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「子育てと仕事の両立」アンケート調査結果

仙川書斎の運営を通して、たくさんの働く方と働き方を見てきました。
なかでも「子育てと仕事の両立」は、子育て世代の会員さまとも度々話題となるテーマです。

そんな「子育てと仕事の両立」について、アンケート調査を実施しました。
今回はアンケート結果から分かった子育て世代の現状や、課題、求められるこれからの働き方についてまとめます。

「子育てと仕事の両立」アンケート

<調査概要>
・回収方法:WEBアンケート
・調査期間:2023年7月21日 ~ 2023年8月8日
・回答数:60名


1.子育て世代の働き方

  • 子育て世代の約9割がテレワークができると子育てがしやすと感じている

テレワークと子育ての関係について、「テレワークができると子育てがしやすい」と感じている人が約9割を占めました。コロナ禍に急速に普及したテレワークは、子育て世代にマッチした働き方であると言えます。


しかし実際の働き方は、コロナ禍と比べると週5日出社している人が11.6%増加し、フルリモートで働く人は10%減少しています。企業はコロナ以前の週5日出社の働き方に戻しつつある現状が見えました。


  • 月に数回~週に1・2回の出社が理想

以下は、「現在の出社状況」と「子育てと仕事を両立する上での理想の出社状況」を比較したグラフです。

現在の働き方と比較すると、週5日以上の出社を理想とする人は大幅に減少しています。そして、月に数回~週に1・2回の出社頻度を理想とする人が過半数を占めました
興味深いのは、週5日以上の出社の他に「フルリモートワーク・完全在宅勤務」を理想とする人も減少している点です。
フルリモートワークにも課題はあり、出社とリモートワークの良いとこ取りをした ”ハイブリッドワーク” が求められていることが伺えます。


2.両立するためには

・課題は「時間の捻出」と「働き方の柔軟性」

自由記述にて両立で大変なことを伺ったところ、「時間」「イレギュラー時」に関する内容が多く挙げられました。 テレワークが子育てのしやすさに繋がると感じている方が多い理由は、通勤時間の削減により時間を捻出できる点や、イレギュラー時の柔軟な対応がしやすい点にありそうです。

<回答一部抜粋>
・身近に預けられる人がいないので子に何かあると仕事を削るしかない
・仕事で残業したくてもお迎えがあって時間に制限があったり、夜に仕事をしようと思ってもなかなか寝てくれなかったりするところ。
・時間の調整。自由に動ける時間があれば、子供にたくさんのチャレンジをさせてあげられる。
・学童保育時間外に及ぶ打ち合わせや業務が普通にあること。
・身近に子どもを預けられる人がいないので、子どもに何かあると仕事を削るしかない。
・時間の捻出。
・子供の病気や、急なお迎要請で仕事の時間が物理的に足りなくなること。
・子供の緊急時対応の調整。残業時間が多い時期の子育て。
・子育て中は子供の将来を考えて金銭的なゆとりが欲しいけれども、仕事にフルコミットすると子供のことをケアしてあげられる時間が減ってしまうので、そこのバランスが本当に難しいです。
・共働きで、どちらも休めない日が生じる。子どもの体調不良に対応することか大変難しい。
・通勤時間がロスと感じます。未就学児にもかかわらずいつも21:00までに就寝できず、睡眠不足が心配です。

  • 両立には「働く場所の自由」と「会社や上司・同僚の理解」のサポートが求められている

上記のほか自由記述では、働く環境面から家事などのサポートまで幅広い意見が集まりました。

・子供のための有給休暇
・配偶者の勤務先による配慮
・業務のフォロー体制
・ハーフリタイヤのようなキャリアを中断せずに業務量を減らせる制度
・長期休暇プログラム
・遅くまでやっている、体に良いお惣菜やお弁当が買えるお店
・家事代行、シッターサービスへの補助
・自宅近くの頼れる人や環境、心の拠り所


3.コワーキングスペースの活用

働く場所として、自宅以外のスペース利用については、6割の人が「コワーキングスペースを利用したことがある」ことが分かりました。
利用したことがある人を対象とした作業効率についての質問では、約8割の人が「コワーキングスペースの方が作業が進む」という結果に。

自宅でのテレワークについて、そのメリットが認識されている一方で、運動不足や孤独、オンオフのメリハリが付けづらいなどの課題もあげられています。
近所のコワーキングスペースを利用することは、通勤時間を削減しつつ、場所を変えることでメリハリを持って仕事に集中できる、子育て世代にオススメの働き方の1つです。


4.異次元の少子化対策について

岸田政権が掲げる「異次元の少子化対策」についてもご意見をうかがったことろ、約7割の方が「期待していない」という結果になりました。
具体的な項目ついについては、手当など経済的支援の項目もあるなか、「育児期を通じた柔軟な働き方」が6割越えと最も関心を集めました。


おわりに

少子化は、我が国が直面する、最大の危機である。

こちらは「こども未来戦略方針」の中で、本文の最初に記載されている内容です。
子育てと仕事、どちらかを諦めることのない働き方が世の中に広がることは日本の少子化対策に寄与するものだと思います。

そんな柔軟な働き方が広がることを願い、「子育てと仕事の両立」についての課題やコワーキングスペースの活用について、コワーキングスペースの運営者が登壇するオンラインイベントを開催しました。
イベントの様子はこちらのnoteをご覧ください。



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