【凡人が自伝を書いたら 102.僕はそういうわけにはいかないのです。】
「おぅ、お疲れ。」
いつも通りの、ややくたびれ気味のスーツを羽織って、上司が店に顔を出した。
事前に、店に来るとは聞いていなかったが、先ほど流したメールの件だろう、ややテンション低めだった。
「ハァ〜」と、ため息でもつきたそうな顔をしていた。
とりあえず、「お疲れ様です。」と声をかけ、2人でタバコに火をつけた。
「お前も見たやろ?あの議事録。」
「ええ、見ました。」
「そうかぁ。俺もあのまま店長たちに流すかどうか、迷ったんやけどな。変な話、隠してもしゃあないと思