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【読書紹介】能に学ぶ「和」の呼吸法

7日前ほどにはじめた「すり足」によるウォーキングの記事↓


そのやり方の参考にしているのがこの本。

運動不足とメンタル改善が四畳半ほどの室内でできるなら、こんなにいいことはないと思って購入した。

メンタル改善だけなら、ここにかかれている呼吸をためすだけでだいぶ違う。だいぶいい。

すり足、は能を習っていない人には難しいかもしれない。
私は習ったことがあるし、習っていた頃はひたすら歩いていたし
習っていない、特定の師がいない状態でも「いい感じかもしれない」となんとなく身体と心でわかるので
続いているのだと思う。

小中学校、義務教育で「能楽」をある一定期間、能楽師を招いて徹底的に子供たちに学んでもらうということをしたらいいのではと思う。能楽師にとってもいいことではないかと思う。

「教えてもらった、短いけどみっちりやったことがある」という幼い頃の経験が後になって不思議なことに役立つ、生きてくることがある。

能の学ぶ、能を習う、能のお稽古のいいところのひとつに、道具がほとんど必要ないこと。
扇と足袋くらい。
必要なのは、自分の身体ひとつである。
もちろん本格的にやるとなるとまた別にお金がかかるが、

義務教育の場なら、短期間ならそれがあまり負担にならない。
学校教育のいいところはそういうところではないだろうか。

リモートでできること、動画でできることが増えたいま、そういう「体感型授業」というのが学校というものの存在意義になってくる。

コロナ明けで学校の子供たちにインタビューするニュースをきくときまって「友達にあえて嬉しい」とある。
「授業を受けられて嬉しい」というのはあまりない。
そういうのはどうなのか?といつも思う。メディア側が「友達だちにあえて嬉しい」というのを流したいだけなのかとも思えるが

当時の私だったら「コロナ禍は家で本を読み放題で楽しかったけど」と答えて、テレビでも放送されないということになりそうだ。

ただ私の高校時代の日本史の先生は生徒の前で授業をするのが好きで、
石油の話をするときは実際に石油が入った瓶を持ってきて生徒にかがせてみたりなど「体験」をさせてくれた。

あと小学校のころはフィールドワークでよく切り通しを歩いた。
基本的に同じ道を通るのだが
気候によって、例えば前日雨が降っていたら土がぬかるんでいたり、石が多かったりするところは滑りやすいなどを体感して学んでいった。

当時は分からなかったが、
いま思い返すとあれは「生きる力を養う」授業だったな。と思う。

登山家の野口健の著書「災害で死なないために」である大学生と登山をしたとき、事前に山ではどう歩いて、もし転んだらどういう動きをするのか?と講習をしていたにもかかわらず
転んでしまってそのまま転げ落ちてしまった。というエピソードがあった。

どんなに頭では理解していても、身体が反応していなければ意味がない。

人間が肉体を離れないかぎり、肉体を守る術を学ぶことが重要だと思う。

そして、肉体と心は密接に繋がっていることも体感、体験によって知るのである。

動画や本でいくら知識を知っても
実践しなければ文字通り身につかないのである。

人間が肉体を離れて脳みそだけで生きていくなら話は別かもしれないけど。

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