【凡人が自伝を書いたら 62.焼け野原からの復興(下)】
焼け野原に取り残された「か弱い子供達」が、成長し、輝きに満ちてくる。閑散とした「焼け野原のような店」が、暖かさと、活気を取り戻していく。
もちろん本人たちは、そんなことを思ってはいなかったろうが、外から入ってきた「新参者」の僕には、確かにそんなふうに見えた。
「オムライスの卵」1人の女の子がいた。
「Mさん」は、15歳の高校生。最近中学校を卒業したばかりで、「あどけなさ」も残る、そんな子だった。
彼女は、高校入学とともに仕事を始めた、入社後2ヶ月も経たない新人だった。