがでしょうか。
逆効果にも見える行動ですし、実際場合によっては動画漁りにかまけて時間を無駄にしてしまう可能性も結構あります。なので、もし試すときは予めタイマーなどをセットして時間を区切るようにしましょう。
別に関連動画に限る必要はないのですが、この方法の一番いい所はハードルが凄く低い点にあります。だって、教科書を開くよりも動画サイトを開く方が圧倒的にやりやすいでしょ?
4.条件付け
もう一つの最初の一歩を踏み出しやすくする方法として、条件付けを利用することです。
条件付けには古典的条件付けとオペランド条件付けが存在します。細かい話ここでは省きます。(専門外なのでおかしな説明をしてしまう可能性があるため)ご興味がある方は、パブロフの犬、スキナー箱、ソーンダイクン箱、アルバート坊やの実験などで調べてみてください。
さっくりとした方向性としては、自分に罰や褒美を与えて学習を好ましいものと教え込む方法。学習前に特定のルーティンを組むことで学習しやすい気分に誘導する方法。このふたつの方法が使えるのではないかと考えています。
ここで私がオススメする方法が二つあります。一つは学習の前にタイマーをセットすることです。
タイマーをセットし、尚且つそれで計った時間を記入する習慣を身につけると、タイマーを付けた瞬間に勉強をせざるを得なくなります。なぜなら勉強時間を計っているため、勉強をしていないと、勉強時間の記入が出来なくなるためです。また、タイマーをセットすることは、勉強をやり始めるよりも圧倒的にハードルが低いのですぐにとりかかれることが利点となります。
もう一つの方法は、勉強を楽しい事だと自分自身に刷り込むことです。私はこの方法の一環として、常に勉強をするときは好きな音楽を聴き続けるようにしています。
音楽を聴きながら勉強をすると勉強に集中できないという話は私自身もちょくちょく色々な所で聞きます。ただ、私の場合は周囲の音を聞こえないようにして勉強環境を整える意味でも、いつも音楽を聴くようにしていますね。
様々な方法はあるかと思われますが、勉強時間を楽しいと感じる工夫を色々試してみると良いかも知れません。
5.自己暗示
はい、実はこれが私の最終手段だったりもします。凄い胡散臭い感じがしますし、事実効果があるのかはさっぱりですが、一応紹介してみます。
自己催眠と言っても、テレビで見るようなものでは無くて、なんといいますか、自然に寝やすくなる方法、リラックスする技術位に捉えてもらった方が良いかもしれません。
私がいつもやっている方法は、みんな大好きシュルツ医師が開発した自立訓練法です。結構お手軽に出来るのでおすすめ。実際に参考にさせて頂いている書籍が次のものです。
凄い雑にまとめると、リラックスしている状態で、
0.気分が落ち着いている
1.両手両足が重い
2.両手両足が温かい
3.心臓が静かに打っている
4.呼吸が楽だ
5.お腹が温かい
6.額が涼しい
7.手をグーパー、首を振って、伸びる
をするだけです。
自己暗示をかける場合は、6の状態で実現可能なことを自分自身に吹き込みます。この時、〇〇が段々出来るようになる、みたいな形で暗示をすると良いらしいです。
細かい事は色々あるのですが、大まかにはこれだけです。この次に特殊訓練法もあるのですが、まあ、細かいことは調べて見てください。筆者は特殊訓練から先に行けない未熟ものなので、ちょっとここから先については説明のしようがありません。申し訳ない。
6.個人的な心構え
ここから先は本当に極めて個人的な心構えについて書かせて頂きます。
自分の場合まず一番大切にしていることは、上手い下手、得点が高いかどうかをあまり気にしないようにすることです。
テストなどが特にそうだと思うのですが、ぶっちゃけあれ、点数に意味ないですよね。その人の能力を計る基準や目標にはなりますが、学習者がその能力や知識を身につける事には直接は関係しません。むしろ0点しか取れないテストで100点を取れるようにする作業そのものが学習だと思っています。
0点を取ることは恥ずべき事ではありませんし、100点を取ることは、もう勉強する必要が無い事を意味します。
テストを受けるときに一番重要なのは、今点数を取れなくても、勉強した後に再度テストを受けて点数が上がるのを確認する事です。だって、学習においての一番の楽しみは出来ないことが出来るようになる事なんですから。
もう一つ常々考えていることは勝手に勉強しようぜ、の精神です。
人に言われたことをやることもとても大切ですが、でもそれってあなたがやりたいことが出来るようになることとは、全く別の問題なんです。先達に何を学ぶべきかを教えて頂くこともとても大切ですが、でもそれって学ぶべき先達を探す努力を怠る理由にはならないと思うんです。
特に私はプログラムでよく遊ぶのですが、どうすれば思い通りにプログラムが動いてくれるかなんて誰も教えてくれません。調べて勉強するしかないんです。そして自分が理解できず引っかかる場所は、もうすでに何処かの誰かが同じような悩みで苦しんだ場所でもあるはずです。なので調べれば大体出てきます。で、後はそれを良く学んで実践し、それでも分からなければさらに調べればいいのです。
そうやって自分で探し、自分で調べ、自分で解決する能力は何だかんだで結構大切です。
また、物事を一回で覚えようとしないことも大切だと考えています。私は物事を覚える事にあまり意味見出していません。大事なのは必要なときに必要な物を取り出す能力が大切だと思っています。
覚えた事は忘れるのが当然です。ですが忘れた後にもう一度勉強し直したとき、そこできちんと理解し返せる事が学習の意味なんだと思います。
7.結び
以上個人的なエトセトラでした。
学生時代の諸々の後悔結果今のスタイルにたどり着きましたが、それでも、もっと早くに気がつきたかったなーということも多々あったりします。特にもっと早くSTUDYPLUSを知ってたら今の人生多少は変わってたのかな、なんて思ったりしてます。
勉強は楽しむもので、イヤイヤやる物でも、やらされるものでもありません。そんな気持ちが少しでも伝わったら良いな、なんて思います。
ここまで読んで頂きありがとうございました。
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