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「FC Carl Zeiss Jena ホペイロ 神原健太さん」インタビュー記事 インタビュー日2019年11月7日

こんにちは。インタビュー記事第三弾です!今回はドイツブンデスリーガ3部の「FC Carl Zeiss Jena」(イェーナ)でホペイロ(ポルトガル語で用具係)として働かれている神原健太さんへのインタビュー記事になります。実は僕自身、ドイツ留学前から神原さんのTwitterを拝見していたので、今回実際にお会いしてお話を聞けて本当に嬉しかったですし、とても貴重なお話を聞けました。この記事だけでなく神原さん自身のnoteもこちらから是非!今回は元々僕が準備していた質問は・で書き、会話の中で気になって聞いてみた点は---で表示してみたので参考にして読んでみてください。

話の入り

・イェーナという町について教えてください。
「住む分には住みやすくていいと思います。静かだけど学生の町なので活気もあって、色んな国の若い人がいて、小さい町ですけど日本人も留学生で3、40人はいると思いますよ。日本人がやってるラーメン屋があるので月に2、3回は行ってますね。人口が12万とかなんですけど学生の数が2万5千とかで。若い人とお年寄りの方が多くて真ん中の層がそんないないですね(笑)あと家賃が少し高くて部屋も中々見つからないです。僕も2年間ホテル暮らしでした(笑)だからそこを除けば住む分にはいいと思いますよ。ちょっと飽きたけど(笑)」

・今のチームについて簡単に紹介してください。
「ドイツ3部のチームなんですけど、元々は旧東ドイツでは有名なチームだったらしくて、クラブにずっといる人は1980年代にヨーロッパのポカール(カップ戦)で決勝まで行ったらしくて、それを誇り思ってるみたいです。『そのときはASローマにもバレンシアにも勝ったんだぞ』って幾度となく聞かされてます(笑)僕が入ったシーズンで3部に上がって、なんとか今3シーズン目ですね。今は最下位で前節やっと勝てた感じです。旧西ドイツと比べちゃうとどうしても経済格差があるのであれなんですけど、旧東ドイツでは超有名クラブです(笑)」

ホペイロというお仕事について

・簡単に仕事内容について教えてください。
「日本だとサッカーしてる人ならホペイロで伝わると思うんですけど、日本語で言うなら『用具担当』みたいな仕事なので、世間一般に言われる雑用みたいな仕事を一手に請け負う感じですね。例えば僕が今やってる仕事で言ったら毎日練習着を洗濯して次の日選手が不自由なく使えるように準備するって言うのがベースで、試合の日はユニフォームはもちろん、用具やウォーミングアップで使う練習着をミスなく準備して、選手が試合に手ぶらで来れるような環境を作ってあげるのが仕事ですね。ドイツのホペイロの人たちってあんまりスパイクとかはやったりしない人が多いらしいですけど、僕は日本でもやってたんで、試合後には選手のスパイクを手入れして、何人かの選手のは練習後もやってますね。ここまでが一応ベースの仕事で、あとは試合のときのドリンクを準備したり。そういうのはドイツはフィジオセラピストがやったりするところもあるんですけど、うちは人手が足りないのでやれることはやってます。あとこれは完全に僕の仕事の範囲外なんですけど、監督とコーチ2人だけなんでミーティングとか忙しいっていうのもあって、試合前のウォーミングアップのためのマーカーとかビブスの準備も僕がやってます。やってくれたら嬉しいなって言われてるんで(笑)あとドイツで結構セカンドキーパーってアップのときほったらかしにされてることが多いので、そのゴールキーパーと一緒にボール蹴ったりもしてます。だからやってほしいと言われた仕事を臨機応変にやってるみたいな感じで(笑)他のクラブのホペイロじゃやらないようなこともやってるのでたまに驚かれますね。『試合のときスパイク履いてるんだ』って(笑)」

---------------試合中はどうしてますか?
「ホームなら特に前半はアップで使ったものを洗濯機に入れてハーフタイムの準備もしながらって感じなので、前半はそこそこ試合も見れるんですけど、アウェイ先の後半なんか特に、早く片付けして早く帰りたいので実際そんなに試合は見てないかな。だから家帰ってからハイライトでゴールシーン見たり(笑)」

・元々は日本でホペイロとして働かれていたそうですが、ホペイロ自体を始めたきっかけは何ですか?
「中学校くらいからサッカーを仕事にしたいなって思い始めて、ホペイロというかチームのマネージャー的な仕事が気になり出したのが大学入ったぐらいですね。中高の頃はサッカーの仕事するならとりあえず筑波大だなって思ってて、やっぱり有名なので。それで大学入ってどんな仕事が自分に1番合ってるのかなって考えたときに、たまたまホペイロさんが出てるテレビ番組を見て、自分の性格的にもこれが1番合ってるんじゃないかなって直感的に思ってそれからですね。大学入ってすぐのときはトレーナーとかも考えてはいたんですけど、気がついたらもうホペイロというかマネージャー系一本になってました」

---------------ホペイロとして働きたいってなったときにどういうアクションを起こしましたか?
「最初に入ったのがJ2の岐阜なんですけど、それは完全に大学関係者のコネクションというか、岐阜がマネージャー1人探してるよっていうのを聞いて、面接とか行って決まりました。大学のときは授業でマネジメント実習っていうのがあって、それで自分の興味のある仕事の現場に行って実習するんですけど、ただそれは実習先は自分で探さなきゃいけなくて。大学3年のときに実習させてくれませんかって色々ダメ元で電話かけまくってたら、サンフレッチェ広島さんだけ来ていいよって言ってくれて、それで2週間実習したんですけど、大学のときにしたアクションといえばそれくらいですね。あとは関東大学サッカー連盟にその連盟を運営する団体があって各大学から何名か出さなきゃいけないんですけど、その仕事もさせてもらいました。その中で関東大学選抜の主務もやらせてもらって結構色んな選手と知り合ったりとかできたのは、直接は就職には関係なかったですけど、今になっても連絡取る選手もいますし、繋がりを広げるって意味でも大きかったのかなって思います」

---------------実際に資格が必要とかではないと思うので逆に仕事にするのって難しそうだなって思うんですけど。
「そうですね。運とかもあるんで。誰かがいなくなったところにしか入れないような仕事なので。でもそういう意味では大学のうちに色んなサッカー関係の繋がりを広げといたのは大きかったかもしれないですね」

・他の国ではなくてドイツを選んだ理由は?
「それも結構フワッとしてるんですけど(笑)本当はイングランドに行きたかったんですよ、やっぱプレミアリーグって世界でも1番注目されてるリーグなので。でも現実的に考えて用具担当でイギリスで就労ビザ取れるかって考えたら厳しいんじゃないかなって思って。ただでさえイギリスで就労ビザ取るの大変なので。だから安直にドイツの方が就労ビザ取りやすいんじゃないかなっていうのと、あともし行った先で上手くいかなくて大学に行くっていう選択肢を考えたときにドイツって学費がめちゃくちゃ安いじゃないですか(笑)って考えると色んな選択肢がドイツの方が広いんじゃないかなって思ってドイツを選びましたね。もしどこかで行き詰まったときに方向転換したりとか、極論言ってしまえばどれだけドイツに滞在することができるかってなったときに学生ビザがあれば滞在できますし、その学費が安いってのがドイツにはあったので。もちろん学術的にもスポーツの分野は先進的ですし。当時からドイツには日本人選手も多かったですし。完全に安着な考えなんですけど(笑)」

・仕事のうえでのやりがいや魅力は?
「好きでやってる自分からしてもこの仕事は8割はしんどいんですけど(笑)その中でも特にドイツで、選手が結構直接的に感謝の言葉とか労いの言葉をかけてくれたりするんですけど、そういうときはやってて良かったなって思いますね。あとはチームが勝ったときはもちろん嬉しいですし。そういう刺激のある現場で働けてるっていうのも僕個人としては魅力的ですね。試合になって沢山のお客さんが入ってるスタジアムを中から見上げたら、選手じゃなくてもテンション上がりますし。そういう現場にいれるのは魅力的ですね」

---------------そういうところはあまり日独の差はないですか?
「そうですね。まぁドイツの方がサッカー熱という面では熱いですけどね(笑)」

・では具体的に嬉しかった経験をいくつか教えてもらえますか?
「去年残留争いしてて、残り7試合で残留圏と8ポイント差みたいなところからひっくり返して残留したんですけど、そのときにある選手が『おまえがいなかったら残留できてなかったよ』って言葉をかけてくれたのがすごい嬉しかったです。ドイツ人ってすごい良い言葉をかけてくれるんですよ(笑)なんでこんな言葉思い浮かぶんだろって思います(笑)あとはつい最近で言ったら、noteにも書いたんですけど(※その投稿はこちらから)ブンデス1部のチームから話があったときに、仲のいいゴールキーパーの選手が『お前がやりたいようにやればいい』って背中を押してくれたのがすごい嬉しかったです。今僕がいなくなったら結構大変なことになると思うんですけど、それでも背中を押してくれたのは気持ちが軽くなりましたね。そのとき結構精神的にきつかったので(笑)」

---------------仕事のことで褒めてくれるっていうのはまだ分かるんですけど、noteにも書かれてるように、神原さんが移籍するかもってなったときにそういう言葉をかけてくれるって 、選手とホペイロである前に1人の人としてのリスペクトがあってこそだと思うのでそれって本当にすごいですね。
「そういう関係を築けてるんだなって感じたときは嬉しかったですね。その言葉だけはすごい鮮明に覚えています。もちろんみんなすごい良い人で、自分のやってる仕事を評価してくれるし、色んな選手が引き止めようとしてくれたのも僕の仕事を評価してくれているからだと思うので、それもそれですごい嬉しかったですね」

・先ほどお仕事が8割くらい大変と言っていましたが、特に大変なことは何ですか?
「明日の夜がそうなんですけど、金曜ゲーム(アウェイ)で21時に試合が終わって22時に出発してイェーナに着くのが3時くらいになるんですけど、土曜日のトレーニングが10時半からで、それまでに洗濯とか全部終わらせなきゃいけないので、恐らくその日はスタジアムに泊まって仕事をすることになりますね。あとは連戦が来ると結構きついですね。一昨年あったのは、雪で試合が続けて延期になって、2週間で6試合のときとか。どうしても1人しかいないので、ずっとスタジアムにいました(笑)あとは監督によって練習量も変わるので、最初の何週間かはリズムに慣れるのが大変ですね。あとはシンプルに勝ててないときにみんなのテンションが落ちてたりすると、ちょっとやりづらかったり(笑)なるべくストレスかけないように気を遣わなきゃいけないし」

・仕事のうえで特にご自分が意識していることは何ですか?
「どれだけスパイクを綺麗にできるかっていう技術とかは僕よりもJ1とかでやってるホペイロさんの方がよっぽどできると思うんですけど。まぁドイツ人選手の場合そういうところに拘ってないっていうのもありますし。やっぱり臨機応変に対応しなきゃいけない仕事だと思うので、できるだけ先を読んで仕事をするっていうのを大事にしてますね。例えばある選手がウェアを探してるとして、その選手が自分に声をかけてくる前にそっと出してあげられるっていうのが自分の仕事としての理想で。そのためには常日頃から選手や監督、コーチがどうしてるかを出来るだけ観察して、先を読んで行動するようにしてますね。そうすれば作業効率も上がりますし。今日はこの時間までに洗濯を終わらせて帰るっていうのを毎日自分の中で決めてやると、仕事自体の効率も上がりますし、ダラダラやってても意味ないので。それでもイレギュラーは起きるんですけど、スムーズに事が運ぶようになんとかやってますね」

・日本でもドイツでもホペイロを経験されてる方ってほとんどいないと思うんですけど、日独間のホペイロの違いはありますか?
「違いというか質で言えば日本人の方が絶対に拘ってやってますし、ドイツでプレーしてた選手、例えばポドルスキー選手が今神戸にいますけど、こんなにやってくれるのかって驚くと思います。それぐらい日本人の方のホペイロとかマネージャーとしての質はすごい高いんじゃないかなって思いますね」

---------------日本ではホペイロはチームに1人ですか?
「チームに依りますね。J1だと充実してると思うんですけど、そもそもJ2やJ3になるとホペイロっていう役職がないクラブもあるので。僕も最初FC岐阜でそうだったんですけど、マネージャーっていう役職があってその中で用具管理の仕事をするっていう形をとってるクラブもあるので」

---------------僕もYouTubeで横浜Fマリノスでホペイロをされている方の動画を見たことあります。(※その動画はこちらから)
「緒方さんのやつですよね。相当スパイクが好きですよね(笑)僕もスパイク好きですけど、『スパイクに10万円使いました』とかそこまではかけれないですね(笑)」

---------------ホペイロの方同士で繋がりとかできたりするものですか?
「Jリーグにいたときは、毎年1回Jリーグのマネージャーの集まりっていうのがあって、各クラブの人たちが東京に集まって一緒に勉強会みたいなのをしたりとか、その後に懇親会もあったので、そこで繋がりができたりしました。僕も結構知り合いはいるんですけど。そんなに濃ゆい関わりではないですけど、連絡取ったりする方とかもいるので。結局繋がりの世界なので、どれだけそれを持っているかで色々キャリアとかも変わってくるので、そういうのは大事ですね」

・ホペイロの話ではなくなりますが、ブンデス3部の魅力についてご自分で所属されていてどう感じていますか?
「上のリーグと比べると、サッカーの質的には肉体同士のぶつかり合いみたいなサッカーが多いような気はしますね。やっぱりその部分がないと中々やっていけないリーグなのかなって思います。今シーズンのイェーナは前の監督がパスサッカーをやろうとしていて、それが見事に外れて今この順位なんですけど(笑)だから中々そういうことをするチームがないので、奪ってロングボールでカウンターっていうチームが多い気はしますね。なので切り替えの速さとかは見てて面白いかもしれません」

---------------僕も3部の試合を何回か見たことがあるのですが、やっぱりひたすら球際の戦いで、変に繋ごうとしても前からプレスに来る相手に引っかかってしまうシーンが多いように感じました。
「そうですね。バルセロナみたいなサッカーをするにはちょっと技術が足りないかな、剥がし切れないというか」

---------------選手は若い人の方が多いですか?3部なのでこれから上のレベルを目指す若い人が多いのかなって思うんですけど。
「そうですね。若い人の方が多いですね」


神原さん自身について

・ドイツに来てから変わったなって感じる部分はありますか?
「今丁度ドイツ来て2年半くらい経ったんですけど、結構思ったことを言えるようになりました。ドイツ人がそういう気質があると思うんですけど。日本にいたときはそんなに言わないタイプだったんですけど、特にドイツ人に対しては普通に言うようになりました。あんまり口喧嘩とか好きじゃないんですけど(笑)自分もハッキリ言って向こうもハッキリ言ってって、そういう感じになりました」

---------------たしかに主張することってこっちでは特に大事ですよね。
「日本の社会にいると、どこかで相手が気を遣って自分の気持ちを汲み取ってくれるだろうっていう甘えじゃないですけど、そういうのがあったじゃないですか。でもこっち来たらそういうの全然ないじゃないですか。だから自分の思ってることハッキリ言わないとだめだなって思うようになりました」

・ドイツに限らず海外で仕事をして生活するうえで、特にこれは大事だなと思うことはありますか?
「1番大事だなと思うことはやっぱり現地の言葉を喋れることですね。ドイツ人は英語も喋れますけど、やっぱりドイツ語でコミュニケーション取った方がスムーズにできますし、僕の感覚ですけどドイツ語で喋った方が心を開いてくれるんじゃないかなって。あとは現地の文化を受け入れなきゃいけない。例えばドイツだったら絶対に電車遅れてくるじゃないですか(笑)日本だったら耐えられないと思うんですけど、そこをおおらかな気持ちで受け入れるっていうのは大事ですね。『郷に入れば郷に従え』精神で行くのがいいと思います。ありのままに全てを受け入れるスタンスでいた方が精神的にもいいですね」

・Twitterとnoteをやられていると思うんですが、SNSをやる意義はどう考えていますか?
「noteに関しては大学時代の後輩に『やった方がいいですよ!』ってゴリ押しされて始めただけなんで、そんなに深く考えてなかったんですけど(笑)でも自分の仕事や海外でどんな生活をしてるのかを知ってもらえるっていうのは自分にとってプラスな面もあると思うし、僕の仕事や海外での生活についての情報が欲しい人がいるんだったら、少しでも役に立てばいいかなって感じです。だから僕はもうTwitterなんて料理しかあげてないですし、自分の好きなことしかあげてないです(笑)だから他の人みたいに誰かの思考を促すとか自己啓発的なのは全く考えず自分の呟きたいこと呟いてます(笑)まぁそういうちょっとした情報が誰かの役にたまに立てばいいかなっていうスタンスで僕はやってます。緩い感じです(笑)」

---------------僕もこっち来てから料理ハマったので、料理って良いですよね(笑)
「自分で日本食作らないと中々食べれないじゃないですか。イェーナなんか特にケルンやデュッセルドルフより日本食屋は少ない上に高いですし、だったらアジアンショップで醤油とかだけ買って自分で作った方がコスパも良いし、友達とかと作って食べたらめちゃくちゃ安くなるので。それだったら自分で料理極めようと思って(笑)」

・ドイツで働かれている身としてこの国の魅力はどう感じてますか?
「個人的には住むんだったら日本よりドイツの方が良いと思ってて、まぁ多分それは周りに日本人の友達がいて、自分で日本食作って食べれるっていうのが大前提としてあるとは思うんですけど。仕事の部分だったらメリハリ効いててダラダラやらない分、自分の時間も作れますしそういう部分では日本にいた頃よりも今の方が私生活が充実してるというか。例えばちょっとした時間に勉強したりとか、仕事やりながらでもできますし、日本にいた頃よりメリハリが効いた生活ができているので、ドイツでの生活の方が気に入っていますね、冬は寒いですけど(笑)そこだけ乗り越えてしまえば夏は過ごしやすいですし個人的にはずっとドイツ住みたいくらいドイツ好きですね。年に2回日本に帰っているんですけど、逆に海外に住んでいる方が日本にいる家族とか友達とも連絡取りますし、今の方が仲良くなってたりもしますね」

---------------ドイツ本当に生活しやすいですよね。僕もそれは本当に思います。
「学生証あれば電車乗り放題でメンザ(学食)で飯安く食えるんで。病院行ってもお金かからないし、歯医者通って1回もお金払ってないってすごいなって思って。働き始めて税金結構すっぱ抜かれるっていうのはあるんですけど、それを差し引いてもドイツの方が全然住みやすいんじゃないかなって思いますね。日本人の友達全くいなかったら結構きついですけど(笑)」

・今後の近い将来の目標と先を見据えた目標を教えてください。
「近い目標はやっぱりブンデスリーガ1部のクラブ、できればチャンピオンズリーグに出るようなクラブで働きたいっていうのをドイツ来たときから近い目標にしてて。長期的に考えたときに例えばブンデスリーガ1部に行きましたってなって目標が達成されてしまって、その後人生だらっと過ごしてしまうのも嫌なので、1番の理想は自分が働いているクラブに日本人選手が来てその選手のサポートもしながら今の仕事もできるっていうのは理想として持ってます。日本人選手からしても言葉も分からない国のクラブに行くときに、そこに日本人スタッフが1人でもいればすごい助かると思いますし、もちろん通訳としても。だからフィジオセラピストみたいにマッサージしたりとかコーチみたいに戦術的なことを教えたりみたいな専門的なことはできないですけど、そういうところの知識が満遍なくあればいいなって思います。ご飯っていう面でも栄養学の知識があって美味しい料理を作れれば、日本から来た選手も1番最初に安心できると思いますし。選手がなんか不安を持ってたり相談をしてきたときに『それはこうなんじゃないかな』って言えるくらいの知識を満遍なく持っておけば選手も助かると思うので、そういう形で日本人選手をサポートできれば良いなって思ってます。もちろんこれから何が起こるか分からないので、新しくやりたいことがあればそっちに行くかもしれないですけど。当面近い目標としてはブンデスリーガ1部のクラブで働きたいっていうのがありますね」

・海外挑戦をされている身として何か自分の立場から言えることはありますか?
「何か挑戦したいことがあるなら勢いでもいいからやっちゃった方がいいっていうのは、結果的にこういうところで仕事を出来ている身としては思いますね。日本にいたときにドイツに行きたいって言ったら『すごいな!行って来い!』って言ってくれた人の方が少なかったと思うので。『コイツは何を言ってるんだ』って(笑)そういうのに惑わされず自分の気持ちに素直になってドイツ来てよかったなって思いますね。やりたいことがあるならやっちゃえって感じです。もちろんただ勢いだけでやって上手くは行かないですけど、やりたいことがあるなら調べたりしてちゃんと計画を立てれば全然やっていいと思います」

---------------以前noteにも書かれていましたが、まさに少しの思考力と決断力ですね。(※その投稿はこちらから)
「勢い8割で2割考えるみたいな。思い切りがやっぱり大事かなって思いますね」

インタビュー内容は以上になります。今回神原さんにインタビューの話を持ちかけてからインタビュー当日、そして翌日の試合後に少しお話をさせてもらったのですが、最初から最後まで本当に真摯に対応してくださいました。インタビュー中にも何度かチームの選手やスタッフが近くを通り神原さんに声をかけていったのですが、彼らとの関係の良さも垣間見ることができました。それらを通して、改めて人としてしっかりされている方だなと感じましたし、やはりそこのいわゆる人間性の部分が1番大切だなと思いました。繰り返しになりますが神原さんのnoteは本当に面白いので要チェックです!そして今回の記事を読むにあたり、読みにくさを感じたり改善点などありましたら遠慮なく言っていただきたいです。今回も読んでいただきありがとうございました!

Tschüs 👋

少しでもより良いものを作っていきたいので、「スキ」や「コメント」もお待ちしています。