【読書感想】男性対象ジェンダー政策の国際的動向(著:伊藤公雄 他)
今日はこちらの読書感想です。
まず前回に引き続き、男性危機・メンズクライシスは「文明史」レベルの歴史の変容であること!!
この問題の意義、大きさは何度でも繰り返したいと思います!!
「男性不在でジェンダー平等を論じても、男性が変わってくれない限り、真のジェンダー平等は実現しないよね」というのは、本当にそうだと思った!ジェンダー平等の社会を実現するために必要なのは、女性の知識をつけることが一番の近道と思っていました。私の中の認識では、「女性が知識をつける」=「女性が男性と闘えるようになる」「女性が権利を闘って勝ち取れるようになる」というモデルが無意識にありました。自分の無意識に気付いていませんでした。
無意識の中で、地位を向上する、権利を獲得するというと、アメリカの公民権運動なイメージや、上野千鶴子さんのようなフェミニズムのバリバリの論客のイメージがあったのかもしれません。
しかし、そうでなくとも、男性側の意識を改革することでも社会は変わりますね。ジェンダー平等の国際政策の中では、男性学の研究結果を利用し、既存の男性性の規範をジェンダー平等に寄与するケア的な新たな男性ロールモデルへと転換を図っているということでした。
権利闘争のような活動が始まると、社会には大きな分断が生まれるのではないかと素人ながらに思ったり(ここも勉強したい!)するので、PRや広報の活動によって大衆の意識喚起がなされ、ソフトランディングしていくのはかなり有用なんじゃないかな、と、この本を読んでてぼんやり思いました。
男性に対するジェンダー平等のキャンペーンとしてホワイトリボンキャンペーンというものがあるそうです。今まであまり意識したことがなかったのですが、今後、男性向けのそういったキャンペーンの動向もアンテナに入れたいと思います。
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