セブ島ダイビング
あれは全くとんでもない旅行だった。
スキューバダイビングが趣味の私たち夫婦は国内外問わず色んなところに旅行に出かけましたが、今回は特に印象深かった旅行について話そうと思います。
私たち夫婦に取って、フィリピンでのセブ島ダイビングは初の海外でのダイビング旅行でした。
別にお金がなかったわけでは無いのですが、節約するに越したことはないと一番安いツアーを選択したのがそもそもの間違いでした。
まずフィリピン行きの飛行機に乗ったときから、トラブルは発生しました。
乗車したはいいものの、いつまで待っても一向に離陸しないのです。
一度乗車した人々をもう一度下ろすことは不可能な様子でした。(あくまで噂ですが、飛行機に人が乗った状態でないと職員に時給が発生しないようです。本当の理由を知っている方は、コメントで教えてね!)
発着ロビーならばいくらでも時間が潰せたのでしょうが、既に乗車した状態でいつ離陸するかわからない飛行機を待つのは苦痛でしかありませんでした。
結局機内食も成田空港で頂き、離陸したのは実に5時間後。その時点で既に到着予定時刻を過ぎていました。
フィリピンについたのは、朝方の4時頃でした。7時にはダイビングのインストラクターさんが迎えに来てくれる手はずとなっています。
ホテルはタクシーの運転手さんさえ知らないマイナーな場所にあったようで、運転手さんは大変苦労されていた様子でした。他のタクシーとすれ違う度に「このホテル知ってる?」と声をかけ、なんとか到着したホテルは何だかとっても物々しい雰囲気。ホテル全体が高い壁で覆われ、門扉の前には銃を構えた警備の人が24時間体制で待機していました。
ホテルについたのは朝方の5時。正直私も夫もくたくたで、一日目のダイビングは断ろうと意見が一致していました。しかし、こんな早朝にダイビングショップに連絡がつくわけがありません。とにかく眠らないようにして、朝を迎えました。
7時に迎えに来たダイビングショップの方は、とにかく早口の英語でうまく意思疎通ができず、強引な方でした。あれよあれよという間に車に乗せられて海まで連行された私たちは、結局海に潜ることにしたのです。
直前の台風の影響で残念ながら透明度はそこまでではありませんでしたが、大好きな海です。魚影も多く、日本の海とは違う景色に、私は寝不足なことも忘れていつの間にか夢中になっていました。
ダイビングには、地域性が出ます。
フィリピンのボートは、バンカーボートと呼ばれ、浮きが両側に羽根のようについているボートで、何だか変わった形でした。そのおかげで安定しているので船酔いしにくいみたいです。基本的には階段部分からジャイアントストライドで潜ります。そして初心者でも安心な殿様ダイビングです。
その時は初めてグローブをつけず、素手で潜りました。
インストラクターの方は、私たちを楽しませようとしてかひょいひょい私たちに何かを手渡してきます。
すっかり怒って膨らんだフグとか、紫の大きなクラゲとかです。
初めて素手で触れたフグは、坊主頭の男性の伸びかけの毛を触るようで、こんな感触がするんだ!と驚きました。さくさくとした感触が癖になりそうでした。
次に紫の大きなクラゲですが、私に渡した後、インストラクターさんはホワイトボードにさらさらと足側は触らないでと書きました。
『POISON』
続けて書かれたその一言に、思わずクラゲを放り投げそうになったのを覚えています。
そんな危ないもの、渡すんじゃな〜〜い!せめて先に言え〜〜!(笑)
とにかく私たちはしっかりとダイビングを楽しみ、終わった後で爆睡しました。
起きた頃にはすっかり夕方。相変わらず門の前に立っている警備員さんにビビりながらタクシーを呼びました。
夕食を食べに行くためです。
道は二輪車三輪車四輪車が入り交じって混沌としており、道端には小さな屋台のようなお店と大量の野良犬と鶏、牛。
ファミレスのような場所で、何を食べるか悩み、迷った末にSizzling of beefを注文しました。
Sizzlingという文字からなんとなくステーキのようなものを想像していたのですが、実際に出てきたのは煮込み料理。
そしてこれが、恐ろしく私の舌に合わない!(笑)
合わないながらもがんばって食べました。
多分、魚醤の風味がダメだったんだと思います。
この食事の好みが合わない問題には、フィリピンにいる間中苦しめられることになります。
救いだったのは、ホテルの朝食が毎朝パンと目玉焼き、日によって厚切りハムかソーセージ、後は籠に入ったたっぷりのマンゴーといったオーソドックスなものだったことでした。
ぶんぶんたかるハエを追い払いながら食べました。潔癖症の方は気絶するかもしれませんね。
私はあんまりマンゴーが好きではなかったのですが、そこのマンゴーは瑞々しくやわらかで、とてもおいしかったです。
次の日も一日ダイビングを楽しんで、私たちはその翌日日本に帰りました。
そして夫の職場のフィリピン人の生粋のお嬢様(夫と私は職場恋愛で結婚したので、私とも面識がありました)に、後日こっぴどーーーーく怒られました。
「何でそんなところに泊まったの?ベイビー(私のことです)危ないよ!言ってくれれば私の親戚に頼んで、一流のホテルを紹介したのに!」
薄々勘づいてはいたものの、そこはフィリピンセブ島でも下町に当たるところで、大変危険な場所だったそうです。もしかしたら私だけではなく、低身長で童顔の夫も危険だったかもしれません(笑)
みなさんもダイビングに行くときは、軽率に安いツアーは選ばないで下さいね!
大好きなダイビングの話をしたのは、少しでもテンションを上げるためです!
これから二回目の移植外来に行ってきます!
もし断られても落ち込まず次の病院を探すぞ〜〜!
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