人と話すとき、思い浮かべる”図形”は
「論理的に話せ」と言われましても、話したいことがたくさんある!
とあるベンチャーでペーペーながら採用を担当しております。
主な業務は、採用面接。一次選考を担当しているので、求職者のほとんどの方と面接。
面接をしていると、多種多様な話し方の人と出会います。どんな内容でも、その人の意志や価値観をくみ取りたいと思ってしっかり聞いています。
とはいえ、面接も勝負の一つ。面接官も人間で、仕事(ビジネス)でやっているので、カウンセラーやキャリアコンサルタントのように全部の質問を深ぼって聞いたりしません。質問の回答がちゃんと得られないときには質問を変えて、切り上げて、終わることもあります。
限られた時間で必要な情報を面接官に伝えるには、筋道を立てて簡潔に話すことが大切です。つまり、論理的に話すことです。
しかしこの「論理的に話す」ということは、なかなか難しい。
かくいう自分も、幼少期、母親にその日の出来事や読んだ本を全部話すほどのおしゃべりでした。最終的には「後で聞くから」と母から言われるくらい。オチも結論もなくだらだらと話していました。
社会人になっても、会話に根拠や具体例を入れたいタイプだったのでなかなかスリムに会話ができていませんでした。「論理的に」と言われると頭痛がしそうです。
という自分も今は、一つの図形を頭に描いて、コミュニケーションを取るように意識しています。それが「三角形」です。
"結論ファースト"の三角形
意識してほしいのは、最初にポイントをうつことです。
結論や論点を伝えること。面接であれば質問の意図に答えること。
参考例
面接官「志望理由は何ですか?」
応募者「理由は2つです。一つは営業でコミュニケーションスキルを活かしたいと思っており、もう一つは健康に関することを仕事にしたいと思っているからです。コミュニケーションスキルについては、学生時代にサークル活動で……」
「2つある」という要点を伝えることで、面接官としても2つ目を聞く姿勢が整います。それだけでいいんです。
質問に対し、「壮大なストーリーを膨大に語る」ような逆三角形タイプのコミュニケーションでは内容に一貫性が崩れやすかったり、話が中断される恐れがあります。面接官に結論を探させるようでは、アピールにもなりません。
良くない例
面接官「志望理由は何ですか?」
応募者「自分は学生時代にサークルで、みんなで●●に取り組んでいて、最初は全然できなかったんですが、先輩に教わっていくと徐々にできるようになって、3年生のときに全国大会に出れることがあったんです。そこでは優勝はできなかったんですが手ごたえを感じて……」
他に落とし穴に落ちやすいところでは、会話に「。」がつかないこと。考えながら話している人の典型です。言語量は多くても、情報が薄い印象になります。
話したいことがたくさんあるのはわかる!しかし点を穿つために、「一文一意」のつもりで、話に「。」をどんどん打ちましょう。
これは仕事場での会話や、チャットでのコミュニケーションでも使えます。
聞きたいことがあります。3分ほどお時間よろしいでしょうか?
お手すきの際に返信をお願いいたします。
確認事項は2点です。
言い訳ファーストの"三角形"には注意
経験則ですが、「言い訳」から始まる話は伝えたいことが半減します。
それに関しては私の勉強不足でした。知らなくて申し訳ございません。
昨日、業務が忙しくて忘れていました。期限に間に合わずすいません。
潔さも大切。
知りませんでした。勉強不足で申し訳ございません。
期限に間に合わずすいません。昨日、業務が忙しくて忘れていました。
言い訳のほとんどは相手を不快にさせると思います。とはいえ、こちらの言い分も伝えたいところではある。だからこそ、謝罪を先において、相手に誠意を示してから、伝えることを推奨します。
論理的な会話が難しくても、三角形なら意識できる
話し方のヒントはフランセス・フライのTEDトーク「信頼を構築(そして再構築)する方法」です。
信頼構築のポイントがわかりやすく、かつユーモアあるトークなので好きです。
要は「一貫性」を保ちやすく、会話を遮られても確実に伝える方法が「三角形」なのです。
面接とか上司への会話などでお試しあれ。
ありがとうございます!映画代・書籍代にします!面白い映画や本があったら教えてください!