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女性として生まれた わたしには、ある「壁」が ある.

女性として生まれた  わたしには、ある「壁」が ある.

その「壁」について、
時に悲しみ、とても憤り、不可解に思い、
時に 自分には どうしようもないと諦めるー

もっとも不思議なのが、
その「壁」には、実態がなく、正体が見えない.

映画 『SHE SAID』

#MeToo運動の火付け役になった 2人の女性新聞記者の話の映画.

ここで描かれていたのは、
単なる「性犯罪」を暴く話だけではなかった.

女性に生まれた人たちが、知らず知らずに感じていく、見えない「壁」.
女性に生まれたことで感じうる、恐怖、孤独感、窮屈さ、不自由さ、沈黙、、

女性記者の1人は、出産前は ドナルド・トランプの取材までしていたが、
子供が産まれ育児に入り、1人の母親になり、
育児(育児生活)を「続ける自信がない」とパートナーに泣きながら言う.

仕事復帰の初日、上司から「お嬢ちゃんは?」と聞かれて、
「最高です」と応えるが、「今のままでは持たない」.
「仕事で楽になる?」と聞かれて
「(職場の空気を感じて)もう楽になりました」と言う.

子持ち女性が、仕事をするということの真実を
ただ淡々と伝えてくれるのだが、
それが、逆に悲しく、共感で胸が苦しくなる.

また、もう1人の女性記者は、6歳くらいの自分の娘と、仕事の話をしていると、
娘から「レイプ」という言葉が出てきたことに、驚き、戸惑う.

女性に生まれたというだけで、
世界には 理不尽で、違和感のあることだらけである.

それらは、これが正常で、これがオーソドックスという顔をして、
現実としてのさばり、
今もなおも、これから先も、続き、
この世界が果てるまで、この構造は変わらないだろう.

わたしは この「壁」を壊すことは 決してできない.

だけど、
娘には、諦めることを教えたくはないと、心から強く思う.


この監督が、netflixで、『アンオーソドックス』を撮った監督だと知って、
驚くと同時に納得.

『アンオーソドックス』

いわゆる「壁」を、テーマにしています.

2024.01.17


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